納骨堂の意味は?費用と選び方に合祀墓と永代供養墓との違い

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納骨堂の疑問解消

かつて、「弔いのかたち」と言えば、それはほぼ「お墓」の一択でした。

しかし現在では、弔いのかたちも多様化しています。

樹木葬、お墓、納骨堂……。さまざまなかたちで、さまざまな人が、「自分らしい、故人らしい弔い方」を模索し、そして実践しています。

 

今回はそのなかでも、特に「納骨堂」について取り上げることとしましょう。

 



納骨堂ってどんなもの?

納骨堂とは、ごく簡単にいうのであれば、「なんらかの施設に、お骨を収めるかたちの弔い方」を指します。

 

お墓とは異なり、施設のなかにお骨を収めるための場所があります。このため、風雨によるお墓の劣化がなく(もっとも現在のお墓は非常に耐久性に優れているため、風雨によって摩耗する度合いは非常に低くなっています)、お墓参りのときにも天候を気にする必要がない、というメリットがあります。

また、納骨堂の多くは、アクセスしやすいところに建物が建てられています。

 

納骨堂のかたちはさまざまですが、もっとも一般的なのはおそらく、ロッカー式のものでしょう。ロッカーのようになっているものがずらりと横並びになっており、そこにお骨を収めていく形式です。

ただ、納骨堂のかたちもさまざまです。なかには仏壇式になっているものや、墓石を置けるものなどもあります。

管理は基本的には業者側に任せられるため、手間がかからないのも魅力です。

 

納骨堂の大きなメリット

納骨堂のメリットのうちの1つは、「宗旨や宗派が問われることはほとんどない」というものが挙げられます。現在では比較的寛容なお寺が増えたとはいえ、「在来仏教でないとだめ」「宗旨に制限がある」としているところもまだあります。また、「故人はキリスト教だったが、喪主は仏教徒である」というような場合は、「どこにお骨を安置するか」が非常に難しくなります。

しかし納骨堂の場合は、このような「宗旨・宗派での制限」がほとんどありません。特に、民間業者がやっているものに関してはこの傾向が顕著です。

 

もっとも、納骨堂の場合、お墓とは違い「開館時間」があります。そのため、気軽にふらりと立ち寄ってお線香をあげる……といったことは難しいでしょう。また、スペースに限りがあるため、「先祖代々のお骨を収め、これからもそこに収め続ける」ということは極めて難しいと言えます。

 

 

永代供養と合祀の違い

弔い方について考えるとき、私たちはしばしば、「永代供養」「合祀(合葬)」といった言葉を耳にすることになります。

この2つの違いを明確に知りたい、と考える人も多いかと思われますが、実はこれの説明は非常に難しいのです。

 

永代供養は、一般的には、「ずっと個別に管理していくこと」と解釈されています。

対して「合祀」の場合は、「ほかの人と一緒にお骨を祀ること」を基本の意味としています。

 

しかし、永代供養を選んでいた場合でも、子孫が途絶えたり、また関わりが薄くなったりして、管理しきれなくなることもあります。

また、極端な例ではありますが、「自分たちでお墓を管理する」と言っても、お墓のスペースは有限です。1000年前から代々お骨を同じところに収め続ける……ということはなかなか難しいものです。そのため、どこかのタイミング(33回忌など)で、「合祀」というかたちでほかのお骨と一緒に祀ることもあります。

 

このため、この2つを明確に区別して考えるのは、難しいところがあるのです。

 

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納骨堂の費用について

生きているときに私たちが「家」を必要とするのと同じように、死んだあとでも「安住できる家」が必要になります。そして、当然その「家」を手に入れるためにはお金が必要です。

 

納骨堂の場合はいくらくらいかかるのでしょうか。

 

これについては、業者ごとによって大きく差がでます。そのため、一概に「○円」と言い切ることはできません。

ただ、「どんなかたちでもよい」「とにかく安くしてくれ、というのが個人の希望だった」ということであれば、5万円からでも選ぶことができます。ただ、現実的な数字で考えるとするのならば、地域や条件によっても大きく変わりますが、50万円前後が相場となるでしょうか。

 

この納骨堂の料金を、安いとみるか高いとみるかは人によって異なることでしょう。

ただ、お墓にかかる費用が150万円~200万円ということから考えれば、それに比べると「お買い得な」弔い方法だと感じますが、納骨堂が提示している費用はあくまでも一柱(お骨一体)の料金で、先祖代々のお骨数体分を改葬して納骨堂に収めるとなると、逆に高くつく場合があります。(家族単位のプランなど納骨堂によってはこの限りではありません)

ちなみに、最初から合祀での弔いを希望すれば、金額は安くなります。しかしこの場合、「だれのお骨」ということは当然わからなくなってしまいますから、人によっては、強い心理的抵抗感を覚えることでしょう。

 

納骨堂にしろお墓にしろ、またそれ以外のどの弔い方法にしろ、そこには「正解」はありません。ただ、多様性があるだけです。

故人はどのような弔われ方を希望していたのか、そして残された家族はどのようにしたいのかを考えて選んでいきましょう。また、そこに、「お金」の問題が絡んでくることはごく当たり前のことですから、「親が死んだのに自分はお金のことを考えている」などのような自責の念は持たないようにしてください。

 

 



 

 

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