都立霊園は倍率高く当たらない?募集内容と使用料含む費用と申込方法

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令和3年度都立霊園募集内容と申込方法

お墓の購入を考える東京都民の多くが、候補としてあげる墓地の中に都立(都営)霊園は間違いなく入ってくるでしょう。

 

今回は、令和3年度(2021年)の都立霊園募集内容とそれぞれの永代使用料・管理料の値段と資格要件、令和2年度(2020年)の募集内容と倍率から近年の傾向を知り、都立霊園のメリットとデメリット、実際に当選した場合の手続きと、賢くお墓を建てる際のポイントを見ていきましょう。

 

都立霊園で建墓可能な優良石材店を探す

令和3年度(2021年)の東京都立霊園の募集内容と詳細

令和一年の都立霊園公募内容

2021年(令和三3年度)の都立霊園の募集スケジュール

  • 申し込み書配布&申し込み期間:6月15日(火曜日)~7月2日(金曜日)
  • 抽選日:2021年(令和3年)8月19日(木曜日)
  • 使用許可:2021年(令和3年)12月

 

2021年(令和3年)の各都立霊園募集数

霊園名 種別 募集数
多磨霊園 一般埋蔵施設 321カ所
小平霊園 一般埋蔵施設 100カ所
小平霊園 芝生埋蔵施設 25カ所
八王子霊園 芝生埋蔵施設 95カ所
八柱霊園 一般埋蔵施設 315カ所
八柱霊園 芝生埋蔵施設 30カ所
青山霊園 一般埋蔵施設 56カ所
谷中霊園 一般埋蔵施設 67カ所
染井霊園 一般埋蔵施設 44カ所
多磨霊園 長期収蔵施設(みたま堂) 51カ所
染井霊園 立体埋蔵施設 30カ所
八柱霊園 合葬埋蔵施設(合葬式墓地) 2000体
小平霊園 合葬埋蔵施設(合葬式墓地) 800体
多磨霊園 樹林型合葬埋蔵施設(樹林墓地) 2200体
小平霊園 樹木型合葬埋蔵施設(樹木墓地) 300体

 

2021年(令和3年)の各都立霊園使用料及び管理料

霊園・種別 使用料 年間管理料
多磨霊園 一般埋蔵施設(1.75~7.80㎡) 1,613,500~7,191,600円 1,400~5,600円
小平霊園 一般埋蔵施設(1.85~6.00㎡) 1,618,750~5,250,000円 1,400~4,200円
小平霊園 芝生埋蔵施設(4.00㎡) 3,540,000円 3,760円
八王子霊園 芝生埋蔵施設(4.00㎡) 1,196,000円 3,760円
八柱霊園 一般埋蔵施設(1.75~5.90㎡) 351,750~1,185,900円 1,400~4,200円
八柱霊園 芝生埋蔵施設(4.00㎡) 844,000円 3,760円
青山霊園 一般埋蔵施設(1.55~4.00㎡) 4,400,450~11,356,000円 1,400~2,800円
谷中霊園 一般埋蔵施設(1.60~3.95㎡) 2,896,000~7,149,500円 1,400~2,800円
染井霊園 一般埋蔵施設(1.50~1.80㎡) 2,556,000~3,067,200円 1,400円
多磨霊園 長期収蔵施設(6体用) 359,000円 5,440円
多磨霊園 長期収蔵施設(4体用) 287,000円 4,350円
多磨霊園 長期収蔵施設(2体用) 215,000円 3,260円
染井霊園 立体埋蔵施設 648,000円
八柱霊園 合葬埋蔵施設(一定期間後共同) 遺骨1体あたり 134,000円
八柱霊園 合葬埋蔵施設(直接共同) 遺骨1体あたり 54,000円
小平霊園 合葬埋蔵施設(一定期間後共同) 遺骨1体あたり 70,000円
小平霊園 合葬埋蔵施設(直接共同) 遺骨1体あたり 60,000円
多磨霊園 樹林型合葬埋蔵施設 遺骨1体あたり 91,000円
多磨霊園 樹林型合葬埋蔵施設 粉状遺骨1体あたり 30,000円
小平霊園 樹木型合葬埋蔵施設 遺骨1体あたり 194,000円

 

 

東京都立霊園の種類

 

 

令和2年度の募集内容と倍率

墓地名 募集数 受付数 倍率
多磨霊園(一般墓) 374 555 1.5
小平霊園(一般墓) 85 463 5.4
小平霊園(芝生墓) 17 95 5.6
八王子霊園(芝生墓) 95 295 3.1
八柱霊園(一般墓) 333 969 2.9
八柱霊園(芝生墓) 24 203 8.5
青山霊園(一般墓) 54 703 13.0
谷中霊園(一般墓) 67 551 8.2
染井霊園(一般墓) 36 286 7.9
みたま堂(長期収蔵) 40 1046 26.2

上の表を見ると、青山霊園、谷中霊園、染井霊園、みたま堂の倍率が突出しています。

 

都心ほど利便性が高く人気で、青山霊園に関しては、目には見えないブランド価値も人気理由の1つではないでしょうか。

 

みたま堂の長期収蔵は、後継者が不要でも使用できる公営の納骨堂が珍しい事が大きな理由だと考えられます。

 

墓石も建てる必要がないため、かかる費用は永代使用料と管理費のみのため、経済的な負担が少なくて済みます。

 

都立霊園関連記事:東京都立霊園抽選結果速報|2019(令和元)年

 

都営霊園のメリットとデメリット

都営墓地の良い点と悪い点を知る

東京都民に人気の都立霊園ですが、良い面だけではなく、当然悪いと思われる面もあります。

どちらも人によって捉え方は違うかと思いますが、一般的にメリットと思われる点とデメリットと思われる点を見ていきましょう。

 

都立霊園のメリット

多くの人が求めるには理由がある。

 

先ずは、人気の要因であるメリットを見ていきましょう。

 

メリット①東京都が管理運営をしている安心感

永続性を求められる墓地において、東京都が管理運営をしている都立霊園は他の墓地形態と比較して安心で魅力的だと考える人が多い。

 

メリット②都立霊園の安い管理料

多磨霊園(一般墓) 1320~3660円
多磨霊園(芝生墓) 3320円
小平霊園(一般墓) 1220~3660円
八王子霊園(芝生墓) 3320円
青山霊園(一般墓) 1220~2440円
谷中霊園(一般墓) 1220円

東京都内の墓地の管理費としては、都立霊園は非常に安いです。

民間霊園も寺院も管理料や護寺会費など名目は違いますが、年間1万円以上(中には数万円)の維持費がかかるところが都内には多いです。

 

メリット③宗旨宗派は問わない

都立霊園に限らず公営墓地ほぼ全てに該当する事ですが、宗教は問わないので、在来仏教以外の方も無宗教の方も当然使用可能です。

 

民営霊園も宗旨宗派を問わないところが多いですが、寺院墓地の場合は、管理運営している寺院の宗派に属する必要があります。(例外の寺院も有)

 

メリット④建墓納骨の石材店(石屋)が選べる

寺院墓地も民営霊園も、お墓を建てる際の石材店は指定石材店に限定されている場合が多いです。

 

墓地開発費の負担や建墓手数料など、墓地管理者と石材店との間の大人の事情が、指定石材店制度を設ける理由ですが、公営墓地に関しては指定石材店制度はありません。

 

都立(都営)霊園では、新規建墓・リフォーム・墓じまい(墓石撤去)を依頼する石材店は自由に選択可能です。

 

都立霊園はじめ、公営墓地全般に言える事なのですが、この石材店の選択の自由が、お墓をお得に建てるポイントです。

 

民営霊園や寺院墓地ではできないこのメリットを活かして、複数(2〜3社)の石材店に相見積もりで競争をさせる事で、良いものを相場より安く購入する事が可能です。

 

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都立霊園のデメリット

何事も一長一短。

人気の都立霊園にも、もちろんデメリットと思われる事があります。

 

デメリット①申込みが多く抽選になる

最大の難点は申し込み者が多く、抽選で当選しなければ使用権を得れない事です。

 

欲しいと思い申し込んでも、高倍率のため当たらない。

 

どんなにお金がある人でも、何年連続で申し込もうと皆平等に抽選で決まります。

 

著者が関東の石材店の営業マン時代に都立霊園の申込みのお手伝いをさせていただいた、あるお客様は、ご主人を亡くされて、どうしても多磨霊園にお墓を建てて納骨してあげたいと、自宅に遺骨を置いたまま、毎年都立霊園の使用申し込みを行っては落選していました。

 

私が知っている範囲でも3年は落選していて、ご主人の遺骨が宙ぶらりんの状態で、いつ落ち着けるかもわからない状態では、仏様はもちろん施主である高齢のご本人の精神衛生上良くないと思い、何度も寺院墓地か民間霊園に候補を切り替えて探す事をすすめましたが、公営で自宅から近いという点がご本人には絶対だった様で、都立霊園を最後まであきらめませんでした。

 

その後どうなったかはわかりませんが、そこまでして都立霊園にこだわる意味がありのだろうかと正直疑問に思ったのを覚えています。

 

その様な何度も申し込む人も新規で申し込む人も、とにかくたくさんの人が都立霊園に申し込みます。

 

都立霊園はなかなか当たらない事が、一番のデメリットかもしれません。

 

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デメリット②都立霊園は返還された墓地を再募集している

古い歴史があり、増え続ける東京の人口をカバーする都立霊園が、募集する新たな区画がまっさらなはずがありません。

 

施主が健在なうちに返還手続きをしたところもあるかとは思いますが、多くは無縁墓と化した墓地を所定の手続きを踏んだうえで撤去をして、細かく分割して新たな区画として募集をしています。

 

関連記事:墓じまいとは|永代供養にかかる費用相場と必要な行政手続き

 

 

デメリット③生前申し込みができないなどの資格要件がある

終の棲家として生前に墓地を探して建墓する方も少なくありませんが、都立霊園の一般埋蔵施設に関しては、一度も埋葬した事のない遺骨を持っていなければ、申し込み資格がありません。(一部の都立霊園の合葬埋蔵施設と樹木型合葬埋蔵施設はこの限りではありません)

 

遺骨の有無以外にも申込者(存命)の居住要件などの申し込み資格が定められていて、当選しても資格が足りずに失格になる人が毎年いるようです。

 

申込みをする場合は、資格要件を全て満たしていることを事前に確認する必要があります。

 

 

デメリット④公営墓地の割に安くはない値段

『公営霊園=安い』と思っている方が多いと思いますが、都立霊園に関しては、東京都内の民間霊園と永代使用料(墓地を永代に渡って使用できる権利料)を比較すると必ずしも安いとは言えないです。

 

首都圏の民間霊園は、手頃な価格で建墓できるように1平米以下の小さい区画を多く用意して販売しているところが多いです。

 

それに対して、都立霊園の一般墓所は、一番小さい区画でも多磨霊園の1.8㎡です。小平霊園の芝生墓地などは隣のお墓との間隔が必要以上に広く、敷地面積としては4㎡もあり、永代使用料は何と354万円です。

 

芝生墓地の場合は、墓石の大きさが小さいため、墓石代は手頃な石種を選べば安く済みますが、それでも永代使用料を含めた総額は400万円を超えてきます。

 

お墓の総額が400万円となると、お墓の購入費の全国平均195万円の2倍以上。

 

青山霊園の一般墓所の4.00㎡の永代使用料は、驚きの11,356,000円。(青山霊園と青山墓地の違いはありません。同じ墓地を意味します)

 

「都立霊園は公営だから安くお墓を建てられる」と思っていた方は要注意です!

 

地価が高い東京都では、公営霊園でも高い永代使用料になるのは致し方ない事なのでしょう。

 

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デメリット⑤都立霊園は広すぎる

霊園内が広すぎて、お参りが非常に大変です。

 

車で行ける方であれば、お墓の近くの道路脇に車を停めてお参りができますが、園内での移動手段がバスか徒歩の場合は、足が痛くなるほど歩く事になります。

 

車の場合も、お盆やお彼岸の時期は、霊園に行くまで大渋滞で、園内に入ってからも大渋滞で、お墓に着くまでが大変です。

 

あれだけ広大な敷地にたくさんのお墓があるわけですから、お参りの人もそれはそれは大勢来ます。

 

霊園が広すぎるという事もデメリットの一つであると言えます。

 

 

都立霊園の申し込み方法

東京都営霊園の募集から当選後の許可書発行までの流れ

募集の公示

広報東京都6月号や東京都営霊園公式サイトで募集内容が公示される。

 

②申し込み

東京都営霊園申し込みのしおり表紙

※都立霊園申し込みのしおり平成30年度表紙

 

各都立霊園の窓口等で配布される専用の申し込み書を記入して郵送するか、都立霊園公式サイト『TOKYO霊園さんぽ』からインターネットで申し込む。

 

③公開抽選

8月に公開抽選を行い当選者決定。(令和3年は8月19日に実施)

 

抽選終了後に都立霊園公式サイトや各霊園窓口等で結果を公開。

 

④資格審査

当選者が下記の資格要件を満たしているか、書類による審査が行われます。

 

【一般・芝生・小型芝生・立体埋蔵施設、長期収蔵施設に申込みをする場合の資格要件】

  • 都内(八柱霊園の場合、松戸市を含む)に5年以上継続して住んでいること
  • 現在守っている『親族の遺骨』があること
  • 遺骨に対して、祭祀の主宰者であること(以下のいずれかを行った者)
    (葬儀の喪主を務めた・法事の施主を務めた・役所に死亡の届けをした、或いは火葬の申請をした)

 

【合葬埋蔵施設(樹木・樹林を含む)に申込みをする場合の資格要件】

  • 都内(八柱霊園の場合、松戸市を含む)に3年以上継続して住んでいること
  • 現在守っている遺骨があること
  • 遺骨に対して、祭祀の主宰者であること(以下のいずれかを行った者)
    (葬儀の喪主を務めた・法事の施主を務めた・役所に死亡の届けをした、或いは火葬の申請をした)

※上記の資格要件は一部です。申し込み前に『申し込みのしおり』にて十分に確認する必要があります。

 

⑤使用料と管理料の支払い

納入通知書が届き、期限内に支払いを行う。

 

⑥使用許可書交付

使用料と管理料が期限内に支払われると、使用許可書が交付される。

 

 

東京都立霊園まとめ

ここまで東京都の各都立霊園と、令和元年の新規募集内容と必要な費用、都立霊園を検討している方にとって知りたいメリットとデメリット、実際に申し込む際の方法と流れを見てきました。

 

都立霊園にお墓を建てたいと考えていた方は、どう感じましたか?

 

「デメリットも想定内で、それでも都立霊園以外は考えられない」

「都立霊園にこだわる必要性が感じられなくなった」

 

などなど、それぞれかと思います。

 

  • 狭き門である都立霊園を長期戦覚悟で申し込むのか
  • 一度だけ試しに申し込んでみて、ダメなら民間霊園や寺院墓地に切り替えてお墓さがしをするのか
  • 最初から都立霊園以外の民間霊園か寺院墓地でお墓さがしをするのか

 

東京都でまだ納骨していない遺骨があり、お墓(一般墓)をさがそうとした場合は、上記3つのどれかのパターンを選択する事になるかと思います。

 

永代使用料などの都立霊園に関する認識に間違いがないか、使用条件を満たしているかを事前に十分に調べて確認する事が、都立霊園を検討する上で特に重要です。

 

この記事を東京都営霊園(都立霊園)の情報収集にお役立てください。

 

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関連記事:お墓を買うお金がない場合はどうする?

 

 

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