葬儀にまとうべき服装である「喪服」は、現在は大型ショッピングセンターなどに行けば即日手に入れることができます。
ただ、非常に忙しい人などの場合、訃報を受けてもお店が開いている時間に足を運ぶのが難しいこともあります。
このような場合に頼りになるのが、「喪服のレンタル」です。
人が亡くなった場合、多くのご家族がお葬式を挙げます。またそのあとに、一連の法要を行うこともあるでしょう。
今回はそのなかから、「百箇日法要(ひゃっかにちほうよう。「百ヶ日法要」と記すこともある)」を取り上げます。
目次
喪服のレンタルはどんな人に向いている?
喪服のレンタルは、とても忙しくてなかなか喪服を買いに行けない人にも使いやすいサービスです。
前日の16時くらいにレンタルの希望を出せば翌日には手元に届くとしているところが多く、自分の足で買いに行く必要がありません。
では、実際に喪服レンタルサービスはどのような人に向いているのでしょうか。
若い人(学生)
まず最初にあげられるのは、若い人ではないでしょうか。
高校生までは制服で葬儀に出ればよいのですが、大学(専門学校)で制服があるところはほとんどないでしょう。しかし若い人の場合は葬儀に出る機会が圧倒的に少なく、このときに喪服を買っても後々体型が変わって着られなくなることもよくあります。
大きいサイズを求めている人
体の大きな人もレンタルサービスの場合、3号程度から25号以上のサイズまでを取り扱っているところも多く、どんな体型の人でも自分の体形に合った喪服を選びやすくなっています。
さまざまなデザインのなかから喪服を選びたい人
また、葬儀の場はたしかに「おしゃれをする場所」ではありませんが、「年齢に合わせた喪服を、今すぐに着たい」という人や「都度違うものを着たい」という人にも、レンタルサービスは使いやすいものとなるでしょう。
妊娠している女性
ある意味で、一番「レンタルサービスの良さ」を効果的に利用できるのは、「季節や、そのときの事情に合わせた喪服を選びたい」という人でしょう。
代表的なのは、「マタニティ喪服」です。
妊娠の期間は、1年程度です。しかしお腹が大きくなってくると、通常の喪服は着ることができなくなります。しかし妊娠中に葬儀に出る機会は、決して多くはありません。
そんなときのために、わざわざマタニティ用の喪服を買うのは、かなり不経済です。このような場合は、喪服のレンタルサービスを利用すると良いでしょう。
こんな時に便利な喪服レンタルの活用法
喪服は持っていて、レンタルは特に必要ないと思っている人も、使い方によっては便利なサービスになる場合があります。
季節によって上手に利用する
現在の喪服は、一年を通して着ることのできるものが増えています。
喪服の場合、夏でも肌を出すことは禁じられていますから、七分丈(五分丈の場合もある)にジャケットを組み合わせたかたちで販売されている喪服も多く見られます。
ただ、「非常に暑い夏場の葬儀に参加する」という場合、ジャケットを着ていかないようにしても、やはり暑さで参ってしまうこともあるものです。
しかしレンタルの場合、通気性のよい、夏場でも着られる喪服を扱っているため、快適な喪服で参加することができます。
長期出張中の利用
加えて、「半年間の長期出張中。仕事関係の葬儀に呼ばれたが、家にまで喪服を取りに帰ることはできない。
まさか半年間という短い期間の間に、葬儀に参列することになるとは思わなかった」などのようなケースにも対応ができます。
和装を望む場合の利用
よく誤解される話なのですが、喪服において、「和装の方が格上」「洋装は格下」というようなことはありません。どちらも、正しい装いをしている限り、同じように扱われます。
ただそれでも、「遺族の立場なので、和服を着たい。しかし自分は洋装しか持っていない」ということで、和装をと望む人もいます。この場合、和装をレンタルすることになるでしょう。
喪服レンタルと購入の値段を比較してどう考えるか
しばしば、「喪服は、レンタルする方が買うよりも安い」というような話が出てきます。
たしかに、喪服のレンタルの場合4000円程度から借りることができるものも多く、これでフルセット(カバンや靴、場合によってはネックレスなど)がそろうため、とてもありがたいものです。
しかし、ラニンニングコストを考えた場合、「レンタルの方が安い」とまでは言い切れないという事情もあります。
現在は非常に安い値段で展開している喪服もあります。喪服によっては6000円台から買うことができるものもあり、非常にお買い得です。
また、自宅で洗える喪服も展開しており、保管もしやすくなっています。
単純に考えて2回以上着るのであれば、喪服レンタルよりも買った方がオトクということになります。
もちろん品質に違いは見られます。
ただ、「あくまでマナーとして喪服を着用する」という場合、喪服の品質自体が問題になることはそれほどありません。
遺族・親族の立場ではなく、一参列者の立場であればなおさらです。結婚式に参列するときのドレスとは異なり、参列者の写真を撮ることもありませんから、毎回同じ喪服を着て行っても問題にはなりません。
さらに、喪服は一着持っていれば、いざというときにでも慌てずに済むというメリットもあります。
このため、ランニングコストを考えて「買う」という方法を選ぶのも一つの手です。
ただ、「参列者の立場であっても、品質の高い喪服を着たい」「昔から体型がよく変わる」ということであれば、レンタルを検討してもよいでしょう。
喪服をレンタルで借りることにも、買うことにも、それぞれのメリットがあります。どちらが良い・悪いといえることではありませんから、現在の自分の状況もかんがみて選ぶとよいでしょう。
人が亡くなった場合、多くのご家族がお葬式を挙げます。またそのあとに、一連の法要を行うこともあるでしょう。
今回はそのなかから、「百箇日法要(ひゃっかにちほうよう。「百ヶ日法要」と記すこともある)」を取り上げます。
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