将来子供に迷惑をかけないために生前にできる葬儀の準備|終活

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葬儀に関する終活

「自分の人生の終焉を考えることで、これからの残された人生をよりよく生きていくことができる」という意味を持つ終活は、現在非常に多くの人が取り組んでいる分野です。

 

この終活は、自分のためのものであるのと同時に、残される家族のためのものでもあります。

 

今回は、「残していく子どものために、親として何ができるか?」を「葬儀」の観点から考えていきます。



生前に可能な葬儀の準備(就活)

老人が生前に家族とのあり方に悩む

現在は「生前葬」と呼ばれるものも出ています。これは非常に画期的な考え方ではありますが、それほど一般的なものではありません。

 

そこでここでは、「葬儀」は「亡くなった後に、多くの場合は直系の子どもが喪主となって行うもの」に絞ってお話をしていきます。

終活の段階でできる葬儀の準備は、いくつかあります。

  1. 葬儀の内容や規模についての希望
  2. 葬儀会社の手配
  3. 人間関係の整理
  4. 金銭面の算段

 

それぞれ見ていきましょう。

 

 

葬儀の規模と葬儀会社の手配

葬儀会社の相談会

希望する葬儀のかたちを考えたうえで、葬儀会社の手配をしておきましょう。

 

現在、葬儀会社では、事前に申し込みをすることで、亡くなった後にお見舞い金をお渡しする制度をとっているところがあります。

 

また、動揺している状態のときに葬儀会社を選定する場合とは異なり、葬儀会社同士を比較検討したり、実際の接客態度を見たりすることができます。

 

葬儀の規模や内容を考えることは、もっとも大切です。

特に、年齢や立場から算出される「適正規模」よりも大きい(もしくは小さい)葬儀を希望する場合は、それをエンディングノートなどに記載しておきましょう。

 

加えて、自分好みのお式にするための工夫も必要です。

たとえば、好きな花や好きな曲があるのならば、それを書いておきましょう。もちろん100パーセント希望が叶えられるわけではありませんが、このようにしておけば、高い確率で配慮してもらえます。

 

また、これが第一の希望ならば、「季節外れの花でもとりよせてくれる」などのように謳っている葬儀会社を選ぶようにしましょう。

 

音楽の場合は、事前にテープなどを用意しておくとさらに子どもがラクになります。

 

 

遺影の用意

遺影の撮影スタジオ

「遺影そのもの」を用意する必要はなく、「この写真を遺影に使ってくれ」というように記しておくだけで大丈夫です。

 

なお、現在は、笑顔で、かつ洋服の姿のものが主流になっています。あまりにも小さいものですと遺影に使いにくいので、必ずある程度の大きさのものを用意します。

また、「洋服姿だけど、和装にしてほしい」などの希望があればそれも書き記しておきましょう。写真屋の方で「着せ替え」をしてくれるはずです。

 

 

人間関係の整理

高齢の親子と亡くなった後の事を話し合う

『人間関係の整理と金銭管理は後々まで尾を引くことになりかねない・・』

 

少し生臭い話になりますが、人は、死ぬときにさまざまなしがらみを残していきます。

人間関係やお金にまつわる問題はその代表例だと言えるでしょう。

 

「親の交友関係」について、子どもは親が思う以上に疎いものです。特に離れて暮らしているのならばなおさらです。

 

そのため、「自分が死んだら連絡してほしい人間のリスト」は作っておくべきです。お金や葬儀の話は残された子どもたちだけでもなんとかなりますが、「交友関係」については本人しか知り得ないものが多いからです。

 

また、「親戚関係だから、わざわざ言わなくてもわかるだろう」と考えるのは危険です。親が親しく付き合っている親戚であっても、子どもの方では違う可能性もあります。

 

そのため、続柄も電話番号と一緒に書き記しておくことをおすすめします。

 

 

金銭管理

遺産相続による相続税の節税

最後にお金についてみていきましょう。

 

非常に重要な部分でもあります。

 

現在、葬儀にかかる費用の平均は200万円程度と言われています。この算出方法に疑問を挟む声もありますが、一つの目安として知っておくべき数字です。

 

これに加えて「お墓」にもお金がかかることになりますから、死ぬ前に、これらの金額は確保しておきたいものです。

 

上で述べた「葬儀の規模(見積もりをとることを推奨します)」に合わせた金額を、口座に預けておきましょう。

 

人が亡くなると口座は凍結されます。そのため、自分がそろえられる必要な書類はすべてそろえておきましょう。

 

特に、「通帳とキャッシュカード」「印鑑」は非常に重要です。

 

凍結された場合は、相続人全員の意思の合致や、相続人全員分の戸籍謄本などが必要になるケースが多いので、その手間を少しでも省きましょう。なお、この処置は銀行によって多少異なります。

 

ちなみに、葬儀にかかる費用に関しては、常識的なものであれば、相続税の対象となりません。

 

私たちは旅立つとき、常に、「立つ鳥後を濁さず」の精神でいたいと考えます。

 

しかしこのような思いを持っていても、「どうすればよいかわからない」「やったつもりだが、不十分であった」という悩みやトラブルにぶつかることは決して少なくはありません。

 

ただ、「残された家族の負担を少なくすることのできる旅立ち」を意識することは、あなたができる、最後の子どもに対する思いやりなのです。

 

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