終活

遺品整理はいつから?費用相場と遺品整理士がいる業者の探し方

失敗しない遺品整理業者の選び方

思い出がたくさん詰まった故人のものを、整理するのにためらう人は少なくありません。また、膨大な量のものを目の前に、自分ですると考えると途方に暮れてしまう人もいます。故人ゆかりの品を、処分するだけではなく分類や清掃を手がけ、人形などただ捨てるには忍びないものの供養まで手伝ってくれるのが遺品整理業者です。

遺品整理はいつから行うべきか、必要な費用の相場や失敗しないための遺品整理業者の探し方について解説します。



遺品整理はいつから?

遺品整理をいつからおこなうかについては、特別な決まりはありません。

遺族の心の準備ができて、これからの事に目を向けることができた段階で良いかと思います。

葬儀後すぐに取り掛かれる場合もあれば、四十九日を区切りとして取り掛かかる場合もあるでしょう。

個人が賃貸に住んでいた場合は、できるだけ早く遺品整理に取り掛かった方が金銭的な負担も少なくて済みますし、相続税の非課税枠を超える財産をもった故人であれば、亡くなってから十か月以内に相続税の申告書を作成して提出しなければなりませんので、それまでに遺品整理を行った方が良いでしょう。

遺族の気持ちと状況に応じた時期に遺品整理に取り掛かりましょう。

 

 

遺品整理に伴う負担には多くのものがある

遺品整理に伴う負担は想像以上に多い

遺品整理とは、故人の遺品を「処分するもの」「これからも家族などが引き続き使うもの」「形見の品」などに分けて、整理することをいいます。このように一言で説明してしまえば簡単に思えるかもしれません。しかし、実際には、以下のようなことが待ち受けており、遺族に大きな負担がかかります。

  • 不用品と必要なものの仕分け
  • ゴミの分別・搬出
  • 粗大ゴミの搬出
  • 形見の品を親族へ送る
  • 仏壇、人形などの供養
  • 不用品のなかでも売却が可能なものの査定・買い取り
  • 部屋の清掃

 

とくに故人亡き後、空き家になってしまったような家だと、家一軒分を遺品整理しなければならず、おおいに負担がかかります。「市区町村から指定されたゴミの日に、ゴミを出すことがどうしてもできない」と悩む人もいます。

 

また、遺品整理を遂行するためには、不用品回収業者や粗大ゴミの引受業者、仏壇を供養してくれる仏具店、貴重品の鑑定を行う買い取り業者など、複数の業者に依頼をしなければなりません。「業者と予定が合わず、遺品整理が進まない」といった事態になることもあります。

 

仕分けやゴミの分別を手伝い、その日のうちに買い取りを終わらせ、不用品や供養品を引き取った後に部屋の清掃まで行ってくれるのが、遺品整理業者です。依頼主立ち会いのもとで整理を行うのが一般的ですが、「仕事が忙しくて遺品整理に立ち会えない」「片付ける実家が遠方で行けない」といった事情があれば、立ち会いなしで業務を行ってくれるところもあります。

 

 

悪質な業者に依頼すると、トラブルになる例も

悪質な遺品整理業者とトラブルになる可能性もある

遺品整理ばかりではなく、不用品回収を広く見たときに注意したいのが、悪質な業者を見分けることです。国民生活センターに寄せられる相談の中には、「廃品回収をしているトラックに声をかけ、不用品を預けたら、法外な金額を請求された」といった廃品回収業者とのトラブルが多く見受けられます。

 

また、一般ゴミを引き受ける許可を持たない業者が、不法投棄をする例もあります。故人が大事にしてきたものが山中にうち捨てられたなら、遺族としてどんな気分になるでしょうか。

 

さらには、故人の不用品を遺品としてではなく、ただのゴミとして扱う業者も、いないとは限りません。「遺品整理業者」と名乗っている会社は意識が高めですが、たんなる不用品回収業者に依頼してしまうと、思い出の品を手荒に扱われ、傷ついてしまう遺族もいます。

 

遺品整理のトラブルに見舞われないためにも、業者選びは慎重に行わなければなりません。

 

 

遺品整理業者のホームページでチェックするポイント

遺品整理業者を選ぶ際にホームページで確認するポイント

遺品整理業者へ依頼したいと考えたら、会社のサイトを丁寧に確認し、以下をチェックしましょう。

 

一般廃棄物処理業の許可を受けている、あるいは許可業者とのタッグがある

家庭から出たゴミを搬出処理できるのは、一般廃棄物処理業の許可を受けた業者だけです。この許可を受けていることをサイトに明記している業者を選びましょう。あるいは、業務フローの中に「不用品については委託している許可業者へ引き渡します」といった文言があると安心です。

 

費用相場は1R3万円~

遺品整理の費用相場は1R3~5万円程度です。部屋の広さや人員の人数などにより決まりますが、この相場を遙かに下回る業者は、不用品処分の際に必要な料金を払わず、不法投棄を行っている可能性があります。あまりに安い業者は避けましょう。

 

「遺品整理士」の資格保持者がいる

遺品整理士とは民間資格の一つで、故人の尊厳を守りながら遺品の分類や正しい処分を行える知識を身につけた業者が獲得できます。この資格がないからといって悪質とは限りませんが、一つの目安にはなるでしょう。

 

会社情報ページで遺品整理業者の「顔」が見える

必ず「会社情報」などのページをチェックしましょう。遺品整理業者にはいくつかタイプがあります。一般ゴミの収集を行っている業者が遺品整理もやっていたり、リサイクルショップが買い取り先確保のことも考えて遺品整理を展開していたり、親の遺品整理に苦労した人が一念発起して会社を立ち上げたり。このように業者の「顔」が見えれば、悪質である可能性は低いでしょう。一方で会社の情報を何も公開していない、とくに住所表記がないような会社は、避けた方が無難です。

 

 

遺品整理で失敗して後悔しないために業者はきちんと選ぼう

遺品整理で失敗して後悔しないために業者選びは大切

遺品整理は、一般的には葬儀も納骨も終えてから行う、いわば「故人と最後に向き合う場所」です。ここで何らかのトラブルが起こると、なんとも後味の悪い気持ちが残ります。一方で、心を込めて丁寧に向き合ってくれる遺品整理業者に出合えれば、故人にまつわる温かな思い出が増えることでしょう。悔いのない遺品整理のため、業者はしっかり選びましょう。

 

遺品関連記事:デジタル遺品について




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アフターコロナの終活方法は?お墓探し改葬や納骨について|墓ミカタ

新型コロナウイルス感染症の流行が懸念されるなか、人々の行動が大きく変わろうとしています。

 

コロナ以前にはホウボウに出かけ、終活についての情報収集をしていた人も、なかなかそうはいかなくなるでしょう。

 

では、コロナ以後、終活はどのように行ったらよいのでしょうか。とくにお墓探しや墓じまい、納骨で変わることについてまとめました。



 

お墓探しはインターネットと電話をフル活用

終活に必要なIT機器とインターネット

お墓探しの基本は、実際に候補地を見学することです。しかし、感染症予防の観点からいえば、頻繁に公共機関を用いて移動するのは避けたいところ。自宅で調べられることは調べ、ある程度候補地を絞ってから見学するのが理想的といえます。

 

そこで頼りになるのがインターネットの存在です。とくにお墓の情報サイトへ掲載されている霊園なら、立地はもちろん、アクセス情報や墓地の経営主体、お墓参りが可能な時間帯、そして気になる費用のことまで詳細にアップされているため、希望の条件を探しやすいでしょう。気になる霊園をチェックして、資料請求も簡単にできます。

 

 

 

ただ、インターネットでの調査や資料請求だけでは調べづらいことがあります。それは、霊園管理者の対応についてです。どんなに希望に叶うお墓であっても、管理者の対応がそっけなかったら、どんな気持ちになるでしょうか。

 

お墓探しをしている時点では、霊園の対応がどんなものであっても、そんなに気にならないかもしれません。しかし、愛する人を亡くした後、納骨に向かった霊園で冷たい対応をされると、とても悲しい気持ちになるものです。一方で、「お寂しいですね」「大事な方のお骨を、お預かりいたします」と温かい声をかけられれば、沈んだ心も慰められます。

 

霊園側の対応を見るには、もちろん実際に出向いてみるのが一番ですが、電話をするだけでもある程度は見極めることができます。資料を取り寄せたうえで、気になる霊園があったなら、届いた資料に記載されている問い合わせ先に電話してみるのがおすすめです。

 

その際、インターネットや資料では分からないことを聞けると一石二鳥です。資料を読み、疑問に思ったことのほかに、次の3項目についても尋ねてみましょう。

  • 今、空きがある区画はどこか
    (入口や水場から近い、日当たりが良いなど人気の区画は埋まっている可能性がある
  • お墓の費用はトータルでいくらになるか
    (資料だけでは分かりづらいため、電話でも確認できるとよい)
  • 実際に見学に行くときの予約方法
    (予約方法を確かめておけば、実際に見学に行きたいと思ったときもスムーズ)

 

関連記事:新しい生活様式下でのお墓の探し方のポイントと購入までの手順

 

「お墓を探して散歩」もアリ

近所をお散歩してお墓を探す

感染症予防のためとはいえ、ずっと自宅にいると足腰が弱ってしまうと心配する人もいることでしょう。体力づくりのため自宅近くを散歩するときは、お寺やお墓、霊園に注目してみてはいかがでしょうか。意識して歩けば、意外なところにお墓や霊園が見つかるものです。

 

「自宅の近くの霊園に、空きがあるとは思えない」「市街地の霊園は価格が高いのでは」と敬遠するかもしれません。しかし、実際に管理者から話を聞いてみなければ、空き状況や価格は分かりません。自宅の近くで理想のお墓が手に入るなら、願ってもない話です。

 

インターネットや広告には、たくさんの情報がありますが、それでも掲載できる情報は限られています。情報をあまり発信しないお墓を見つけられるのは、地元の人だけです。「お墓探し散歩」を、ぜひ楽しんでみてください。

 

ただ、ここで注意しておきたい点があります。それは、近所にめぼしい霊園が見つかったとしても、飛び込みで見学に行かないことです。資料を取り寄せたうえで、資料に記載されている問い合わせ先に見学のアポイントを行いましょう。飛び込みで見学を行ってしまうと、資料を請求したときには受け取ることができる特典を受けられなくなる可能性があります。

 

 

 

改葬や墓じまいは役所に足を運ぶ回数を最小限に

改葬の手続きで役所に行く回数を少なくする方法

古いお墓から新しいお墓にお骨を移す改葬や、古いお墓を更地にする墓じまいを考えているなら、たくさんの手続きが必要になります。とくに改葬は、自治体による改葬許可が必要です。そのためには、「現在のお墓の管理者」「市区町村役場」「新しい墓地の管理者」の3者から証明書や申請書を取り寄せなければなりません。ややこしく感じる人も多いでしょう。

 

外出を控えたいと感じているなら、電話や郵送でのやり取りを駆使して、役所その他に足を運ぶ回数を最小限にしましょう。平常時であれば対面で行うような手続きも、インターネットで資料を取り寄せたうえで郵送するなどすれば、可能なものがあります。

 

詳しい改葬手続きについては、下記リンクをご覧ください。

田舎にある実家のお墓の墓じまいの費用と手続きは?遺骨の改葬方法

 

改葬許可証は、申請してから許可証の交付まで時間がかかることがあります。この場合も、来訪が難しければ郵送を依頼するなど、手続きをしておきましょう。

 

ただし、新しいお墓の契約によっては、「契約後○年以内にお墓を建てること」などといった取り決めがなされている場合があります。そういった例では、納骨はずっと後になるとしても、お墓の施工は進めたほうがよいでしょう。契約書を確認し、また管理者ともよく話し合いましょう。

 

納骨はコロナが落ち着く三回忌以降がおすすめ

コロナ禍の現状では納骨は三回忌以降が良い

お墓へ遺骨を埋蔵する納骨は、四九日法要と同時に行うのが一般的です。しかし、新型コロナウイルス感染症に警戒が必要な現在、人が集まる法要はなるべく避けたいと思っている人もいることでしょう。

 

納骨は、どうしても四九日法要をめどにしなければならないというわけではありません。納骨は、治療薬やワクチンが開発され、安心して外出できるようになってからでもよいのではないでしょうか。三回忌以降、あるいは回忌を気にせず命日などをめどに、納骨式を行うのがおすすめです。

 

お墓が決まらない人のなかには、何年も遺骨を自宅で供養している人がいます。また、最近では「手元供養」といって、あえてお墓を作らず、仏壇などの中に骨壺をおさめたり、綺麗な骨壺を飾ったりして自宅でお参りする家庭も見られます。家で遺骨を祀ることは、何ら特別なことではありません。

 

皆で安心して納骨ができる、そのときを待ってからの納骨でも、遅くはありません。満足な葬儀ができなかったと感じているなら、納骨式と時を同じくして、お別れ会を開くのもいいでしょう。

 

納骨式とお別れ会を同時に行うメリット

納骨式とお別れの会を一緒に行う新しいスタイル

時機を待ってから納骨式とお別れ会を同時に行うことには、以下のようなメリットがあります。

 

みんなが集まる機会を減らせる

コロナが落ち着いてからも、「念のため、外出はなるべく控えたい」と考える人も多いと思われます。納骨式、お別れ会と、集まる機会が多くなってしまうと、そのような人には負担になります。その点、納骨式とお別れ会を一挙に行うことができれば、外出を控えたい人にとっても負担が軽くなります。

 

遺骨をまつりながらお別れ会ができる

納骨後にお別れ会を行う場合は、位牌や遺影だけを祭壇に飾ることになります。その点、納骨式をお別れ会の後に行うようにすれば、遺骨をまつりながらお別れ会ができます。参列者は、故人をより身近に感じながら別れの言葉を述べられます。

 

親族らに「お墓の紹介」ができる

通常、納骨式だけを単独で行う場合は、遺族と近しい親族だけが参列するのが一般的です。しかし、みんなが集まるお別れ会の後なら、自然と納骨式まで参列する親族も多くなります。とくに新しくお墓をつくったときには、親族らに「お墓の紹介」をすることができて便利です。「今後、お墓参りをするときにはここに来ればいいんだね」「新しいお墓ができてよかったね」と、声をかけてくれる親族も多いでしょう。

 

コロナ以後の終活は柔軟な対応が吉

コロナ禍以降の終活は効率よく情報収集をすることがポイント

「お墓は現地に出向いて見学しなければならない」「手続きは必ず役所に行かなければならない」「納骨は四九日法要に合わせて」といった常識を捨てましょう。電話や郵送で済ませられるものは済ませるなど、柔軟に対応するのがコロナ以後の終活といえます。

 

感染症が猛威を振るう中でも、自分の希望のお墓を見つけ、希望通りの終活ができるよう工夫しましょう。行動が制限されるなかで、いかに情報を効率良く得られるかがカギになります。

 

 

 

【関連記事】墓じまい後の遺骨はどうする?

 

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デジタル遺品とは?対策はパスワード管理!今できる生前整理方法|墓ミカタ

デジタル遺品の生前対策

デジタル遺品、という言葉を聞いたことがありますか?

 

デジタル遺品とは、個人が残したデジタルのデータのことを言います。

 

具体的にはスマホやパソコンの中に保存されている画像や動画、ネット上のサービスなどが当てはまりますね。

 

そんなデジタル遺品ですが、生前にしっかりと準備をしておかないと思わぬトラブルを招してしまうことも少なくありません。

 

なのでこの記事では、以下のことについて紹介していきます。

・デジタル遺品の種類と対策方法
・生前整理をしていないせいで起こる問題
・デジタル遺品の生前整理の具体例

 

高齢のご家族がいらっしゃる方や、ネット銀行などをお持ちの方などに深く関わっている問題なので、是非ともご一読ください。




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生前墓を建てる!メリット多くて将来子供に迷惑をかけないための終活

オシャレな洋風生前墓

昨今、流行の兆しを見せる自らの死に向けての準備である「終活」。

 

自分にもしもの事が有った際に残された家族・親戚、特に子供に迷惑をかけたくないという親心が終活の背景にあります。

 

終活の主な内容として資産の整理、人間関係の整理、葬儀の準備などが真っ先に思い浮かびますが、遺骨となった後の納骨先であるお墓探しも忘れてはいけない終活のひとつです。

 

実家は兄弟が継いで、自身は先祖代々の墓に納骨できない等の場合は、生前の自身のお墓を上手に準備できれば残される子供への負担を大きく減らす事が可能です。

 

今回は子供に迷惑をかけないための終活のお墓編として『生前墓』に関してご紹介します。



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将来子供に迷惑をかけないために生前にできる葬儀の準備|終活

葬儀に関する終活

「自分の人生の終焉を考えることで、これからの残された人生をよりよく生きていくことができる」という意味を持つ終活は、現在非常に多くの人が取り組んでいる分野です。

 

この終活は、自分のためのものであるのと同時に、残される家族のためのものでもあります。

 

今回は、「残していく子どものために、親として何ができるか?」を「葬儀」の観点から考えていきます。



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