新型コロナウィルス(COVID-19、以下「コロナ」と表記)はいまだ世界各国で猛威をふるっています。コロナが流行する前と後では、世界の在り方そのものが変わるといわれています。
お墓探しもまた、このコロナの影響を避けることはできません。新しい生活様式の下・変わっていく世界の環境下における「お墓探しの方法」を模索します。
新型コロナウィルス(COVID-19、以下「コロナ」と表記)はいまだ世界各国で猛威をふるっています。コロナが流行する前と後では、世界の在り方そのものが変わるといわれています。
お墓探しもまた、このコロナの影響を避けることはできません。新しい生活様式の下・変わっていく世界の環境下における「お墓探しの方法」を模索します。
「お墓を買うお金がない」「納骨したいけれど、費用を用意できない」「遺骨を自宅に置いたままでよいのか不安」
身内が亡くなったあと、葬儀や法要の費用で精一杯になり、お墓や納骨先まで考える余裕がない方は少なくありません。
ただ、一般的な墓石のお墓をすぐに建てられなくても、遺骨を納める方法はあります。合葬墓、永代供養墓、納骨堂、樹木葬、散骨、一時預かり、公営墓地など、費用を抑えながら選べる納骨先は増えています。
この記事では、お墓を買うお金がない場合に考えられる選択肢、費用を抑える考え方、選ぶ前に確認すべき注意点を、石材店での実務経験をもとに解説します。
この記事の結論
お墓を買うお金がなくても、合葬墓・永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨など、低予算で納骨できる選択肢があります。すぐに納骨先を決められない場合は、自宅安置や一時預かりで時間を作ることもできます。ただし、一度合祀や散骨をすると遺骨を取り出せないことが多いため、費用だけでなく親族の考え方や将来のお参りも含めて決めることが大切です。
この記事の要点
お墓をすぐに建てられないからといって、必ずしもすぐ納骨先を決めなければならないわけではありません。
火葬後の遺骨は、納骨先が決まるまで自宅で安置しながら検討する家庭もあります。四十九日や一周忌に合わせて納骨する方は多いですが、法律上「火葬後何日以内に納骨しなければならない」といった一律の期限があるわけではありません。
ただし、遺骨を自宅の庭や山林などに勝手に埋めることはできません。厚生労働省の「墓地、埋葬等に関する法律の概要」でも、埋葬または焼骨の埋蔵は墓地以外の区域で行ってはならないとされています。
つまり、今すぐお墓を買えない場合は、次のように考えると整理しやすくなります。
お墓を買うお金がない場合でも、選択肢は一つではありません。まずは、それぞれの特徴と注意点を比較してみましょう。
| 方法 | 費用感 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 自宅安置・一時預かり | 比較的低額 | 今すぐ納骨先を決められない方 | 最終的な納骨先は別途決める必要がある |
| 合葬墓・合祀墓 | 数万円から数十万円程度が多い | 費用をできるだけ抑えたい方 | 合祀後は遺骨を取り出せないことが多い |
| 永代供養墓 | 数万円から数十万円以上 | 承継者がいない、管理を任せたい方 | 個別安置期間や合祀時期を確認する |
| 納骨堂 | 施設により幅が大きい | 屋内でお参りしたい方、都市部で探したい方 | 管理費や収蔵期間を確認する |
| 樹木葬 | 合祀型は比較的低額、個別型は高くなる | 自然に近い形で供養したい方 | 埋葬方法や個別区画の有無を確認する |
| 散骨・海洋散骨 | 委託・合同・個別で大きく変わる | お墓を持たない供養を考える方 | お参りする場所が残りにくい |
| 公営墓地 | 民営霊園より抑えられる場合がある | 墓石のお墓を安く建てたい方 | 募集時期・抽選・資格条件がある |
お墓や納骨先の種類を先に整理したい方は、お墓の種類ごとの違いと選び方も参考になります。
低予算で納骨先を探したい方へ
費用を抑えたい場合でも、地域や霊園によって選べる方法は異なります。合葬墓、永代供養墓、納骨堂、樹木葬などを比較しながら、無理のない納骨先を探しましょう。
できるだけ費用を抑えたい場合、最初に検討しやすいのは合葬墓・合祀墓です。
合葬墓・合祀墓は、複数の方の遺骨を同じ場所に納める形式です。個別の墓石を建てる必要がないため、一般的なお墓より費用を抑えやすい傾向があります。
ただし、合祀された遺骨は他の方の遺骨と一緒になるため、後から取り出せないことが多いです。「一時的に安く納めて、あとで別のお墓に移したい」と考えている場合は注意が必要です。
合葬墓を選ぶ前に確認したいことは、次の通りです。
詳しく比較したい方は、合葬墓の費用と注意点も確認しておきましょう。
永代供養墓は、寺院や霊園が供養や管理を行うことを前提にしたお墓です。承継者がいない方、子どもにお墓の管理を負担させたくない方、遠方のお墓を守るのが難しい方に選ばれています。
永代供養墓といっても、すべてが同じではありません。最初から合祀されるタイプもあれば、一定期間は個別に安置し、その後合祀されるタイプもあります。
費用だけを見ると合葬墓より高くなる場合もありますが、管理や供養まで含めて考えると、家族にとって負担を減らせることがあります。
墓じまい後に永代供養を検討している方は、永代供養にかかる費用と手続きも参考になります。
納骨堂は、屋内に遺骨を収蔵する施設です。都市部では駅から近い場所にある納骨堂も多く、天候に左右されずお参りしやすい点が魅力です。
一方で、納骨堂は施設によって費用差が大きいです。ロッカー式、仏壇式、自動搬送式など形式が異なり、立地や設備によって金額も変わります。
費用を抑えたい場合は、次の点を確認しましょう。
納骨堂は「安い」と思って選んでも、人数が増えると一般墓より高くなることがあります。複数人で使う予定がある場合は、総額で比較することが大切です。
納骨堂を候補に入れる場合は、形式ごとの費用差や使用期限、合祀される時期まで確認しておきましょう。詳しくは、納骨堂の費用・種類・注意点で整理しています。
樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花をシンボルとするお墓です。自然に近い形で供養したい方や、承継者のいない方に選ばれています。
ただし、樹木葬にも複数のタイプがあります。合祀型であれば費用を抑えやすい一方、個別区画型や庭園型では費用が高くなることがあります。
「自然に還る」という言葉だけで決めず、遺骨の扱いと費用の総額を確認することが大切です。
散骨は、お墓を持たずに遺骨を自然へ還す供養方法です。海洋散骨では、粉骨した遺骨を海にまく形が一般的です。
お墓を建てないため、一般墓より費用を抑えられることがあります。ただし、散骨後は遺骨を取り戻せません。また、お参りする場所が残りにくいため、家族や親族がどう感じるかも考える必要があります。
散骨を検討する場合は、自治体の条例、事業者のルール、粉骨の方法、散骨場所、証明書の有無などを確認しましょう。厚生労働省の散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)でも、関係法令や自治体の条例を守ること、周辺の関係者や宗教感情へ配慮することなどが示されています。
公営墓地は、自治体などが運営する墓地です。民営霊園に比べて永代使用料や管理料を抑えられる場合があります。
ただし、公営墓地であっても、墓石を建てる場合は墓石代、工事費、彫刻費、管理費などが必要です。「墓地が安い=総額が安い」とは限りません。
また、公営墓地には募集時期、申込資格、抽選、居住要件、遺骨の有無などの条件があることがあります。
一般墓も含めて費用を比較したい方は、お墓・納骨にかかる費用全体を確認しておくと判断しやすくなります。
お墓を買うお金がない場合でも、すぐに合葬や散骨を決める必要はありません。
納骨堂や霊園、寺院によっては、遺骨を一定期間預かる「一時預かり」や「一時収蔵」の制度を設けていることがあります。費用は施設によって異なりますが、納骨先を決めるまでの時間を作れるのがメリットです。
納骨の時期で迷っている方は、納骨時期の考え方も合わせて確認してください。
今すぐ決められない方も、選択肢の整理から始められます
お墓を建てる、永代供養にする、納骨堂にする、一時預かりを使うなど、状況によって向いている方法は異なります。費用だけでなく、家族の考えや将来のお参りまで含めて整理しましょう。
一般墓を建てたいけれど、すぐにまとまった費用を用意できない場合は、お墓ローンや分割払いを利用できることがあります。
ここでいうお墓ローンは、墓石工事や墓地取得に関する費用を分割で支払うためのローンです。葬儀社や金融機関が提供する葬儀費用ローンとは別の商品として扱われることがあるため、用途や契約条件を確認しましょう。
ローンは毎月の返済が続きます。金利や手数料、返済期間、審査条件を確認せずに契約すると、家計の負担が大きくなることがあります。
無理なローンを組むより、低予算の納骨先を選んだほうがよい場合もあります。一方で、家族で長く使うお墓を建てたい、承継者がいる、希望する墓地が決まっている場合は、ローンが選択肢になることもあります。
お墓ローンを検討する場合は、お墓ローンの金利・審査・返済額も確認してから判断しましょう。
ローンの金利、審査基準、繰上返済条件は金融機関ごとに異なります。具体的な契約内容は、必ず金融機関や石材店、ファイナンシャルプランナーに確認してから判断してください。
低予算で納骨先を選ぶときは、最初に表示されている金額だけで判断しないことが大切です。
| 確認項目 | 見るべきポイント |
|---|---|
| 納骨料 | 表示価格に納骨作業費が含まれているか |
| 年間管理費 | 毎年の支払いが必要か、将来負担になるか |
| 墓誌・プレート代 | 名前を刻む場合に追加費用がかかるか |
| 法要料・読経料 | 納骨法要や年忌法要の費用が別途必要か |
| 個別安置期間 | 何年後に合祀されるか、延長できるか |
| 遺骨の取り出し | 将来、改葬や移動ができるか |
| 宗旨・宗派 | 宗派不問か、檀家になる必要があるか |
| 参拝のしやすさ | 家族が無理なく通える場所か |
本間が石材店で相談を受けていた頃も、「最初は安いと思って契約したが、彫刻費や納骨作業費、管理費を含めると想定より高くなった」という話は少なくありませんでした。見積もりでは、初期費用と将来費用を分けて確認することが大切です。
お墓や納骨先は、費用だけで決めると後で揉めることがあります。
特に、合葬墓、合祀墓、散骨は、あとから遺骨を取り出せない場合があります。申し込んだ本人は納得していても、他の親族が「個別にお参りできる場所がほしかった」と感じることもあります。
葬儀後の手続きや親族間の役割分担も整理したい方は、葬儀後にやること全体を確認しておくと安心です。
費用を抑えることは大切ですが、安さだけで決めると後悔につながることがあります。
合葬墓や永代供養墓では、一定期間後に合祀されることがあります。合祀後は、他の方の遺骨と一緒になるため、個別に取り出せない場合がほとんどです。
石材店時代の相談でも、費用を抑えるために合祀型を選んだあとで、「親族と相談して個別のお墓を建てたい」と希望されたものの、契約上取り出しが難しいと分かるケースがありました。申し込み前に、将来の選択肢を残せる契約内容か必ず確認しましょう。
最初の費用は安く見えても、年間管理費、納骨手数料、墓誌彫刻費、法要料などが別途かかることがあります。
お墓や納骨先は、家族全体の気持ちに関わります。費用を出す人だけで決めると、後から親族間で意見が分かれることがあります。
費用だけで遠方の納骨先を選ぶと、後からお参りしにくくなることがあります。交通費や移動時間も含めて考えましょう。
石材店時代には、初期費用の安さに惹かれて遠方の納骨先を選んだものの、高齢になってからお参りが負担となり、近くの納骨先へ改葬を検討する相談もありました。改葬には別途費用と手続きが必要なため、最初から自宅から無理なく行ける範囲で探す方が結果的に負担を抑えられることがあります。
お墓を買うお金がない場合でも、納骨の選択肢はあります。合葬墓、永代供養墓、納骨堂、樹木葬、散骨、一時預かり、公営墓地など、費用や家族の状況に合わせて選ぶことができます。
費用を抑えたい場合は、個別のお墓を建てる方法だけでなく、合葬・合祀型や年間管理費の少ない納骨先も検討しましょう。
ただし、一度合祀や散骨をすると、遺骨を取り出せないことがあります。安さだけで決めず、親族の考え、将来のお参り、管理費、追加費用まで確認することが大切です。
すぐに決められない場合は、自宅安置や一時預かりで時間を作る方法もあります。焦って決めず、無理のない予算で納得できる納骨先を探しましょう。
弔いのかたちが多様化したこと、そして少子化傾向にあることから、従来の「最後の住処として、お墓を選ぶ」という選択肢は見直されつつあります。
今回は、この「お墓の役割と必要性」について見ていきます。
なお、現在はさまざまなお墓の形態がありますが、ここでいう「お墓」とは従来型の、墓地に置かれている墓石であり、そこに家族が代々眠っているという形態のものを指します。
これからお墓を購入しようと考えている方にとって、他の人達はどのような状況でお墓を購入するに至ったかという経緯を知りたいものかと思います。
今回は、著者が石材店営業として対応させていただいたお客様で、特に多かった購入パターンをご紹介します。
続きを読む
昨今、流行の兆しを見せる自らの死に向けての準備である「終活」。
自分にもしもの事が有った際に残された家族・親戚、特に子供に迷惑をかけたくないという親心が終活の背景にあります。
終活の主な内容として資産の整理、人間関係の整理、葬儀の準備などが真っ先に思い浮かびますが、遺骨となった後の納骨先であるお墓探しも忘れてはいけない終活のひとつです。
実家は兄弟が継いで、自身は先祖代々の墓に納骨できない等の場合は、生前の自身のお墓を上手に準備できれば残される子供への負担を大きく減らす事が可能です。
今回は子供に迷惑をかけないための終活のお墓編として『生前墓』に関してご紹介します。
突然慌ただしく訪れる葬儀とは別で、納骨は時間的な余裕がある様に思われがちですが、それはあくまでも既に納骨可能なお墓を持っている場合に限った事です。
お墓がない場合は、納骨までの間に時間的にも精神的にも金銭的にも大変な思いをするお施主さんも少なくないです。
生前にお墓を用意しておくと、残された家族がそのような状況に陥る事を回避することが可能です。
生前墓のメリットを具体的にみていきましょう。
納骨の時期として最も多いのは四十九日法要ですが、お墓を持っていない場合に四十九日に合わせて納骨式を執り行うとなると、葬儀が終わって落ち着く間もなく慌ただしくお墓探しを始める必要があります。
お墓はインターネット通販でクリックひとつで買えるものではありません。
まずは、地域の頼れる石材店に相談して墓地の候補を選び、実際に現地を見学してから墓地の契約。
その後、墓石の石種デザインなど細部まで決めて契約してからの発注となります。
また、墓石は頼んだ数日後にAmazonの箱に入って送られてくるわけではありません。
選ぶ石材店や石種にもよりますが、墓石の加工から墓地での据え付け工事完成まで最短でも一ヵ月ほどかかります。
四十九日までに新しいお墓を建てる場合は、亡くなった後遅くとも二週間以内にお墓を契約して、石種・デザイン・彫刻内容を確定して発注する必要があります。
生前にお墓を用意すると、残される家族が納骨までの間に時間に追われる事がなく、精神的な負担も軽減できるメリットがあります。
※公営墓地は遺骨がすでにある場合が募集条件の事が多いので、生前墓は寺院墓地か民間霊園が対象です。
前にも述べましたが、お墓探しには『墓地の候補を選ぶ』⇒『現地見学』⇒『墓地の永代使用契約』⇒『墓石の種類デザインを選ぶ』⇒『墓石工事契約』との過程があります。
墓地にも寺院の境内にある寺院墓地もあれば、公園の様な美しい民間霊園もあり、墓石は国産の高級石材もあれば、外国産の安価な墓石もあり、形も典型的な和型もあれば今風な洋型もあります。
生前墓はそのひとつひとつを自分で選んで決めることが可能です
自分の気に入った場所で、自分の生きた証を形として表現する事ができる。生前墓にはこのようなメリットもあります。
お墓を建てる際の主な費用は『墓地永代使用料』+『墓石&工事代』です。その費用は全国平均で約195万円。
一般的な家庭であれば大きな金額です。
生前にお墓を自分で用意すると、単純に残される家族にその分の負担をかけないというメリットがあります。
生前に建てたお墓は祭祀財産として相続税の対象にはなりません。
また、墓地の場合は使用権を購入したのであった、不動産とは異なりますので固定資産税も不動産取得税もかかりません。
預金などの相続資産からお墓購入にかかった費用分が減りますので、その分相続税が軽減されるということです。
しかし、相続税の基礎控除額は「3000万円+600万円×法定相続人数」という事ですから、これはあくまでも一定以上の資産を持っている方に限ったメリットと言えそうです。
生前に建てたお墓を寿陵墓(じゅりょうぼ)と言います。
よく墓地へ行くと、赤字で名前や戒名が彫刻されているのを目にしますが、それが寿陵と呼ばれる生前墓に当たります。
この行いは古代中国の時代より、「長寿」「子孫繁栄」「家内円満」が訪れるとされ、徳の高いことだと言われています。
ちなみに「寿陵墓」の「寿」とは長命、長生きを、「陵」とはお墓を意味します。
『生前にお墓をたてると早く亡くなる』と聞くのは迷信です。
実際は大変縁起の良いことだと言われています。
ここまでは生前にお墓を建てる事で得られるメリットを説明してきました。
しかし、人間とは感情によって動く生き物。
なぜ?どうして?生前にお墓を建てるのかを自分で考えて納得したうえで終活を進めていきましょう。
筆者自身も生前墓を含めてたくさんのお墓つくりのお手伝いをさせて頂いた中には様々なお客様のご要望をお聞きしてきました。
例えば、
「手厚い供養をしてくれる寺の墓地がいい」
「わずらわしさが嫌なので霊園墓地がいい」
「長年連れ添った愛犬と一緒に納骨されたい」
「すべて自分でデザインをしたお墓にしたい」
「夫婦とはいえ違う人間同士なので、お墓も別々にしたい」などなど、十人十色のお墓に対する考えがあります。
お墓に納骨されるにあたっての法律や慣例を抜きにして、自分はお墓でどう眠りにつきたいのか、ありのままに考えてみましょう。
次にお墓に納骨される際に関係してくる法律や慣例を見てみましょう。
まず法律は、1948(昭和23)年に制定された「墓地、埋葬に関する法律(通称:墓埋法)」と民法がそれに該当します。
ただ土葬の禁止といった公衆衛生に関わる内容や、埋葬の際に役所に提出する書面(死亡診断書や死亡届)を規定する内容であるため、上記で記したペットと同じお墓に入る、宗教や思想信条に関する規定は明示されていません。
また、民法に関しても「祭祀財産」として、お墓の使用権者いわゆる墓守の人が死亡した際の承継について(使用権者が自ら決めるか、そうでない場合は慣習で決めるか家庭裁判所の決定に従うか)の記載が中心です。
その為、その次に考慮すべきポイントはお墓に関する慣習です。
慣習とは「ある社会で,長い間にみんなに認められるようになって,いつもそのようにする決まりとなっているならわし。
世間のしきたり。(三省堂大辞林より引用)」です。
例えば埋葬に関しては、
「先祖代々のお墓には長男しか入れない。」
「次男は新しくお墓を建てなければいけない。」
「女性は嫁いだ家のお墓に入る。」などなど。
厳密に言うと、お墓の持ち主が埋葬してもいいかどうか判断することはできるのですが、寺院墓地など墓地によっては墓地管理者の規定や長く引き継がれてきた慣習に従う必要があります。
しかし、冒頭に述べたように納骨のニーズは増えてきており、お墓の古いしきたりが緩和されている墓地も存在します。
まだご自身が健康なうちに、先祖代々のお墓に入るのか、自分好みのお墓を建てるのかを家族や親族とも充分に相談・打ち合わせをしておくのが理想的です。
ここからは番外編として、増えるニーズに応えるべく出来た新たなお墓を少しご紹介します。
筆者が墓石業界で従事する中で、よく聞かれたことと言えば、長年連れ添ったペットと一緒にお墓に入れるのかどうか?
仏教的な考えでは人間と他の動物が一緒に納骨されることをタブー視されていますが、最近では一部の民営霊園では可能なところが増えてきています。
しかし、まだまだその数は限られているのが現状です。
子供に迷惑をかけないための終活とは、少し脱線してしまいますが、最近一緒にお墓に入る友達、「墓友(はかとも)」が注目されています。
少子高齢化による人口減少や孤独死の問題で、一人暮らしのお年寄りが増えたことで、家や血縁関係とは関係なく、一緒のお墓に埋葬される友人を探すことで、現状抱える孤独や死後の不安を解消できる新たなスタイルと言えるでしょう。
関連記事:お墓を墓友とシェア?家族の形の変化で増える納骨の選択肢
今回は「終活」をするにあたり、生前墓にスポットを当ててご紹介してきました。
※【将来、子供に迷惑をかけないために今からできる終活|葬儀編】も合わせてお読みください。
日常に追われて自分の事で精一杯の人が多い現代、自分がいざという時に残された家族が困らないように、生前にお墓を用意する事は普通なかなか出来ない大変すばらしい事だと思います。
じっくりと時間をかけて自分の人生を振り返り、大切な家族と話し合いながらワクワクするような「終活」ができれば最高ですね。
墓地と一口に言っても『公営霊園』『民営霊園』『寺院墓地』『共同墓地』と大きく分けて四つの形態があり、墓地によって宗派等の制限があったり、永代使用料や管理料が異なります。
また、墓石に関しても『石材の種類』『形』『大きさ』『現場の工事難易度』などによって大きく変わってきます。
すでに欲しい墓地が決まっている場合も決まっていない場合も、悩んでいるよりも先ずは予算等の希望条件から最適なプランの提案を受けて、それから塾考して決めた方が心身の負担も少なく効率的だと思われます。

墓地を大きく分けると『公営墓地』と『民営墓地』と『寺院墓地』の三つの墓地形態があります。
| 公営墓地 | 各都道府県市町村などの白治体が管理・運営する墓地で、宗教の制限はなく石材店も自由に決められます。 |
| 民営墓地 | 宗教法人や公益法人(財団法人や社団法人など)が経営する墓地で宗派不問で、指定石材店制度がある場合が多い。 |
| 寺院墓地 | 寺院が管理運営する墓地で、その寺院の檀家となり寺院行事の参加や寄付など檀家としての勤めが必要になり、指定石材制度がある場合が多い。 |