将来子供に迷惑をかけないために今からできる終活|生前墓編

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オシャレな洋風生前墓

昨今、流行の兆しを見せる自らの死に向けての準備である「終活」。

 

自分にもしもの事が有った際に残された家族・親戚、特に子供に迷惑をかけたくないという親心が終活の背景にあります。

 

終活の主な内容として資産の整理、人間関係の整理、葬儀の準備などが真っ先に思い浮かびますが、遺骨となった後の納骨先であるお墓探しも忘れてはいけない終活のひとつです。

 

実家は兄弟が継いで、自身は先祖代々の墓に納骨できない等の場合は、生前の自身のお墓を上手に準備できれば残される子供への負担を大きく減らす事が可能です。

 

今回は子供に迷惑をかけないための終活のお墓編として『生前墓』に関してご紹介します。



生前にお墓を建てるとメリットが多い

突然慌ただしく訪れる葬儀とは別で、納骨は時間的な余裕がある様に思われがちですが、それはあくまでも既に納骨可能なお墓を持っている場合に限った事です。

 

お墓がない場合は、納骨までの間に時間的にも精神的にも金銭的にも大変な思いをするお施主さんも少なくないです。

 

生前にお墓を用意しておくと、残された家族がそのような状況に陥る事を回避することが可能です。

 

生前墓のメリットを具体的にみていきましょう。

 

生前墓メリット①残された家族が時間に追われない

納骨の時期として最も多いのは四十九日法要ですが、お墓を持っていない場合に四十九日に合わせて納骨式を執り行うとなると、葬儀が終わって落ち着く間もなく慌ただしくお墓探しを始める必要があります。

 

お墓はインターネット通販でクリックひとつで買えるものではありません。

 

まずは、地域の頼れる石材店に相談して墓地の候補を選び、実際に現地を見学してから墓地の契約。

 

その後、墓石の石種デザインなど細部まで決めて契約してからの発注となります。

 

また、墓石は頼んだ数日後にAmazonの箱に入って送られてくるわけではありません。

 

選ぶ石材店や石種にもよりますが、墓石の加工から墓地での据え付け工事完成まで最短でも一ヵ月ほどかかります。

 

四十九日までに新しいお墓を建てる場合は、亡くなった後遅くとも二週間以内にお墓を契約して、石種・デザイン・彫刻内容を確定して発注する必要があります。

 

生前にお墓を用意すると、残される家族が納骨までの間に時間に追われる事がなく、精神的な負担も軽減できるメリットがあります。

 

※公営墓地は遺骨がすでにある場合が募集条件の事が多いので、生前墓は寺院墓地か民間霊園が対象です。

 

生前墓メリット②生前に自分で自分のお墓を選べる

前にも述べましたが、お墓探しには『墓地の候補を選ぶ』⇒『現地見学』⇒『墓地の永代使用契約』⇒『墓石の種類デザインを選ぶ』⇒『墓石工事契約』との過程があります。

 

墓地にも寺院の境内にある寺院墓地もあれば、公園の様な美しい民間霊園もあり、墓石は国産の高級石材もあれば、外国産の安価な墓石もあり、形も典型的な和型もあれば今風な洋型もあります。

 

生前墓はそのひとつひとつを自分で選んで決めることが可能です

 

自分の気に入った場所で、自分の生きた証を形として表現する事ができる。生前墓にはこのようなメリットもあります。

 

生前墓メリット③生前墓で家族の金銭的な負担軽減

お墓を建てる際の主な費用は『墓地永代使用料』+『墓石&工事代』です。その費用は全国平均で約195万円。

 

一般的な家庭であれば大きな金額です。

 

生前にお墓を自分で用意すると、単純に残される家族にその分の負担をかけないというメリットがあります。

 

生前墓メリット④節税対策になる

生前に建てたお墓は祭祀財産として相続税の対象にはなりません。

 

また、墓地の場合は使用権を購入したのであった、不動産とは異なりますので固定資産税も不動産取得税もかかりません。

 

預金などの相続資産からお墓購入にかかった費用分が減りますので、その分相続税が軽減されるということです。

 

しかし、相続税の基礎控除額は「3000万円+600万円×法定相続人数」という事ですから、これはあくまでも一定以上の資産を持っている方に限ったメリットと言えそうです。

 

生前墓メリット⑤生前にお墓を建てることは縁起が良い

生前に建てたお墓を寿陵墓(じゅりょうぼ)と言います

 

よく墓地へ行くと、赤字で名前や戒名が彫刻されているのを目にしますが、それが寿陵と呼ばれる生前墓に当たります。

 

この行いは古代中国の時代より、「長寿」「子孫繁栄」「家内円満」が訪れるとされ、徳の高いことだと言われています。

 

ちなみに「寿陵墓」の「寿」とは長命、長生きを、「陵」とはお墓を意味します。

 

『生前にお墓をたてると早く亡くなる』と聞くのは迷信です。

 

実際は大変縁起の良いことだと言われています。





ここまでは生前にお墓を建てる事で得られるメリットを説明してきました。

 

しかし、人間とは感情によって動く生き物。

 

ぜ?どうして?生前にお墓を建てるのかを自分で考えて納得したうえで終活を進めていきましょう。

 

生前墓に対する自分の考えを明確にする

筆者自身も生前墓を含めてたくさんのお墓つくりのお手伝いをさせて頂いた中には様々なお客様のご要望をお聞きしてきました。

 

例えば、

「手厚い供養をしてくれる寺の墓地がいい」

「わずらわしさが嫌なので霊園墓地がいい」

「長年連れ添った愛犬と一緒に納骨されたい」

「すべて自分でデザインをしたお墓にしたい」

「夫婦とはいえ違う人間同士なので、お墓も別々にしたい」などなど、十人十色のお墓に対する考えがあります。

 

お墓に納骨されるにあたっての法律や慣例を抜きにして、自分はお墓でどう眠りにつきたいのか、ありのままに考えてみましょう。

 

 

お墓に納骨されるにあたっての法律・慣習を知る

次にお墓に納骨される際に関係してくる法律や慣例を見てみましょう。

 

まず法律は、1948(昭和23)年に制定された「墓地、埋葬に関する法律(通称:墓埋法)」と民法がそれに該当します。

 

ただ土葬の禁止といった公衆衛生に関わる内容や、埋葬の際に役所に提出する書面(死亡診断書や死亡届)を規定する内容であるため、上記で記したペットと同じお墓に入る、宗教や思想信条に関する規定は明示されていません。

 

また、民法に関しても「祭祀財産」として、お墓の使用権者いわゆる墓守の人が死亡した際の承継について(使用権者が自ら決めるか、そうでない場合は慣習で決めるか家庭裁判所の決定に従うか)の記載が中心です。

 

その為、その次に考慮すべきポイントはお墓に関する慣習です。

 

慣習とは「ある社会で,長い間にみんなに認められるようになって,いつもそのようにする決まりとなっているならわし。

 

世間のしきたり。(三省堂大辞林より引用)」です。

 

例えば埋葬に関しては、

「先祖代々のお墓には長男しか入れない。」

「次男は新しくお墓を建てなければいけない。」

「女性は嫁いだ家のお墓に入る。」などなど。

 

厳密に言うと、お墓の持ち主が埋葬してもいいかどうか判断することはできるのですが、寺院墓地など墓地によっては墓地管理者の規定や長く引き継がれてきた慣習に従う必要があります。

 

しかし、冒頭に述べたように納骨のニーズは増えてきており、お墓の古いしきたりが緩和されている墓地も存在します。

 

まだご自身が健康なうちに、先祖代々のお墓に入るのか、自分好みのお墓を建てるのかを家族や親族とも充分に相談・打ち合わせをしておくのが理想的です。

 

 

近年増えた新しいお墓の形

ここからは番外編として、増えるニーズに応えるべく出来た新たなお墓を少しご紹介します。

 

ペットと一緒に納骨可能な墓地

筆者が墓石業界で従事する中で、よく聞かれたことと言えば、長年連れ添ったペットと一緒にお墓に入れるのかどうか?

 

仏教的な考えでは人間と他の動物が一緒に納骨されることをタブー視されていますが、最近では一部の民営霊園では可能なところが増えてきています。

 

しかし、まだまだその数は限られているのが現状です。

 

お墓のシェア『墓友』

子供に迷惑をかけないための終活とは、少し脱線してしまいますが、最近一緒にお墓に入る友達、「墓友(はかとも)」が注目されています。

 

少子高齢化による人口減少や孤独死の問題で、一人暮らしのお年寄りが増えたことで、家や血縁関係とは関係なく、一緒のお墓に埋葬される友人を探すことで、現状抱える孤独や死後の不安を解消できる新たなスタイルと言えるでしょう。

 

関連記事:お墓を墓友とシェア?家族の形の変化で増える納骨の選択肢

 

生前墓まとめ

今回は「終活」をするにあたり、生前墓にスポットを当ててご紹介してきました。

 

【将来、子供に迷惑をかけないために今からできる終活|葬儀編】も合わせてお読みください。

 

日常に追われて自分の事で精一杯の人が多い現代、自分がいざという時に残された家族が困らないように、生前にお墓を用意する事は普通なかなか出来ない大変すばらしい事だと思います。

 

じっくりと時間をかけて自分の人生を振り返り、大切な家族と話し合いながらワクワクするような「終活」ができれば最高ですね。

 

【関連記事】デジタル遺品のトラブル対策は生前整理が鍵!今すぐできる整理方法4選



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