お布施

法要・納骨・供養の完全ガイド|四十九日・納骨時期・お布施・年忌法要の流れを解説

法要・納骨・供養完全ガイド

葬儀が終わった後も、遺族には四十九日法要、納骨、百箇日、一周忌、三回忌など、準備すべきことが続きます。

特に初めて施主を務める方は、「四十九日までに何を決めればいいのか」「納骨はいつまでにするのか」「お布施はいくら用意するのか」「お墓がまだない場合はどうすればよいのか」で迷いやすいものです。

この記事では、葬儀後から納骨・法要・供養までの全体の流れを、初めての方にもわかりやすく整理します。四十九日法要の準備、納骨時期の考え方、お布施や香典の目安、年忌法要、お墓がない場合の供養方法まで、順番に確認していきましょう。

この記事の執筆・監修

本間 喜昭

石材店で10年、1,000件超のお墓づくり・納骨・墓石工事に関わった経験をもとに、法要から納骨まで迷いやすい流れを実務目線で整理しています。

まず結論|葬儀後から納骨・法要までの全体の流れ

葬儀後の供養は、いきなり一つひとつを調べるよりも、全体の流れを先に把握しておくと準備しやすくなります。

大まかな流れは次の通りです。

時期 主な供養・手続き 準備すること
葬儀後すぐ 香典返し・事務手続き・法要準備 親族連絡、寺院相談、日程調整
初七日 初七日法要 葬儀当日に繰り上げて行う場合もある
四十九日 四十九日法要・納骨を検討 日程、会場、お布施、納骨先
納骨 お墓・納骨堂などへ遺骨を納める 墓地・納骨先、石材店、法要準備
百箇日 百箇日法要 家族だけで行うか、親族を呼ぶか
一周忌 一周忌法要 案内状、会食、引き出物、お布施
三回忌以降 年忌法要 親族の範囲、法要形式、供養方法

葬儀後から一周忌までの全体の手順をさらに詳しく知りたい方は、葬儀後から一周忌までにやることも参考になります。

法要とは?供養との違い

法要や供養という言葉はよく使われますが、意味を整理しておくと準備がしやすくなります。

法要と法事の違い

法要は、僧侶に読経をしてもらい、故人の冥福を祈る宗教的な儀式を指します。

一方で法事は、法要に加えて、会食や親族の集まりまで含めて使われることが多い言葉です。一般的には「四十九日法要」と言う場合は読経中心、「四十九日の法事」と言う場合は会食や返礼品まで含めた行事全体を指すことがあります。

追善供養とは

追善供養とは、遺族が故人のために善い行いを重ね、故人の安らぎを願う供養の考え方です。

四十九日、一周忌、三回忌などの年忌法要も、追善供養の一つとして行われます。

宗派による考え方の違い

法要や供養の考え方は、宗派によって異なる場合があります。読経の内容、戒名・法名の考え方、焼香の回数、お布施の考え方なども宗派や寺院によって違うことがあります。

宗派ごとの基本を確認したい方は、お墓を建てる前に知っておきたい仏教と宗派の違いも参考になります。

四十九日法要で行うこと

四十九日法要は、葬儀後の大きな節目となる法要です。親族を招いて読経を行い、納骨や会食を合わせて行うこともあります。

日程の決め方

四十九日法要は、亡くなった日を含めて49日目を目安に行います。ただし、実際には親族が集まりやすい土日や祝日に前倒しして行うこともあります。

寺院、親族、会場、納骨先の都合を確認しながら、早めに日程を決めましょう。

施主が準備すること

施主は、寺院への依頼、親族への案内、会場の手配、会食、返礼品、お布施、位牌、納骨の有無などを準備します。

四十九日法要の詳しい準備は、四十九日法要とは?いつ行う?香典・お布施・服装・納骨まで解説で確認できます。

香典・お布施・服装

四十九日法要では、参列者から香典を受けることがあり、施主は僧侶へお布施を用意します。服装は喪服またはそれに準じた落ち着いた服装が基本です。

お布施の金額や封筒の書き方は、お布施の金額相場と封筒マナーも参考になります。

四十九日に納骨する場合

四十九日法要に合わせて納骨する方も多くいます。ただし、お墓や納骨先がまだ決まっていない場合は、無理に四十九日に合わせる必要はありません。

四十九日法要の中では、納骨を行うかどうかだけを確認し、詳しい納骨時期の考え方は次の章で整理します。

納骨はいつまでにする?時期と流れ

納骨には「必ず何日以内にしなければならない」という一律の期限はありません。四十九日、一周忌、お墓が完成したタイミングなど、家族の事情や納骨先の準備状況に合わせて決めます。

納骨時期や当日の流れを詳しく知りたい方は、納骨はいつまで?お布施と石材店の費用・当日の流れも確認してください。

四十九日に納骨するケース

四十九日法要に合わせて納骨するケースは多くあります。親族が集まりやすく、法要と納骨を同日に行えるため、準備をまとめやすい点がメリットです。

ただし、お墓がまだない場合や、墓石工事・納骨堂の契約が間に合わない場合は、四十九日にこだわりすぎる必要はありません。

一周忌に納骨するケース

お墓や納骨先をじっくり選びたい場合、一周忌に合わせて納骨することもあります。

特に新しくお墓を建てる場合は、霊園探し、石材店選び、墓石工事に時間がかかることがあります。納骨予定日から逆算して早めに準備しましょう。

お墓がまだない場合

お墓がまだない場合は、一般墓、納骨堂、永代供養墓、樹木葬、合葬墓などから納骨先を選びます。

「四十九日までにお墓を決めなければ」と焦る必要はありませんが、納骨先を決めるまでの間、遺骨を自宅で安置することになるため、家族で方針を話し合っておきましょう。

納骨当日の流れ

納骨当日は、僧侶による読経、納骨作業、焼香、会食という流れになることが多いです。

一般墓の場合は、石材店にカロートを開けてもらい、納骨作業を行うことがあります。霊園や墓地によっては、事前に管理事務所への届け出が必要です。

石材店に依頼する作業

一般墓へ納骨する場合、石材店に納骨作業、追加彫刻、墓石の確認を依頼することがあります。

納骨予定日が決まっている場合は、早めに石材店へ連絡しましょう。特に追加彫刻が必要な場合、工期に余裕を持つことが大切です。

無料相談

法要日程から逆算して、納骨先と石材店を早めに整理しましょう

お墓がまだない方や、四十九日・一周忌に向けて納骨先を探している方は、法要日程から逆算して早めに準備することが大切です。霊園・納骨先・石材店選びで迷っている方は無料でご相談ください。

納骨先・石材店について相談する

お布施・香典・法要費用の目安

法要では、お布施、香典、会食、返礼品、会場費などが必要になる場合があります。

四十九日のお布施

四十九日法要では、僧侶へのお布施を用意します。金額は地域や寺院との関係、法要の内容によって変わるため、迷う場合は寺院へ確認しても問題ありません。

お布施は「料金」ではなく、読経や供養への謝礼として考えられます。

納骨のお布施

納骨法要を行う場合も、お布施を用意することがあります。四十九日法要と同日に納骨する場合は、まとめて渡すか、別に用意するかを寺院へ確認しましょう。

一周忌・三回忌のお布施

一周忌や三回忌でも、僧侶へお布施を渡すことがあります。法要の規模、会場、寺院との関係によって金額は変わります。

一周忌の準備は一周忌法要の挨拶・服装・お布施・案内状、三回忌は三回忌法要の時期・お布施・施主の準備を参考にしてください。

香典返し・引き出物

法要で香典をいただいた場合は、返礼品や引き出物を用意することがあります。会食の有無や親族の人数によって費用は変わります。

葬儀費用や法要費用を広く確認したい方は、葬儀費用の平均相場も参考になります。

年忌法要の種類と準備

四十九日や納骨が終わった後も、百箇日、一周忌、三回忌、七回忌などの法要があります。

百箇日

百箇日は、亡くなってから100日目を目安に行う法要です。近年は家族だけで行う、または省略する家庭もあります。

詳しくは、百箇日法要とは?いつ行う?香典・お布施・服装を確認してください。

一周忌

一周忌は、亡くなってから満1年を迎える節目の法要です。親族を招き、読経、焼香、会食を行うことが多いです。

案内状、会食、引き出物、お布施などを早めに準備しましょう。

三回忌

三回忌は、亡くなった年を1回目として数えるため、満2年目に行います。

一周忌より規模を小さくする場合もありますが、寺院や親族と相談して決めましょう。

七回忌

七回忌は、三回忌の後に行う年忌法要です。親族をどこまで呼ぶか、家族だけで行うかは家庭によって異なります。

詳しくは、七回忌法要とは何年目の法事かを確認してください。

法要を家族だけで行う場合

近年は、法要を家族だけで小規模に行う方も増えています。家族だけで行う場合でも、寺院への相談、親族への連絡、お布施、会食の有無は確認しておきましょう。

少人数法要については、法事を家族だけで行う場合のやり方も参考になります。

お墓参り・お盆・お彼岸の供養

法要だけでなく、お墓参り、お盆、お彼岸も大切な供養の機会です。

お墓参りの持ち物

お墓参りでは、線香、ろうそく、花、お供え、掃除道具、数珠などを用意します。

詳しい持ち物や手順は、お墓参りの持ち物・時期・服装と手順を確認してください。

お盆の迎え方

お盆は、故人やご先祖を迎える時期として供養を行う行事です。地域や宗派によって迎え火、送り火、お供え、盆棚の考え方が異なることがあります。

詳しくは、お盆はいつからいつまで?お盆飾りやお墓参りの方法を参考にしてください。

故人の四十九日後に初めて迎えるお盆は、新盆・初盆として通常のお盆より丁寧に準備することがあります。白提灯・新盆法要・お布施・服装・親族への案内については、新盆・初盆の時期と準備で詳しく解説しています。

お彼岸の意味と時期

お彼岸は、春分の日・秋分の日を中心とした期間に行われる供養の機会です。お墓参りをする方も多く、家族で供養について話すきっかけにもなります。

お彼岸については、お彼岸の意味とお墓参りの迎え方を確認してください。

仏壇・位牌の供養

自宅での供養では、仏壇や位牌も重要です。仏壇を購入する時期、位牌を作るタイミング、処分する場合の供養などを確認しておきましょう。

仏壇については仏壇の値段相場と選び方、位牌については位牌の値段・種類・いつまでに作るかを参考にしてください。

お墓がない場合の供養方法

このセクションでは、お墓がまだない場合に選べる供養方法を概要として整理します。永代供養墓、納骨堂、樹木葬、合葬墓などの費用や特徴を詳しく比較したい方は、お墓の種類完全ガイドを確認してください。

納骨堂

納骨堂は、建物内に遺骨を納める供養方法です。駅から近い施設もあり、天候に左右されずお参りしやすい点が特徴です。

ただし、使用期間、更新費用、合祀される時期を確認しておく必要があります。

永代供養墓

永代供養墓は、寺院や霊園が家族に代わって供養・管理を行うお墓です。承継者がいない方や、子どもに負担を残したくない方に選ばれます。

個別安置期間があるタイプと、最初から合祀されるタイプがあります。

樹木葬

樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花をシンボルとするお墓です。自然志向の方や、一般墓より管理負担を抑えたい方に選ばれます。

個別区画か合葬型か、遺骨を取り出せるかどうかを確認しましょう。

合葬墓

合葬墓は、複数の方の遺骨を同じ場所に納める供養方法です。費用を抑えやすく、承継者がいない方でも利用しやすい選択肢です。

ただし、一度合祀されると遺骨を個別に取り出せないことが多いため、家族の理解が必要です。

手元供養

手元供養は、遺骨の一部を自宅やアクセサリーなどで供養する方法です。すぐに納骨先を決められない場合や、故人を身近に感じたい場合に選ばれます。

ただし、将来誰が管理するかも考えておきましょう。

無料相談

法要日程から逆算して、納骨先と石材店を早めに整理しましょう

お墓がない状態で法要や納骨時期を迎える場合は、納骨先を急いで決めすぎないことも大切です。納骨堂・永代供養墓・樹木葬・一般墓で迷っている方は、条件に合う納骨先や石材店探しを無料で相談できます。

納骨先・お墓探しを相談する

法要・納骨で後悔しやすいポイント

法要や納骨では、日程や費用だけでなく、家族の意見や納骨先の準備も大切です。

納骨先が決まらない

四十九日が近づいてから納骨先を探し始めると、焦って決めてしまうことがあります。

お墓や納骨堂、永代供養墓を比較するには時間がかかります。納骨予定日から逆算して早めに相談しましょう。

お布施の相場が分からない

お布施は地域や寺院との関係によって考え方が異なります。金額に迷う場合は、寺院へ直接確認しても失礼ではありません。

封筒の書き方、渡すタイミング、御車代・御膳料の有無も確認しておくと安心です。

親族への連絡が遅れる

四十九日や一周忌では、親族の予定調整が必要です。日程が近づいてから連絡すると、参列できない人が増えたり、会場や会食の準備が難しくなったりします。

早めに候補日を決め、寺院と親族に確認しましょう。

石材店への依頼が遅れる

一般墓へ納骨する場合、石材店に納骨作業や追加彫刻を依頼することがあります。

法要日が決まってから慌てて依頼すると、彫刻や工事が間に合わないことがあります。石材店選びについては、石材店の選び方完全ガイドも参考になります。

目的別におすすめの記事

法要・納骨・供養は、知りたい内容によって読むべき記事が変わります。目的に合わせて関連記事を確認してください。

四十九日法要について詳しく知りたい方

四十九日の日程、香典、お布施、服装、納骨まで詳しく知りたい方は、四十九日法要の記事を確認してください。

納骨の時期と流れを知りたい方

納骨はいつまでにするのか、当日は何をするのかを知りたい方は、納骨時期と当日の流れを確認してください。

百箇日・一周忌以降の法要を知りたい方

百箇日については百箇日法要の記事、一周忌については一周忌法要の記事を確認してください。

お布施や香典の金額を知りたい方

お布施、香典、封筒、渡し方で迷う方は、お布施の金額相場を参考にしてください。

お墓参り・お盆・お彼岸を知りたい方

日常の供養や季節の供養を知りたい方は、お墓参りの手順お盆の迎え方お彼岸の意味を確認してください。

お墓や納骨先を探している方

お墓がまだない方は、霊園・墓地の探し方完全ガイドと、お墓の種類完全ガイドを確認すると、納骨先を選びやすくなります。

法要・納骨・供養に関するよくある質問

四十九日法要は必ず49日目に行う必要がありますか?

必ず49日目ちょうどに行わなければならないわけではありません。実際には、親族が集まりやすい土日や祝日に前倒しして行うこともあります。寺院や家族と相談して決めましょう。

納骨は四十九日までにしないといけませんか?

四十九日までに必ず納骨しなければならないという一律の決まりはありません。お墓や納骨先がまだ決まっていない場合は、一周忌やお墓の完成後に納骨することもあります。

お墓がまだない場合、遺骨はどうすればよいですか?

しばらく自宅で安置しながら、納骨堂、永代供養墓、樹木葬、一般墓などを検討できます。急いで決めるよりも、家族が納得できる納骨先を選ぶことが大切です。

四十九日と納骨を同じ日に行ってもよいですか?

同じ日に行うことはよくあります。親族が集まりやすく、法要と納骨をまとめて行えるため準備しやすい方法です。ただし、納骨先や石材店の準備が必要なため、早めに確認しましょう。

お布施はいくら包めばよいですか?

お布施は地域、寺院、法要の内容によって異なります。迷う場合は寺院へ確認しても問題ありません。御車代や御膳料が必要かもあわせて確認しておくと安心です。

法要は家族だけで行ってもよいですか?

家族だけで行うことも可能です。近年は少人数で法要を行う家庭も増えています。ただし、親族への連絡や寺院への相談は早めに行いましょう。

納骨時に石材店へ依頼することはありますか?

一般墓では、石材店にカロートの開閉、納骨作業、追加彫刻、墓石の確認を依頼することがあります。納骨日が決まったら、早めに石材店へ連絡しましょう。

一周忌や三回忌は必ず行う必要がありますか?

宗派や家族の考え方によって異なります。必ず大規模に行う必要はありませんが、故人を偲び、家族で供養する機会として行われることが多いです。寺院や親族と相談して決めましょう。

まとめ

法要・納骨・供養は、葬儀後に続く大切な流れです。四十九日、納骨、百箇日、一周忌、三回忌など、それぞれの意味と準備を知っておくと、慌てずに進められます。

特に納骨は、四十九日までに必ず行わなければならないものではありません。お墓や納骨先がまだ決まっていない場合は、家族で話し合い、納骨堂、永代供養墓、樹木葬、一般墓などを比較して決めましょう。

法要の日程が決まっている場合は、寺院、親族、会場、納骨先、石材店への連絡を早めに行うことが大切です。追加彫刻や納骨作業が必要な場合は、直前では間に合わないこともあります。

お墓や納骨先選びで迷ったときは、「いつ納骨したいか」「誰がお参りするか」「将来の管理を誰が担うか」を整理すると判断しやすくなります。

無料相談

法要日程から逆算して、納骨先と石材店を早めに整理しましょう

法要や納骨の日程が決まっている方は、納骨先や石材店の準備を早めに進めると安心です。四十九日・一周忌に向けてお墓や納骨先を探している方は、無料でご相談ください。

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施餓鬼とは?行かないのもあり?意味や塔婆やお布施など解説

施餓鬼供養の意味を知る内容の記事
執筆・実務監修:本間 喜昭
石材店で10年、1,000件超のお墓づくり・墓石工事に関わった経験をもとに、施餓鬼の案内が届いたときのお墓参り、卒塔婆、石材店への確認事項について解説します。
最終更新日:2026年6月23日
※施餓鬼の呼び方、時期、お布施、卒塔婆の扱いは、宗派・寺院・地域によって異なります。実際に参加・欠席・申込みをする際は、必ず寺院からの案内を確認してください。

お寺から「施餓鬼法要」「施食会」「お施餓鬼」などの案内が届き、行くべきか迷っている方も多いと思います。

特に、初めて案内を受け取った場合は、「施餓鬼とは何をする法要なのか」「行かないと失礼なのか」「お布施はいくら包めばよいのか」「卒塔婆は申し込むべきなのか」が分かりにくいものです。

この記事では、施餓鬼の意味、参加しない場合の考え方、お布施・卒塔婆料の目安、服装・持ち物、寺院へ確認すべき点を整理します。

この記事の結論

施餓鬼は、餓鬼道にある存在や無縁の霊に施しを行い、先祖や故人の供養にもつなげる法要として行われることがあります。法律上、必ず参加しなければならないものではありませんが、菩提寺や親族との関係がある場合は、欠席の連絡や卒塔婆・お布施の扱いを確認しておくと安心です。

この記事の要点

  • 施餓鬼は、餓鬼や無縁の霊に施しを行う法要として営まれることがある
  • 寺院によっては「施食会」「お施餓鬼」など別の呼び方をする
  • 必ず参加しなければならないものではないが、欠席時は連絡しておくと丁寧
  • お布施や卒塔婆料は寺院の案内を優先する
  • 宗派によって考え方が異なるため、特に不安がある場合は菩提寺に確認する

施餓鬼とは

施餓鬼とは、仏教において餓鬼道にある存在や無縁の霊に食べ物や供養を施す法要として行われるものです。寺院によっては「施食会(せじきえ)」「お施餓鬼」などと呼ばれることもあります。

一般の方にとっては、先祖供養やお盆の法要と近い感覚で案内されることもありますが、本来は「特定のご先祖だけを供養する法要」というより、広く施しを行う意味を持つ行事です。

ただし、施餓鬼の位置づけや呼び方は宗派・寺院によって異なります。案内状に「施餓鬼」「施食会」「盂蘭盆会」などと書かれている場合でも、実際に何を行うかは寺院ごとの説明を確認しましょう。

施餓鬼はいつ行われる?

施餓鬼は、お盆の時期に合わせて行われることが多い法要です。地域や寺院によっては、7月盆・8月盆の時期、または春や秋に行うこともあります。

「施餓鬼は必ずこの日」と全国で決まっているわけではありません。寺院から案内が届いた場合は、案内状に書かれている日時、受付時間、卒塔婆申込みの締切、持ち物を確認してください。

新盆を迎える家庭では、「初施餓鬼」「新盆施餓鬼」などの形で案内されることもあります。初めて参加する場合は、通常の施餓鬼と準備が異なることもあるため、寺院からの案内をよく確認しましょう。

お盆や法要の流れも確認したい方へ

施餓鬼はお盆時期に案内されることも多いため、お盆の意味や法要の流れもあわせて確認しておくと準備しやすくなります。

お盆の意味と準備を確認する

施餓鬼に行かないと失礼になる?

施餓鬼は、法律上、必ず参加しなければならないものではありません。仕事、体調、遠方に住んでいるなどの理由で参加できない方もいます。

ただし、菩提寺との付き合いがある場合や、親族が毎年参加している場合は、何も連絡せずに欠席すると気まずさが残ることがあります。参加できないときは、寺院へ欠席の連絡をして、お布施や卒塔婆の扱いを確認しておくと丁寧です。

欠席する場合の連絡例

電話で伝える例

「いつもお世話になっております。〇〇家の〇〇です。施餓鬼法要のご案内をいただきましたが、当日は都合により参列が難しい状況です。卒塔婆やお布施について、どのようにさせていただくのがよいか確認したくお電話しました。」

欠席の理由を細かく説明しすぎる必要はありません。大切なのは、寺院の案内を無視せず、必要な確認をすることです。

施餓鬼のお布施はいくら包む?

施餓鬼のお布施は、寺院や地域によって大きく異なります。案内状に金額の目安が書かれている場合は、その内容を優先してください。

案内がない場合、施餓鬼のお布施は3,000円から1万円程度を目安として考える方もいますが、これはあくまで一般的な目安です。檀家としての関係、法要の規模、卒塔婆の有無、地域の慣習によって変わります。

初施餓鬼や新盆施餓鬼の場合は、通常の施餓鬼とは別に案内があることもあります。初めて参加する場合ほど、自己判断で金額を決めず、寺院の案内や親族の慣習を確認しておくと安心です。

お布施と卒塔婆料は分けて考える

卒塔婆(そとうば)は、供養のために立てる細長い木の板のことで、一般には「塔婆」と呼ばれることもあります。施餓鬼では、お布施とは別に卒塔婆料が必要になる場合があります。

卒塔婆を申し込む場合、1本あたり3,000円から5,000円程度の例が多いものの、寺院ごとに金額が定められていることもあります。

「お布施に卒塔婆料が含まれているのか」「別で包むのか」は寺院によって異なります。不安な場合は、案内状を確認するか、寺院へ直接聞くのが確実です。

項目 目安 注意点
お布施 3,000円から1万円程度を目安にする例がある 寺院の案内を優先する
卒塔婆料 1本3,000円から5,000円程度の例が多い 寺院ごとに定められている場合がある
卒塔婆の申込み 事前申込みが必要なことが多い 締切日を確認する

お布施の包み方に迷う方へ

施餓鬼のお布施は、寺院の案内や地域の慣習によって変わります。封筒の書き方や渡し方もあわせて確認しておくと安心です。

お布施の相場と渡し方を確認する

施餓鬼の封筒の書き方

施餓鬼のお布施を包む場合、白無地の封筒や奉書紙を使うことが一般的です。表書きは「御布施」とすることが多いですが、寺院によっては案内に指定がある場合もあります。

卒塔婆料を別で包む場合は、「御塔婆料」「塔婆料」などと書くことがあります。こちらも寺院の案内に従うのが安全です。

水引については、法要の性質や地域によって考え方が分かれます。迷う場合は、無地の白封筒を選び、寺院へ確認すると失礼になりにくいです。

施餓鬼で卒塔婆は必ず申し込むべき?

施餓鬼で卒塔婆を申し込むかどうかは、寺院や家庭の考え方によって異なります。案内状に「卒塔婆申込み」「塔婆申込み」の欄がある場合でも、必ず全員が申し込まなければならないとは限りません。

ただし、毎年卒塔婆を立てている家や、親族間で慣習がある家では、急にやめると親族が気にすることもあります。迷う場合は、寺院だけでなく、家族や親族にも確認しておくと安心です。

本間の実務メモ

石材店では、施餓鬼やお盆の時期に卒塔婆立ての確認、お墓まわりの掃除、墓誌彫刻、納骨室の開閉について相談を受けることがあります。卒塔婆を立てる場所が分からない場合や、古い卒塔婆の扱いに迷う場合は、寺院や霊園管理者に確認してから動くと安心です。

施餓鬼に行くときの服装

施餓鬼の服装は、寺院の雰囲気や法要の規模によって異なります。案内状に服装の指定がない場合は、黒や紺、グレーなど落ち着いた色の服装を選ぶと無難です。

正式な喪服までは求められないこともありますが、派手な色、露出の多い服、カジュアルすぎる服装は避けた方が安心です。

屋外でお墓参りをする場合の注意点

施餓鬼のあとにお墓参りをする場合は、歩きやすい靴、暑さ対策、雨具なども考えておきましょう。夏場に行われる場合は、熱中症対策も大切です。

お墓が寺院墓地や霊園にある場合、線香、ろうそく、花、掃除道具が必要になることもあります。現地で借りられるものと、自分で持参するものを事前に確認しておきましょう。

お墓参りも一緒にする方へ

施餓鬼の前後にお墓参りをする場合は、持ち物やお供えのマナーも確認しておくと当日慌てずに済みます。

お墓参りの持ち物とマナーを見る

施餓鬼に持っていくもの

施餓鬼に参加する場合は、寺院からの案内状を確認し、必要なものを準備しましょう。

持ち物の例

  • 寺院から届いた案内状
  • お布施
  • 卒塔婆料
  • 数珠
  • お墓参り用の花・線香
  • 掃除道具
  • 暑さ対策用品や雨具

寺院によっては、受付で名前を伝えるだけでよい場合もあります。卒塔婆を申し込んでいる場合は、申込み内容や故人名に誤りがないか確認しましょう。

宗派によって施餓鬼の考え方は違う

施餓鬼は、多くの寺院で行われることがありますが、すべての宗派で同じように行われるわけではありません。

特に浄土真宗では、一般的な意味での施餓鬼を行わない寺院が多いとされています。ただし、寺院によって法要名や案内の内容は異なるため、「自分の家の宗派ではどう考えるのか」は菩提寺へ確認するのが確実です。

宗派の違いを自己判断で決めつけると、寺院や親族との認識がずれることがあります。案内状が届いた場合は、まず案内の内容を読み、不明点があれば寺院に確認しましょう。

施餓鬼で後悔しやすいこと

欠席連絡をしないまま放置してしまう

施餓鬼に参加できないこと自体が問題になるとは限りません。しかし、案内が届いているのに何も連絡しないままだと、卒塔婆の申込みやお布施の扱いで迷いが残ります。

毎年案内が届く寺院であれば、今後の付き合いもあります。欠席する場合でも、一度連絡しておくと安心です。

お布施と卒塔婆料の扱いを確認していなかった

お布施と卒塔婆料を一緒に包むのか、別に包むのかは寺院によって異なります。金額だけでなく、渡し方や受付方法も確認しておくと当日慌てません。

親族に相談せず卒塔婆をやめてしまう

卒塔婆は家庭の慣習と関わることがあります。自分では不要だと思っても、親族が大切にしている場合もあります。

特に、親の代から続いている菩提寺との関係がある場合は、卒塔婆を申し込むかどうかを家族で話しておくとよいでしょう。

施餓鬼の案内が届いたときに確認すること

確認チェックリスト

  1. 法要の日時と受付時間
  2. 参加・欠席の連絡が必要か
  3. お布施の目安や指定があるか
  4. 卒塔婆を申し込むかどうか
  5. 卒塔婆料の金額と支払い方法
  6. 服装の指定があるか
  7. 法要後にお墓参りをするか
  8. 古い卒塔婆の扱い

施餓鬼は寺院ごとの差が大きいため、「一般的にはこう」と決めつけすぎないことが大切です。案内状に書かれていないことは、寺院へ確認して問題ありません。

施餓鬼とお盆法要の違い

施餓鬼とお盆法要は、同じ時期に行われることがあるため混同されやすい法要です。

お盆法要は、ご先祖や故人を迎え供養する意味合いで行われることが多い一方、施餓鬼は餓鬼や無縁の霊に施しを行う意味を持つ法要として説明されることがあります。

ただし、実際には寺院の行事として一緒に案内されることもあります。案内状に「盂蘭盆会・施餓鬼法要」などと書かれている場合は、同日にまとめて行われることもあります。

法要全体の流れを整理したい方は、法要・納骨・供養の流れも参考にしてください。

よくある質問

施餓鬼は行かないと失礼ですか?
必ず参加しなければならないものではありません。ただし、菩提寺や親族との関係がある場合は、欠席の連絡をして、お布施や卒塔婆の扱いを確認しておくと丁寧です。
施餓鬼のお布施はいくらですか?
寺院や地域によって異なります。3,000円から1万円程度を目安にする例もありますが、案内状に金額が書かれている場合は、その内容を優先してください。
卒塔婆料はお布施とは別ですか?
別で包む寺院もあれば、お布施と一緒に案内される寺院もあります。卒塔婆料は寺院ごとに定められていることが多いため、案内状を確認しましょう。
施餓鬼に卒塔婆は必ず必要ですか?
必ず必要とは限りません。ただし、毎年卒塔婆を立てている家や、親族間の慣習がある家では、申し込むかどうかを家族で相談しておくと安心です。
初施餓鬼や新盆施餓鬼では何が変わりますか?
寺院や地域によって異なりますが、初めての施餓鬼や新盆にあたる場合は、通常より丁寧に案内されることがあります。お布施、卒塔婆、服装、親族の参列範囲などを寺院や家族に確認しておきましょう。
施餓鬼の服装は喪服ですか?
必ず喪服でなければならないとは限りません。指定がない場合は、黒・紺・グレーなど落ち着いた色の服装が無難です。寺院の雰囲気や案内状の記載を確認しましょう。
施餓鬼はいつ行われますか?
お盆の時期に行われることが多いですが、寺院や地域によって異なります。春や秋に行う寺院もあるため、案内状の日程を確認してください。
浄土真宗でも施餓鬼はありますか?
浄土真宗では、一般的な意味での施餓鬼を行わない寺院が多いとされています。ただし、寺院によって法要名や案内内容は異なるため、所属寺院に確認してください。
欠席する場合、お布施だけ送ってもよいですか?
寺院によって対応が異なります。現金書留で送る、後日持参する、次回の法要時に渡すなど方法が分かれるため、事前に寺院へ確認しましょう。
施餓鬼のあとにお墓参りをした方がよいですか?
必ずしなければならないわけではありませんが、法要後にお墓参りをする家庭もあります。お墓が近くにある場合は、花や線香、掃除道具を準備しておくと安心です。
古い卒塔婆はどうすればよいですか?
古い卒塔婆の扱いは、寺院や霊園によって異なります。勝手に処分せず、寺院や霊園管理者に確認しましょう。卒塔婆置き場が指定されている場合もあります。

まとめ

施餓鬼は、餓鬼や無縁の霊に施しを行い、先祖や故人の供養にもつなげる法要として行われることがあります。ただし、呼び方や意味づけ、時期、お布施、卒塔婆の扱いは宗派・寺院・地域によって異なります。

行かないこと自体が直ちに失礼になるとは限りませんが、菩提寺との付き合いや親族の慣習がある場合は、欠席の連絡をしておく方が丁寧です。

迷ったときは、「お布施はいくらか」「卒塔婆を申し込むか」「服装に指定があるか」「お墓参りもするか」を寺院の案内に沿って確認しましょう。

お墓や供養のことで迷っている方へ

施餓鬼やお盆の時期は、お墓の管理、納骨、墓じまい、供養の方法について考えるきっかけにもなります。お墓まわりのことで不安がある場合は、状況に合う方法を早めに確認しておきましょう。

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お盆2026はいつ?期間・お墓参り・お供え物を実務経験者が解説

2026年のお盆はいつ
執筆・実務監修:本間 喜昭
石材店で10年、1,000件超のお墓づくり・墓石工事に関わった経験をもとに、お盆のお墓参り・お供え・お墓の掃除や修理、石材店へ相談すべき場面について解説します。
最終更新日:2026年5月22日
※お盆の時期や供養の作法は、宗派・菩提寺・地域の慣習によって異なります。実際に棚経やお墓参り、迎え火・送り火を行う際は、菩提寺や地域の慣習も確認してください。

お盆は、ご先祖や故人を迎えて供養する大切な行事です。一方で、「2026年のお盆はいつからいつまで?」「お墓参りは何日に行けばいい?」「お供え物は何を用意する?」「新盆とは何が違う?」と迷う方も多いのではないでしょうか。

特にお盆は、地域によって7月に行う場合と8月に行う場合があり、会社のお盆休みと仏事としてのお盆が一致しないこともあります。さらに近年は、親族で集まらず家族だけで供養する、お墓参りだけにする、迎え火や送り火を簡略化するなど、家庭の事情に合わせた形も増えています。

この記事では、2026年のお盆の日程、意味、準備、お供え物、お墓参り、お布施、帰省できない場合の供養、後悔しやすい注意点まで、初めて準備する方にも分かるように整理します。

この記事の結論

2026年の一般的なお盆は8月13日(木)〜8月16日(日)、東京など一部地域の7月盆は7月13日(月)〜7月16日(木)です。お盆は、お墓参り・仏壇や盆棚の準備・お供え・迎え火や送り火を通じて、ご先祖や故人を供養する行事です。無理に形式を整えすぎず、家族の事情に合わせて準備しましょう。

2026年のお盆はいつからいつまで?

お盆の日程は、地域によって大きく分けて8月に行う地域と7月に行う地域があります。多くの地域では8月13日から16日までをお盆期間としますが、東京の一部地域などでは7月13日から16日に行うことがあります。

2026年8月のお盆は8月13日(木)〜16日(日)

全国的に多い月遅れのお盆は、2026年8月13日(木)から8月16日(日)までです。13日を「盆の入り」「迎え盆」、16日を「盆明け」「送り盆」とすることが一般的です。

会社のお盆休みは企業や業種によって異なりますが、2026年は8月13日(木)〜16日(日)が木曜から日曜にあたるため、この期間を中心に帰省やお墓参りの予定を立てる方が多いでしょう。

東京など一部地域の7月盆は7月13日(月)〜16日(木)

東京の一部地域、横浜、静岡の一部などでは、7月13日(月)から7月16日(木)にお盆を行う地域があります。これを「新暦盆」「7月盆」と呼ぶことがあります。

親族の住む地域と自分の住む地域でお盆の時期が違う場合は、どちらの慣習に合わせるかを家族で確認しておきましょう。

沖縄など旧暦で行う地域は毎年日程が変わる

沖縄など一部地域では、旧暦に合わせてお盆を行うため、毎年日程が変わります。旧暦のお盆は「旧盆」と呼ばれ、地域行事や親族の集まりとして大切にされることがあります。

旧盆の地域では、自治体や地域の案内、親族の慣習を確認して日程を決めましょう。

お盆休みと仏事としてのお盆は違う

「お盆休み」は会社や学校の休暇期間を指す言葉で、仏事としてのお盆とは必ずしも同じではありません。会社のお盆休みが8月中旬であっても、家の供養は7月盆で行う地域もあります。

お墓参りや棚経、親族の集まりを予定する場合は、会社の休みだけでなく、寺院や親族の都合、地域のお盆時期を確認することが大切です。

お盆の進め方は状況によって変わる

お盆の準備は、通常のお盆か、新盆・初盆か、帰省できるか、お墓が近いかによって変わります。まずは自分の家庭がどの状況に近いかを確認しましょう。

状況 主な準備 向いている進め方 注意点
通常のお盆 仏壇・お墓の掃除、お供え、お墓参り 家族の都合に合わせて無理なく供養する お供え物を置いたままにしない
新盆・初盆 白提灯、盆棚、棚経、親族案内 通常のお盆より丁寧に準備する 四十九日後かどうかを確認する
お墓参りだけ行う 供花、線香、掃除道具、飲み物 親族が集まりにくい家庭に合う 暑さ対策と墓地のルール確認が必要
帰省できない 自宅供養、時期をずらした墓参り、代行相談 無理にお盆期間へ合わせない 遠方のお墓管理を家族で話し合う

お盆にやることリスト

お盆に何をすればよいか迷う方は、次の順番で確認すると準備しやすくなります。すべてを完璧に行う必要はありませんが、家族に合う形を選びましょう。

  1. 仏壇・盆棚・お墓の掃除をする
  2. 盆提灯・盆飾りを確認する
  3. お供え物を準備する
  4. 13日夕方に迎え火を行う、または代替の形で迎える
  5. 13日〜15日の間にお墓参りをする
  6. 棚経や僧侶への応対を行う
  7. 親族で集まる場合は会食や手土産を準備する
  8. 16日夕方に送り火を行う、または静かに手を合わせて送る

お盆とは?意味とお彼岸・新盆との違い

お盆は、ご先祖や故人の霊を家に迎え、供養する行事です。仏壇や盆棚を整え、お供え物を用意し、お墓参りをして家族で故人を偲びます。

お盆はご先祖を迎えて供養する行事

お盆には、故人やご先祖が家に帰ってくると考え、迎え火で迎え、送り火で送る習慣があります。地域によっては、盆棚や精霊棚を作り、精霊馬や盆提灯を飾ります。

ただし、お盆の作法は地域差が大きく、宗派によって考え方が異なることもあります。分からない場合は、菩提寺や親族に確認しましょう。

お彼岸との違い

お盆は、ご先祖や故人を迎えて供養する行事です。一方、お彼岸は春分の日・秋分の日を中心とした期間に、仏道修行や先祖供養を行う行事です。

どちらもお墓参りをすることがありますが、意味や時期は異なります。お彼岸の時期やお墓参りの考え方は、お彼岸の意味とお墓参りの流れも参考にしてください。

新盆・初盆との違い

新盆・初盆は、故人が亡くなってから四十九日法要を終えた後に初めて迎えるお盆です。通常のお盆よりも丁寧に準備し、親族や僧侶を招いて供養する家庭もあります。

四十九日前にお盆が来る場合は、その年ではなく翌年のお盆を新盆・初盆とするのが一般的です。たとえば、お盆直前に亡くなり、まだ四十九日を迎えていない場合は、翌年のお盆を新盆と考えることがあります。

新盆の詳しい準備は、新盆の準備と迎え方で解説しています。四十九日法要との関係を確認したい方は、四十九日法要の流れと準備もご覧ください。

宗派や地域で作法が違う場合もある

浄土真宗のように、亡くなった方の霊が帰ってくるという考え方をしない宗派もあります。その場合でも、お盆の時期にお墓参りをしたり、寺院で法話を聞いたりすることがあります。

迎え火や送り火、盆棚、精霊馬、棚経の有無は地域や宗派で異なります。家族内で作法が分からない場合は、親族や菩提寺へ確認すると安心です。

お盆までの準備スケジュール

お盆は、直前になってから準備すると、供花やお供え、僧侶の日程、お墓掃除が間に合わないことがあります。一般的には1か月前から少しずつ準備すると安心です。

1か月前:日程・帰省・お墓参りの予定を決める

まず、家族や親族の予定を確認し、お墓参りや帰省の日程を決めます。棚経を依頼する場合は、寺院の予定が早く埋まることがあるため、1か月前には相談しておきましょう。

遠方から親族が来る場合は、交通手段や宿泊先の確認も必要です。お盆期間は混み合いやすいため、早めの手配が安心です。

1〜2週間前:お供え物・盆提灯・仏具を確認する

お供え物、線香、ろうそく、供花、盆提灯、盆棚に使うものを確認します。新盆の場合は白提灯や新盆用の飾りを用意することがあります。

古い仏具や盆提灯を使う場合は、破損や汚れがないかも確認しておきましょう。

前日まで:仏壇・盆棚・お墓の掃除をする

仏壇や盆棚を整え、お墓参りをする場合は墓石や周辺の掃除をしておきます。夏場は雑草が伸びやすく、墓地によっては短期間で草が目立つことがあります。

墓石のずれ、外柵の破損、花立や香炉の劣化に気づいた場合は、無理に自分で直さず、石材店に相談しましょう。

8月13日:迎え盆の準備をする

8月盆では、13日が迎え盆です。午前中にお墓参りを済ませ、夕方に迎え火を行う家庭があります。7月盆の地域では、7月13日に同じように迎え盆を行います。

マンションや火が使えない住宅では、無理に火を焚く必要はありません。盆提灯を灯す、仏壇に手を合わせる、家族で故人の話をするなど、できる形で迎えましょう。

8月14日〜15日:お供え・お参りを行う

14日〜15日は、盆棚や仏壇にお供えをし、家族で手を合わせます。親族が集まる場合は、故人の思い出を話す機会にしてもよいでしょう。

コロナ以降は、親族全員で集まるのではなく、家族ごとにお墓参りをする、オンラインで近況を伝える、会食を省略するなど、簡素な形を選ぶ家庭も増えています。

8月16日:送り盆を行う

16日は送り盆です。送り火を行う地域もありますが、火の扱いが難しい場合は、仏壇や盆棚の前で手を合わせて静かに送る形でもよいでしょう。

お供え物は片付け、食べられるものは家族でいただき、傷みやすいものは早めに処分します。お墓に供えた食べ物や飲み物は、墓地に置いたままにせず持ち帰りましょう。

お盆前にお墓の掃除・修理・石材店相談をしたい方へ

お盆前は、お墓掃除や墓石の修理、花立・香炉の交換、納骨室の確認などの相談が増えます。お墓の劣化や雑草、石材のずれが気になる場合は、早めに相談先を整理しておきましょう。

お墓の掃除・修理を無料で相談する

お盆飾り・盆棚・精霊馬の準備

お盆飾りは、地域や宗派、家の慣習によって大きく異なります。すべてを正式にそろえる必要はありませんが、意味を知っておくと準備しやすくなります。

盆棚・精霊棚とは

盆棚・精霊棚は、ご先祖や故人を迎えるために設ける棚です。仏壇の前や部屋の一角に小机を置き、白布やまこもを敷いて位牌、花、線香、お供え物を置くことがあります。

住宅事情によって大きな棚を作れない場合は、仏壇の前を整えるだけでも構いません。大切なのは、家族が手を合わせやすい場を整えることです。

盆提灯はいつから飾る?

盆提灯は、ご先祖や故人が迷わず帰ってこられるように灯す目印とされています。飾る時期は地域差がありますが、お盆の月初めからお盆前日までに準備することが多いです。

新盆では白提灯を用意することがあります。通常の盆提灯と新盆の白提灯は意味が異なるため、迷う場合は仏具店や菩提寺に確認しましょう。

きゅうりの馬・なすの牛の意味

きゅうりの馬となすの牛は、精霊馬と呼ばれます。きゅうりの馬は「早く帰ってきてほしい」、なすの牛は「ゆっくり帰ってほしい」という願いを表すとされています。

必ず作らなければならないものではありませんが、子どもと一緒に作ると、お盆の意味を伝えるきっかけにもなります。

迎え火・送り火を行う場合の注意点

迎え火は13日の夕方、送り火は16日の夕方に行うことが多いです。焙烙におがらをのせて火を焚く習慣がありますが、火災予防のため、風の強い日や住宅密集地では無理に行わないでください。

火を使う場合は、水を用意し、燃え残りを安全に処理します。小さな子どもや高齢者がいる家庭では、特に安全面に注意しましょう。

マンションや火が使えない家での代替方法

マンションや集合住宅では、玄関先で火を焚けないことがあります。その場合は、盆提灯を灯す、LEDろうそくを使う、仏壇で手を合わせるなど、火を使わない形でも問題ありません。

最近は、迎え火・送り火を簡略化し、家族で故人の写真や位牌に手を合わせるだけにする家庭もあります。形式よりも、故人を偲ぶ気持ちを大切にしましょう。

お盆のお供え物とマナー

お盆のお供え物は、仏壇や盆棚、お墓、親戚宅への訪問で内容が変わります。大切なのは、故人やご先祖を思う気持ちと、周囲に迷惑をかけない配慮です。

仏壇・盆棚に供えるもの

仏壇や盆棚には、季節の果物、お菓子、そうめん、団子、故人が好きだった食べ物、花、水、線香などを供えることがあります。地域によっては霊供膳を用意することもあります。

傷みやすいものは長時間置かず、早めに下げて家族でいただくか、適切に処分しましょう。

お墓に供えるもの

お墓には、供花、線香、水を供えるのが一般的です。食べ物や飲み物を供える場合は、墓地のルールに従い、必ず持ち帰ります。

缶飲料や酒を墓石にかけると、石材の変色や劣化につながることがあります。墓石に直接飲み物をかけるのは避け、水鉢など決められた場所に水を供えるようにしましょう。

親戚宅へ持参するお供え物

親戚宅へお盆の挨拶に行く場合は、日持ちするお菓子、果物、線香、ろうそくなどを持参することがあります。表書きは「御供」「御仏前」などとすることがありますが、地域や宗派によって異なります。

新盆の場合は、通常のお盆よりも丁寧に用意する家庭もあります。金額や品物に迷う場合は、近い親族に確認しましょう。

避けた方がよいお供え物

強い匂いのもの、傷みやすいもの、生もの、持ち帰りにくい大きなものは避けた方が無難です。墓地に供える場合は、動物や虫が寄りやすいものにも注意してください。

また、故人が好きだったものでも、墓地や寺院のルールで持ち込みが制限されている場合があります。

お供え物は持ち帰るのが基本

お墓に供えた食べ物や飲み物は、供養後に持ち帰るのが基本です。置いたままにすると、動物や虫、衛生面の問題につながります。

仏壇や盆棚のお供えも、傷む前に下げて、家族でいただくか処分します。お下がりをいただくことは、供養の一部と考えられています。

お盆のお墓参りはいつ行く?持ち物と流れ

お盆のお墓参りは、13日に行う家庭が多いですが、必ず13日でなければならないわけではありません。家族の予定や暑さ、交通事情に合わせて、無理のない日に行いましょう。

お墓参りは13日が多いが、期間中なら無理のない日でよい

迎え盆の13日にお墓参りをして、ご先祖や故人を迎えるという考え方があります。ただし、遠方から帰省する場合や仕事の都合がある場合は、14日や15日、またはお盆前後に行くこともあります。

大切なのは、決まった日にこだわりすぎることではなく、家族が安全にお参りできる形を選ぶことです。

午前中・夕方など時間帯の考え方

お盆の時期は暑さが厳しいため、午前中の涼しい時間帯にお墓参りをする方が多いです。夕方に行く場合は、暗くなる前に掃除やお参りを終えられるようにしましょう。

高齢者や子どもと一緒に行く場合は、熱中症対策として帽子、飲み物、タオルを用意してください。

お墓参りの持ち物チェックリスト

  • 供花
  • 線香・ろうそく・ライター
  • 数珠
  • 掃除用のスポンジ・やわらかい布
  • ゴミ袋
  • 水をくむ桶やひしゃく
  • 飲み物・帽子・タオル

お墓掃除の手順

まず、周囲の落ち葉や雑草を取り除きます。次に、墓石に水をかけ、やわらかい布やスポンジで汚れを落とします。硬いブラシや洗剤を使うと、石材を傷めることがあるため注意しましょう。

花立、香炉、水鉢も汚れがたまりやすい部分です。外せる部品は無理のない範囲で洗い、破損がある場合は石材店に相談しましょう。

線香・花・お供えのマナー

供花は左右の花立に供え、線香をあげて手を合わせます。墓地によっては火気使用が制限されている場合があるため、事前にルールを確認してください。

一般的なお墓参りの作法や持ち物を詳しく知りたい方は、お墓参りの基本マナーも参考にしてください。

服装は普段着でもよい?

通常のお盆のお墓参りであれば、普段着でも問題ありません。ただし、派手すぎる服装や露出の多い服装は避け、動きやすく落ち着いた服装を選びましょう。

新盆法要や寺院での読経に参列する場合は、喪服や落ち着いた平服を選ぶことがあります。

お盆前のお墓掃除や修理が間に合わない方へ

遠方でお墓掃除に行けない、墓石の汚れや破損が気になる、花立や香炉を直したい場合は、早めに相談することでお盆前に対応できる可能性があります。

お盆前のお墓の悩みを無料で相談する

お盆のお布施・棚経・僧侶への依頼

お盆には、僧侶に自宅へ来てもらい、仏壇や盆棚の前で読経してもらうことがあります。これを棚経と呼びます。菩提寺がある場合は、早めに日程を相談しましょう。

棚経とは

棚経とは、お盆に僧侶が檀家の家を回り、盆棚や仏壇の前で読経することです。地域や寺院によっては、寺院で合同法要を行う場合もあります。

お盆期間は寺院の予定が集中しやすいため、初めて依頼する場合や新盆の場合は、早めの確認が必要です。

お盆のお布施相場

お盆の棚経のお布施は、5,000円〜2万円程度を目安にされることがあります。新盆・初盆の場合は、通常のお盆より丁寧に行うため、3万円〜5万円程度を包むこともあります。

実際の金額は地域や寺院との関係によって異なります。迷う場合は、寺院へ「皆さんどのくらいお包みされていますか」と確認してもよいでしょう。

御車代が必要なケース

僧侶に自宅へ来てもらう場合は、御車代として5,000円〜10,000円程度を別に包むことがあります。会食を用意していて僧侶が参加しない場合は、御膳料を渡すこともあります。

お布施、御車代、御膳料は別々の封筒に分けると丁寧です。

封筒の表書きと渡し方

お布施の表書きは「御布施」とし、下に施主の氏名や家名を書きます。御車代は「御車代」、御膳料は「御膳料」と書きます。

渡すタイミングは、読経前の挨拶時または読経後のお礼の挨拶時です。お布施の詳しい相場や封筒マナーは、お布施の金額相場一覧をご覧ください。

お盆に帰省できない・お墓参りに行けない場合

仕事、体調、距離、家庭の事情で、お盆期間中に帰省やお墓参りができないこともあります。その場合でも、供養の気持ちを持つ方法はいくつもあります。

時期をずらしてお墓参りしてもよい

お盆期間中にお墓参りできない場合は、前後の都合のよい日に行っても問題ありません。混雑や暑さを避けて、少し時期をずらす方が安全な場合もあります。

親族に説明が必要な場合は、「今年は仕事の都合でお盆前にお参りします」など、事前に伝えておくと安心です。

自宅で手を合わせる供養

お墓に行けない場合は、自宅の仏壇や故人の写真の前で手を合わせるだけでも供養になります。花やお菓子、故人が好きだったものを供えて、家族で思い出を話すのもよいでしょう。

形式を整えられなくても、故人を偲ぶ気持ちを大切にすることが大切です。

お供え物や線香を送る場合

親族の家に仏壇がある場合は、お供え物や線香を送ることもあります。日持ちするお菓子、果物、線香、ろうそくなどが選ばれます。

送る場合は、お盆直前ではなく、数日前に届くよう手配しましょう。相手の負担にならない品物を選ぶことも大切です。

お墓参り代行を利用する場合

遠方でどうしてもお墓参りに行けない場合は、お墓参り代行やお墓掃除代行を利用する方法もあります。作業内容、写真報告の有無、費用、対応地域を確認して選びましょう。

お墓参り代行の費用や頼み方は、遠方のお墓参りに行けない時の対処法でも解説しています。

遠方のお墓が負担になっている場合

毎年のお盆やお彼岸にお墓参りへ行くのが難しい場合は、お墓の管理方法を家族で話し合う時期かもしれません。お墓参り代行、親族での分担、改葬、墓じまいなど、選択肢はいくつかあります。

お墓の管理が長期的に負担になっている場合は、墓じまい・改葬の完全ガイドも参考にしてください。

お盆で後悔しやすいパターンと注意点

お盆は毎年ある行事ですが、準備を後回しにすると直前に慌てることがあります。ここでは、お盆で後悔しやすいパターンを整理します。

お墓掃除を直前まで後回しにする

夏場は雑草が伸びやすく、墓石の汚れも目立ちやすい時期です。お盆直前に掃除しようとしても、暑さや混雑で思うように進まないことがあります。

本間の実務経験でも、お盆直前に「墓石の汚れを落としたい」「花立が壊れていた」と相談されるケースがあります。石材店や清掃業者も混みやすいため、気になる点は早めに確認しましょう。

お供え物を墓地に置いたままにする

お墓に供えた食べ物や飲み物を置いたままにすると、動物や虫、衛生面の問題につながります。墓地によっては、お供え物の放置を禁止している場合もあります。

供養が終わったら、食べ物や飲み物は持ち帰るのが基本です。

迎え火・送り火で火の扱いを誤る

迎え火や送り火は大切な習慣ですが、火を扱うため注意が必要です。風が強い日、周囲に燃えやすいものがある場所、集合住宅の共用部では無理に行わないでください。

火を使わない供養に切り替えても、失礼ではありません。安全を優先しましょう。

新盆なのに通常のお盆と同じ準備にしてしまう

新盆は、四十九日後に初めて迎えるお盆として、通常のお盆より丁寧に準備する家庭が多いです。白提灯、棚経、親族への案内などが必要になることがあります。

ただし、地域や宗派によって考え方が異なります。新盆かどうか分からない場合は、四十九日の時期とお盆の日程を確認しましょう。

親族間で帰省・供養の認識がずれる

施主側は「今年は家族だけで簡素に」と考えていても、親族側は「お盆には集まるもの」と考えている場合があります。特に新盆では、親族の認識がずれやすいです。

家族だけで行う場合や会食を省略する場合は、早めに伝えておくと誤解を防ぎやすくなります。

お墓の劣化や雑草を放置してしまう

お盆のお墓参りで、墓石の傾き、外柵のずれ、花立の破損、雑草の繁茂に気づくことがあります。小さな劣化を放置すると、後から修理費が大きくなる場合もあります。

本間が関わった事例でも、お盆のお墓参りで「外柵が傾いている」「香炉が割れている」「卒塔婆立てが錆びている」と気づき、修理見積もりを依頼されるケースは毎年あります。お盆や年末年始など、年に数回しかお墓に行かない方ほど、変化に気づきにくいものです。ちょっとした違和感を写真で撮っておくと、後から相談しやすくなります。

お墓の状態が気になる場合は、石材店へ写真を送って相談するだけでも、対応の目安が分かることがあります。石材店選びに迷う方は、石材店の選び方と相見積もりの取り方も確認しておきましょう。

お盆前にお墓で後悔しないために

お墓の汚れ、雑草、墓石のずれ、花立や香炉の破損は、お盆直前に気づくと対応が難しくなることがあります。お墓の状態が不安な方は、早めに相談しておきましょう。

お盆前のお墓の不安を無料で相談する

よくある質問

お盆は毎年いつですか?
多くの地域では8月13日から16日です。東京など一部地域では7月13日から16日に行うことがあります。旧暦で行う地域は毎年日程が変わります。
2026年のお盆休みはいつですか?
2026年の一般的なお盆は8月13日(木)から8月16日(日)です。ただし、会社のお盆休みは企業によって異なります。
お盆のお墓参りは13日でないとだめですか?
13日に行く家庭は多いですが、必ず13日でなければならないわけではありません。家族の予定や暑さを考え、期間中または前後の無理のない日にお参りしましょう。
お盆にお墓参りへ行けない場合はどうすればよいですか?
時期をずらしてお参りする、自宅で手を合わせる、お供え物を送る、お墓参り代行を利用するなどの方法があります。無理にお盆期間へ合わせる必要はありません。
お盆のお供え物は何がよいですか?
季節の果物、お菓子、そうめん、団子、故人が好きだったものなどが選ばれます。お墓に供える場合は、供養後に持ち帰りやすいものを選びましょう。
お供え物は持ち帰るべきですか?
お墓に供えた食べ物や飲み物は持ち帰るのが基本です。置いたままにすると、動物や虫、衛生面の問題につながります。
新盆と普通のお盆は何が違いますか?
新盆は、四十九日法要を終えた後に初めて迎えるお盆です。通常のお盆より丁寧に準備し、白提灯や棚経、親族への案内を行う家庭もあります。
お盆に僧侶を呼ばないといけませんか?
必ず呼ばなければならないわけではありません。菩提寺がある場合や新盆の場合は相談すると安心ですが、家族だけで手を合わせる家庭もあります。
お盆のお布施はいくらですか?
通常のお盆の棚経では5,000円〜2万円程度、新盆では3万円〜5万円程度を目安にされることがあります。地域や寺院との関係によって異なります。
お盆を子どもにどう説明すればよいですか?
「ご先祖や亡くなった家族が一年に一度、家に帰ってくる日」と説明すると分かりやすいです。迎え火やお供え物の意味を一緒に話すと、供養の気持ちを伝えやすくなります。
お盆に墓じまいの相談をしてもよいですか?
相談しても問題ありません。実際、本間が関わった事例でも、お盆に親族が集まったタイミングで「遠方のお墓をどう管理するか」「次世代に承継できるか」を話し合い、後日改葬や墓じまいを検討されるご家庭は少なくありません。お盆は親族が集まりやすいため、将来の供養方法を話し合う機会にもなります。ただし、親族の気持ちに配慮して進めましょう。

まとめ

2026年の一般的なお盆は8月13日(木)〜8月16日(日)、東京など一部地域の7月盆は7月13日(月)〜7月16日(木)です。お盆は、ご先祖や故人を迎えて供養する大切な行事であり、お墓参り、仏壇や盆棚の準備、お供え、迎え火・送り火などを行います。

ただし、お盆の形は地域や宗派、家庭の事情によって異なります。新盆・初盆は通常のお盆より丁寧に準備することがありますが、通常のお盆であれば、家族だけでお墓参りをする、自宅で手を合わせる、時期をずらして供養するなど、無理のない形でも問題ありません。

お盆の準備で大切なのは、早めに日程を決め、お供え物やお墓参りの持ち物を整え、墓地のルールを守ることです。法要・納骨・供養全体の流れを整理したい方は、法要・納骨・供養の完全ガイドもあわせて確認してください。

お盆前のお墓掃除・修理・石材店探しで迷っている方へ

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一周忌はいつ?準備・お布施・服装・納骨を実務経験者が解説

一周忌法要はいつ?
執筆・実務監修:本間 喜昭
石材店で10年、1,000件超のお墓づくり・墓石工事に関わった経験をもとに、一周忌法要の準備、お布施、服装、納骨や石材店への依頼タイミングについて解説します。
最終更新日:2026年5月22日
※法要の進め方や作法は、宗派・菩提寺・地域の慣習によって異なります。実際に日程やお布施を決める際は、菩提寺・霊園管理者・石材店にも確認してください。

一周忌法要は、故人が亡くなってから満1年の節目に行う大切な年忌法要です。四十九日法要が終わって少し落ち着いた頃に、「一周忌はいつ行うのか」「誰を呼ぶのか」「お布施はいくら用意するのか」「納骨も一緒にしてよいのか」と悩む方は少なくありません。

一周忌は、四十九日や葬儀と比べると準備期間に余裕がある一方で、会場、僧侶、案内状、会食、返礼品、お布施、服装、納骨やお墓参りなど、施主が確認すべきことは多くあります。

この記事では、一周忌法要の意味、日程の考え方、準備スケジュール、当日の流れ、お布施・香典・服装・案内状・引き出物、納骨やお墓の準備まで、初めて施主を務める方にも分かるように整理します。

この記事の結論

一周忌は故人の命日から満1年の節目に行う年忌法要です。家族だけで行うことも増えており、必ずしも盛大に行う必要はありません。準備は2〜3か月前から始め、納骨を一緒に行う場合は石材店への早めの連絡が大切です。

一周忌法要とは?

一周忌法要とは、故人が亡くなってから満1年を迎える命日前後に行う法要です。仏教では、故人を偲び、冥福を祈り、遺族が節目として心を整える大切な機会とされています。

一周忌はいつ行う?命日から満1年の法要

一周忌は、故人が亡くなった日から満1年の命日を目安に行います。たとえば2026年5月22日に亡くなった場合、一周忌の目安は2027年5月22日です。

ただし、命日が平日で親族が集まりにくい場合は、命日より前の土日祝日に前倒しして行うことが一般的です。法要は「遅らせるより前倒し」が無難とされることが多いため、後ろ倒しにしたい場合は菩提寺に相談しましょう。

一回忌と一周忌の違い

一回忌は、故人が亡くなったその日、つまり葬儀の時点を指す考え方です。一周忌は、亡くなってから満1年の節目に行う法要です。

日常会話では混同されることもありますが、法要の案内や寺院への相談では「一周忌法要」と伝えると分かりやすくなります。

一周忌法要は必ず行うべき?家族だけでもよい?

一周忌法要は大切な節目ですが、必ず大規模に行わなければならないものではありません。近年は、親族を広く招く形式だけでなく、家族だけで小さく行う、僧侶を呼ばずに自宅やお墓で手を合わせる、会食を省略するなど、家庭の事情に合わせた形も増えています。

菩提寺がある場合は、法要を省略してよいか、家族だけで行ってよいかを事前に相談しておくと安心です。親族間の認識違いを避けるため、簡素に行う理由も共有しておきましょう。

一周忌法要の進め方は状況によって変わる

一周忌法要は、家族構成、菩提寺との関係、親族の距離、納骨やお墓の準備状況によって、最適な進め方が変わります。まずは自分の家庭がどのパターンに近いかを確認しましょう。

進め方 想定規模 準備期間 向いている方 注意点
親族を広く招く伝統的形式 15〜30名 2〜3か月前から 菩提寺や親族との関係を大切にしたい方 案内状、会食、返礼品の手配が必要
家族中心の小規模法要 5〜10名 1〜2か月前から 高齢の親族が多い方、負担を減らしたい方 呼ばない親族への説明をしておく
納骨も同日に行う 親族10〜20名 2〜3か月前から 一周忌を区切りに納骨したい方 石材店、霊園、寺院の日程調整が必要
一周忌は行わない・簡素にする 家族のみ 家庭の状況による 家庭の方針として供養を簡素化したい方 菩提寺や近い親族に事前相談する

一周忌法要の準備早見表

時期 施主がやること 確認先 注意点
2〜3か月前 日程、会場、僧侶、招く人を決める 菩提寺、会場、親族 土日祝は早めに押さえる
1〜2か月前 案内状、会食、返礼品を手配する 印刷会社、料理店、返礼品店 人数変更への対応を確認する
2〜3週間前 人数確定、お布施、御車代、持ち物を準備する 寺院、会場、家族 封筒や新札で慌てないよう準備する
前日まで 供花、卒塔婆、納骨、墓誌彫刻を確認する 寺院、霊園、石材店 納骨がある場合は書類も確認する

一周忌法要までの準備スケジュール

一周忌法要の準備は、親族を広く招く場合は2〜3か月前、家族だけで行う場合でも1〜2か月前には始めると安心です。寺院、会場、親族の日程が合わないと、希望日で行えないことがあります。

2〜3か月前:日程・会場・僧侶を決める

まず、命日を基準に候補日を決めます。命日当日にこだわりすぎる必要はなく、親族が集まりやすい土日祝に前倒しすることも一般的です。

菩提寺がある場合は、最初に寺院へ相談します。寺院の予定を確認せずに会場や親族へ案内してしまうと、あとから日程変更が必要になることがあります。

1〜2か月前:案内状・会食・返礼品を手配する

親族を招く場合は、案内状を送るか、電話やメールで案内します。人数が多い場合や遠方の親族がいる場合は、日時、場所、服装、会食の有無、香典辞退の有無を明記しておくと親切です。

会食を行う場合は、料理店や会場の予約も必要です。返礼品や引き出物は、参列者数より少し余裕を持って準備すると、当日の急な変更にも対応しやすくなります。

2〜3週間前:人数確定・お布施・持ち物を準備する

参列人数が決まったら、会食、返礼品、席順、送迎の有無を確認します。僧侶に渡すお布施、御車代、御膳料もこの時期に準備しておきましょう。

お布施の金額は地域や寺院との関係によって変わります。金額に迷う場合は、寺院へ「皆さんどのくらい包まれていますか」と確認しても失礼ではありません。

前日まで:お墓参り・供花・卒塔婆・納骨の確認をする

お墓参りを行う場合は、供花、線香、ろうそく、掃除道具、数珠を準備します。卒塔婆を立てる場合は、事前に寺院へ依頼し、卒塔婆料も確認しておきましょう。

一周忌に合わせて納骨する場合は、霊園や寺院の手続き、埋火葬許可証、墓地使用許可証、石材店の立ち会い、墓誌彫刻の有無を早めに確認してください。

一周忌に合わせて納骨・墓誌彫刻・お墓の相談をしたい方へ

一周忌法要と納骨を同日に行う場合は、寺院・霊園・石材店の日程調整が必要です。墓誌彫刻や納骨室の開閉は直前では間に合わないこともあるため、早めに相談先を確認しておきましょう。

一周忌に合わせたお墓の相談をする

一周忌法要に招く人と案内状の出し方

一周忌は、四十九日後に初めて迎える大きな年忌法要です。親族をどこまで呼ぶかは家庭によって異なりますが、呼ぶ範囲を決めるときは、故人との関係、親族の距離、家族の負担を基準に考えます。

親族をどこまで呼ぶか

一般的には、配偶者、子ども、兄弟姉妹、故人と関係の深かった親族を中心に案内します。地域や家の慣習によっては、叔父叔母、いとこ、近しい友人を招くこともあります。

迷う場合は、四十九日に参列した人を基準にしつつ、一周忌は少し範囲を絞ると考えると決めやすくなります。

家族だけで行う場合の伝え方

一周忌を家族だけで行うこと自体は失礼ではありません。ただし、親族の中には「呼ばれると思っていた」と感じる方もいるため、近い親族には事前に伝えておくと安心です。

伝え方は、「今回は高齢の家族の負担を考え、家族のみで執り行います」「後日あらためてお墓参りにお越しいただければ幸いです」など、理由と気持ちを添えると角が立ちにくくなります。

僧侶を呼ばず、家族だけで手を合わせる場合

近年は、菩提寺がない、家族の方針として簡素に供養したい、遠方で親族が集まれないといった理由で、僧侶を呼ばずに家族だけで手を合わせるケースもあります。

自宅の仏壇で読経や焼香を行う、お墓参りをして花や線香を供える、故人の好きだったものを用意して家族で偲ぶなど、形は家庭によって異なります。菩提寺がある場合は、必ず事前に相談しましょう。

案内状を出す時期

案内状は、法要の1〜2か月前を目安に出します。遠方の親族や会食を伴う場合は、早めに案内して出欠を確認しましょう。

家族だけの小規模な法要であれば、電話、メール、LINEで案内することもあります。ただし、年配の親族には電話で直接伝えるなど、相手に合わせた方法を選ぶと丁寧です。

案内状の文例

謹啓 皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。

さて、来る○月○日は亡き○○の一周忌にあたります。つきましては、左記の通り一周忌法要を営みたく存じます。

ご多用中恐縮ではございますが、ご参列賜りますようお願い申し上げます。

謹白

案内状には、日時、場所、会食の有無、出欠連絡の期限、施主の連絡先を明記します。香典を辞退する場合は、「誠に勝手ながらご香典の儀はご辞退申し上げます」と添えることがあります。

一周忌法要の当日の流れ

一周忌法要の当日は、受付、施主挨拶、読経、焼香、法話、お墓参り、会食という流れが一般的です。家族だけの場合や会食を省略する場合は、より簡素に進めることもあります。

受付・施主挨拶

参列者が到着したら、施主や家族が挨拶をして迎えます。親族中心の小規模法要でも、法要の開始時には施主から一言挨拶をすると場が整います。

挨拶は長くする必要はありません。「本日はお忙しい中、亡き○○の一周忌法要にお集まりいただき、誠にありがとうございます」と簡潔に述べれば十分です。

読経・焼香

僧侶による読経の後、施主、遺族、親族の順に焼香を行います。焼香の回数や作法は宗派によって異なるため、不安な場合は事前に寺院へ確認しておきましょう。

法話・お墓参り

読経と焼香の後、僧侶から法話があることがあります。その後、お墓が近い場合は参列者でお墓参りを行います。

お墓参りでは、墓石を軽く掃除し、供花、線香、ろうそくを供えて手を合わせます。お供えした食べ物や飲み物は、法要後に持ち帰るのが基本です。

会食・返礼品の渡し方

法要後に会食を行う場合は、施主の挨拶で始め、故人の思い出を語りながら食事をします。会食の最後には、参列のお礼を述べ、返礼品や引き出物を渡します。

コロナ以降は、高齢の親族への配慮や遠方からの参列負担を考え、会食を省略する家庭も増えています。会食を行わない場合は、返礼品を少し丁寧にする、持ち帰りの折詰を用意するなどの方法もあります。

僧侶が会食に参加しない場合は、御膳料として5,000円〜10,000円程度をお渡しすることがあります。寺院や地域によって考え方が異なるため、事前に確認してください。

施主の締めの挨拶

会食を終えるときは、施主から参列へのお礼を述べます。遠方から来た親族や高齢の参列者がいる場合は、帰路への気遣いも添えると丁寧です。

施主挨拶の例

本日はお忙しい中、亡き○○の一周忌法要にお集まりいただき、誠にありがとうございました。皆様のおかげで、滞りなく法要を終えることができました。今後とも変わらぬお付き合いを賜りますようお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。

一周忌法要のお布施・御車代・御膳料

一周忌法要で僧侶に読経を依頼する場合は、お布施を用意します。金額は地域、寺院との関係、法要の内容、会場までの距離によって変わります。

一周忌のお布施相場

一周忌法要のお布施は、3万円〜5万円程度を目安にされることが多いです。ただし、菩提寺との関係や地域の慣習によって幅があります。

金額に不安がある場合は、親族や寺院に確認しましょう。寺院へ直接聞く場合は、「皆さんどのくらいお包みされていますか」と尋ねると自然です。

御車代・御膳料が必要なケース

僧侶に自宅や会場へ来てもらう場合は、御車代として5,000円〜10,000円程度を包むことがあります。会食を用意していても僧侶が参加しない場合は、御膳料として5,000円〜10,000円程度を渡すことがあります。

お布施、御車代、御膳料は、それぞれ別の封筒に分けて渡すと丁寧です。

卒塔婆料の相場と渡し方

寺院や霊園によっては、一周忌法要に合わせて卒塔婆を立てることがあります。卒塔婆料は1本あたり3,000円〜10,000円程度が目安ですが、寺院によって金額が決まっている場合もあります。

卒塔婆を希望する場合は、法要当日ではなく、事前に寺院へ申し込みます。卒塔婆を何本立てるか、誰の名義で出すかも確認しておきましょう。

封筒の表書きと渡すタイミング

お布施の封筒は、白無地の封筒や奉書紙を使うことが一般的です。表書きは「御布施」とし、下に施主の氏名または家名を書きます。

渡すタイミングは、法要前の挨拶時、または法要後のお礼の挨拶時です。お盆にのせて渡すとより丁寧です。お布施の詳しい相場や封筒マナーは、お布施の金額相場一覧で解説しています。

一周忌法要の服装マナー

一周忌法要の服装は、施主・遺族・参列者ともに、落ち着いた喪服または準喪服が基本です。家族だけの法要では略喪服や控えめな平服にすることもありますが、施主側は参列者よりも丁寧な服装を意識しましょう。

施主・遺族の服装

施主や近い遺族は、ブラックフォーマルを着用することが多いです。男性は黒のスーツ、白シャツ、黒ネクタイ、黒靴。女性は黒のワンピースやアンサンブル、黒の靴、控えめなバッグを選びます。

参列者の服装

参列者も基本は喪服または準喪服です。案内状に「平服でお越しください」とある場合でも、普段着ではなく、黒・紺・グレーなどの落ち着いた服装を選びます。

家族だけの場合の服装

家族だけで行う場合は、全員で服装の水準を合わせておくと安心です。施主だけ喪服で、他の家族がカジュアルすぎる服装になると、写真を残す場合や寺院での法要で違和感が出ることがあります。

子どもの服装

子どもは、制服があれば制服で問題ありません。制服がない場合は、黒・紺・グレー・白を基調にした落ち着いた服装を選びます。派手な柄やキャラクターものは避けるとよいでしょう。

「平服で」と案内された場合

法要でいう平服は、普段着ではなく略喪服に近い落ち着いた服装を意味します。男性はダークスーツ、女性は黒や紺のワンピースやスーツを選ぶと安心です。

一周忌の香典・返礼品・引き出物

一周忌法要では、参列者が香典を持参することがあります。施主側は、香典を受け取るか辞退するかを事前に決め、案内時に伝えておくと混乱を防げます。

一周忌の香典相場

一周忌の香典は、故人との関係や会食の有無によって変わります。親族であれば1万円〜3万円程度、知人や友人であれば5,000円〜1万円程度を目安にされることがあります。

会食に参加する場合は、食事代を考慮して少し多めに包むことがあります。地域や親族間の慣習もあるため、迷う場合は家族内で相談しましょう。

香典を辞退する場合の案内文

香典を辞退する場合は、案内状や連絡時に明記します。「誠に勝手ながら、ご香典の儀は固くご辞退申し上げます」と書くことがあります。

香典辞退を伝えていても、当日持参される方がいる場合があります。その場合に受け取るか、丁寧に辞退するかも家族で決めておくと安心です。

返礼品・引き出物の相場

返礼品や引き出物は、2,000円〜5,000円程度を目安に選ばれることがあります。香典の金額や会食の有無によって調整します。

品物は、お茶、海苔、お菓子、タオル、カタログギフトなど、持ち帰りやすく日持ちするものが選ばれやすいです。四十九日後の香典返しや返礼品の考え方は、香典返しの時期・相場・品物の選び方も参考にしてください。

のし・表書きの考え方

一周忌の返礼品には、黒白または双銀の水引を使い、表書きは「志」「粗供養」などとすることがあります。地域差があるため、返礼品店や親族に確認すると安心です。

一周忌に合わせて納骨・お墓参りを行う場合

四十九日や百箇日に納骨しなかった場合、一周忌を区切りとして納骨する家庭もあります。一周忌は親族が集まりやすいため、法要、納骨、お墓参りを同日に行いやすい節目です。

一周忌に納骨してもよい?

一周忌に納骨しても問題ありません。納骨には法律上の明確な期限がないため、家族の気持ちやお墓の準備状況に合わせて時期を決めることができます。

ただし、菩提寺や霊園、納骨堂の規定がある場合は、そのルールに従う必要があります。法要と納骨を同日にする場合は、寺院、霊園、石材店の予定を早めに合わせましょう。

納骨に必要な書類

納骨時には、埋火葬許可証、墓地使用許可証、納骨先の申請書類などが必要になることがあります。書類は納骨先によって異なるため、霊園や寺院に事前確認してください。

埋火葬許可証を紛失すると、自治体や火葬場への確認が必要になる場合があります。納骨日直前に気づくと間に合わないことがあるため、遺骨と一緒に保管状況を確認しておきましょう。

石材店へ連絡するタイミング

一般墓に納骨する場合は、納骨室の開閉や墓誌彫刻を石材店に依頼することがあります。石材店への連絡は、日程が決まりそうな段階で早めに行いましょう。

本間の実務経験でも、一周忌直前に「納骨室を開けてほしい」「戒名を彫ってほしい」と相談されるケースがあります。石材店の予定や彫刻内容の確認が必要なため、直前では希望日に間に合わないことがあります。

墓誌彫刻・納骨室の開閉を確認する

墓誌や墓石に故人の戒名・法名・俗名・没年月日・享年を彫刻する場合は、原稿確認が必要です。誤字があると修正が難しいため、家族と寺院で表記を確認してから依頼しましょう。

納骨室の開閉は、墓石の構造によって作業内容が変わります。家族だけで無理に開けようとすると、石材を傷つけたり、けがをしたりする可能性があります。

納骨作業費や墓誌彫刻費の相場、お墓関連費用の全体像については、お墓の費用完全ガイドもあわせてご覧ください。

お墓がまだない場合の進め方

一周忌までにお墓が間に合わない場合は、無理に納骨を急ぐ必要はありません。手元供養や納骨堂の一時預かりを利用しながら、納骨先をじっくり選ぶ方もいます。

詳しい進め方は、納骨はいつまで?お墓がない場合の進め方を含む完全ガイドで解説しています。お墓の種類を比較したい方は、お墓の種類完全ガイドも参考にしてください。

一周忌までに納骨先・石材店を決めたい方へ

一周忌を納骨の節目にする場合は、納骨先選び、石材店への依頼、墓誌彫刻、必要書類の確認を早めに進めることが大切です。お墓や石材店がまだ決まっていない方は、条件に合う相談先を整理しておきましょう。

納骨先や石材店探しを無料で相談する

一周忌法要で後悔しやすいパターンと注意点

一周忌法要は準備期間があるように見えて、日程調整や人数確認が遅れると直前に慌てやすい法要です。ここでは、施主が後悔しやすいパターンを整理します。

日程調整が遅れて僧侶・会場が押さえられない

命日前後の土日祝は、寺院や会場の予定が埋まりやすいことがあります。親族に先に声をかける前に、菩提寺と会場の空きを確認しましょう。

案内範囲で親族間の認識がずれる

家族だけで行うつもりでも、親族側は「一周忌には呼ばれる」と考えている場合があります。呼ぶ範囲を絞る場合は、早めに理由を伝えておくと誤解を防ぎやすくなります。

本間が関わった相談でも、施主は「家族のみで簡素に」と考えていた一方で、後から「呼ばれなかった」と感じた親族との関係がぎくしゃくしてしまったケースがありました。一周忌は四十九日と違い、「呼ばれて当然」と感じる親族もいるため、家族のみで行う場合の事前連絡は、思っているより丁寧に行った方が安心です。

お布施・御車代・御膳料を当日まで確認していない

お布施だけを用意して、御車代や御膳料を忘れてしまうことがあります。僧侶が会場まで来るのか、会食に参加するのかを確認し、必要に応じて別封筒で準備しましょう。

納骨や墓誌彫刻の手配が間に合わない

一周忌に合わせて納骨したい場合、石材店への連絡が遅れると、納骨室の開閉や墓誌彫刻が希望日に間に合わないことがあります。

実務上、法要日が決まってから石材店へ相談されるケースは多いですが、彫刻内容の確認、現地確認、作業日程の調整には時間がかかります。納骨を同日に行う可能性がある時点で、早めに石材店へ相談しましょう。石材店選びに迷う方は、石材店の選び方と相見積もりの取り方も確認しておくと安心です。

会食・返礼品の数が足りない

出欠の返事が遅い親族や、当日急に参加できなくなる方がいると、会食や返礼品の数にずれが出ます。料理店や返礼品店に、人数変更の期限を確認しておきましょう。

実務でも、「家族のみ」と案内したのに当日になって急に親族が増え、返礼品が足りずに後日郵送になったという話を伺うことがあります。料理店や返礼品店は人数変更の締切が決まっていることが多いため、出欠が読みにくい場合は予備を2〜3個用意しておくと安心です。

後悔のない一周忌法要にするために

一周忌の失敗は、日程・親族案内・お布施・納骨準備の確認不足から起こりやすくなります。特に納骨や墓誌彫刻を同日に行う場合は、石材店への早めの相談が大切です。

一周忌前のお墓の不安を無料で相談する

一周忌の後に続く法要

一周忌の後は、三回忌、七回忌、十三回忌などの年忌法要へ続きます。どこまで行うかは、宗派、地域、家族の考え方によって異なります。

三回忌はいつ行う?

三回忌は、故人が亡くなってから満2年の節目に行います。「三」と付くため満3年と誤解されやすいですが、一周忌の翌年に行う法要です。

三回忌の詳しい時期や準備は、三回忌法要の意味・お布施・施主の挨拶も参考にしてください。

七回忌以降の考え方

七回忌は、故人が亡くなってから満6年の節目に行う法要です。三回忌以降は、親族を広く招くよりも、家族中心で行うケースが増えていきます。

七回忌の呼ぶ範囲や服装については、七回忌法要は何年目に行うかで解説しています。

年忌法要をどこまで行うか

年忌法要をどこまで行うかに、全国共通の決まりがあるわけではありません。三十三回忌や五十回忌を弔い上げとする地域もありますが、家族の事情に合わせて簡素化することもあります。

なお、地域によっては一周忌までの間に百箇日法要を行う家庭もあります。百箇日を行うかどうかは、菩提寺の方針や地域の慣習で異なります。詳しくは百箇日法要の意味と準備で解説しています。

四十九日から一周忌、三回忌以降までの流れをまとめて整理したい方は、法要・納骨・供養の完全ガイドもご覧ください。

よくある質問

一周忌は命日の前と後どちらに行いますか?
一般的には、命日当日または命日より前の土日祝日に行います。後ろ倒しにしたい場合は、菩提寺や親族に相談しましょう。
一周忌は家族だけでもよいですか?
家族だけで行っても問題ありません。ただし、近い親族には事前に伝えておくと、後からの誤解を防ぎやすくなります。
一周忌に納骨してもよいですか?
一周忌に納骨しても問題ありません。四十九日に納骨しなかった場合、一周忌を節目に納骨する家庭もあります。石材店や納骨先には早めに連絡しましょう。
一周忌のお布施はいくらですか?
3万円〜5万円程度を目安にされることが多いですが、地域や寺院との関係によって異なります。御車代や御膳料が別に必要な場合もあります。
一周忌の服装は喪服ですか?平服でもよいですか?
施主や遺族は喪服または準喪服が基本です。家族だけの場合や案内状で平服と指定された場合も、黒・紺・グレーなどの落ち着いた服装を選びましょう。
案内状はいつ送ればよいですか?
法要の1〜2か月前を目安に送ります。遠方の親族がいる場合や会食を伴う場合は、早めに案内して出欠を確認しましょう。
会食なしでも失礼ではありませんか?
会食なしでも失礼とは限りません。高齢の親族への配慮や家族の負担を考えて省略する家庭もあります。会食をしない場合は、案内時に伝えておくと親切です。
香典を辞退してもよいですか?
香典を辞退しても問題ありません。その場合は、案内状や連絡時に「ご香典の儀はご辞退申し上げます」と明記しておくと参列者が迷いにくくなります。
三回忌はいつ行いますか?
三回忌は、故人が亡くなってから満2年の節目に行います。一周忌の翌年に行う法要です。
一周忌をしない場合はどうすればよいですか?
一周忌を行わない場合でも、家族でお墓参りをする、自宅で手を合わせる、故人の好きだったものを供えるなどの供養方法があります。菩提寺がある場合は、事前に相談しておきましょう。

まとめ

一周忌法要は、故人が亡くなってから満1年の節目に行う大切な法要です。命日当日または命日前の土日祝日に行うことが多く、親族を招く場合は2〜3か月前から準備を始めると安心です。

準備では、日程、会場、僧侶、案内状、会食、返礼品、お布施、服装、香典、納骨やお墓参りを確認します。家族だけで行う、会食を省略する、僧侶を呼ばずに手を合わせるなど、家庭の事情に合わせた形も増えています。

一周忌に合わせて納骨する場合は、納骨先の手続き、埋火葬許可証、墓誌彫刻、納骨室の開閉、石材店への依頼を早めに確認してください。納骨の時期や法要全体の流れを整理したい方は、納骨はいつまでにするべきか法要・納骨・供養の完全ガイドもあわせて確認しておきましょう。

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新盆・初盆とは?時期・白提灯・お布施・服装を実務経験者が解説

新盆の疑問を徹底的に解決するブログ
執筆・実務監修:本間 喜昭
石材店で10年、1,000件超のお墓づくり・墓石工事に関わった経験をもとに、新盆・初盆の準備、白提灯、お布施、納骨やお墓まわりの段取りについて解説します。
最終更新日:2026年5月24日
※新盆・初盆の進め方は、宗派・菩提寺・地域の慣習、親族間の考え方によって異なります。実際に日程や法要内容を決める際は、菩提寺・親族・霊園管理者・石材店にも確認してください。

新盆・初盆は、大切な方が亡くなってから初めて迎えるお盆です。通常のお盆よりも丁寧に準備することが多く、「白提灯は必要なのか」「親族をどこまで呼ぶのか」「お布施や香典はいくら用意するのか」と迷う方は少なくありません。

特に、四十九日法要が終わって間もない時期に新盆を迎える場合は、気持ちの整理がつかないまま準備だけが進んでしまうこともあります。まずは、新盆がどのような供養なのか、何を優先して準備すればよいのかを落ち着いて整理しましょう。

この記事では、新盆・初盆の意味、通常のお盆との違い、白提灯の用意と処分、新盆法要の流れ、お布施・香典・引き出物、服装、納骨を一緒に行う場合の注意点まで、施主の立場で分かりやすく解説します。

この記事の結論

新盆・初盆は、故人の四十九日後に初めて迎えるお盆です。通常のお盆より白提灯・法要・親族案内・お布施などの準備が必要になることがありますが、家庭事情に合わせて家族だけで簡素に行っても問題ありません。納骨や墓誌彫刻を新盆に合わせたい場合は、石材店への連絡を早めに進めることが大切です。

新盆・初盆とは?時期と準備の基本

新盆・初盆は、故人を初めてお盆に迎える大切な節目です。まずは、いつを新盆と考えるのか、通常のお盆と何が違うのかを確認しておきましょう。

新盆・初盆とは故人の四十九日後に初めて迎えるお盆

新盆・初盆とは、故人が亡くなってから四十九日法要を終えた後に、初めて迎えるお盆のことです。地域によって「新盆(にいぼん・あらぼん)」と呼ぶこともあれば、「初盆(はつぼん)」と呼ぶこともあります。

お盆は、ご先祖や故人の霊を自宅に迎えて供養する期間とされます。新盆は、その中でも故人を初めて迎える節目であるため、通常のお盆よりも丁寧に準備する家庭が多くなります。

四十九日法要の意味や準備をまだ整理できていない方は、先に四十九日法要の流れと準備も確認しておくと、新盆との関係が分かりやすくなります。

「新盆」と「初盆」は同じ意味

「新盆」と「初盆」は、基本的に同じ意味です。地域によって呼び方が異なり、関東では「新盆」、西日本では「初盆」と呼ばれることが多い傾向があります。

どちらの言葉を使っても間違いではありません。案内状や親族への連絡では、地域で一般的に使われている言葉に合わせると伝わりやすくなります。

四十九日前にお盆がきた場合は翌年が新盆

新盆で最も迷いやすいのが、「亡くなってから最初のお盆なら、必ずその年が新盆なのか」という点です。一般的には、四十九日を終える前にお盆を迎えた場合、その年ではなく翌年のお盆を新盆・初盆とすることが多くなります。

たとえば、7月下旬に亡くなり、8月のお盆までに四十九日法要を終えていない場合、その年のお盆は新盆とせず、翌年のお盆を新盆と考えるケースがあります。

ただし、菩提寺や地域の慣習によって扱いが異なることもあります。迷う場合は、親族だけで判断せず、菩提寺に「今年を新盆としてよいか」を確認しておきましょう。

新盆を迎えるのはどんな家庭?対象の見分け方

新盆を迎えるのは、故人の四十九日法要を済ませた後、初めてお盆を迎える家庭です。具体的にその年が新盆になるかどうかは、亡くなった時期と四十九日のタイミングの関係で決まります。

その年のお盆が新盆になる典型的なパターン

  • 前年に故人が亡くなり、お盆までに四十九日を済ませた家庭
  • お盆の数か月前までに四十九日を迎えた家庭

翌年のお盆が新盆になる典型的なパターン

  • お盆の直前に故人が亡くなり、四十九日がお盆後になる場合
  • お盆期間中に四十九日を迎える場合
  • 四十九日からお盆までの期間が短く、菩提寺が翌年を新盆とする判断をした場合

お盆の時期は地域によって異なり、多くの地域では8月13日〜16日、東京など一部地域では7月13日〜16日に行われます。沖縄など旧暦で行う地域は毎年日程が変わります。地域差を含めた詳しい日程は、お盆の日程・お墓参り・お供え物の基本をご覧ください。

「自分の家庭はどちらに当てはまるか」「今年を新盆としてよいか」迷う場合は、菩提寺がある場合は寺院に、菩提寺がない場合は霊園や葬儀社に確認しましょう。地域や宗派によって考え方が異なるため、家族だけで判断しない方が安心です。

新盆の進め方は状況によって変わる

新盆は、必ず親族を大勢呼んで盛大に行わなければならないものではありません。菩提寺との関係、親族の距離、施主の年齢や体調、納骨の有無によって、無理のない形を選ぶことが大切です。

進め方 想定規模 準備期間 向いている方 注意点
伝統的に丁寧に行う 親族15〜30名程度 1〜2か月前から 菩提寺や親族との関係を大切にしたい方 案内・会食・引き出物の準備が必要
家族中心で簡素に行う 家族5〜10名程度 1か月前から 高齢の親族が多い方、負担を抑えたい方 親族へ簡素に行う理由を共有する
納骨も同日に行う 親族10〜20名程度 2〜3か月前から 四十九日に納骨しなかった方 石材店・霊園・寺院の日程調整が必要
寺院の合同法要に参加する 家族のみ 数週間前から 個別法要が難しい方 申込期限や持ち物を確認する

新盆にやることリスト

新盆は準備項目が多いため、早めに全体像を把握しておくと慌てずに進められます。一般的には、以下の順番で準備すると整理しやすくなります。

新盆にやることリスト

  1. 菩提寺へ新盆法要や棚経の相談をする
  2. 親族をどこまで呼ぶか決める
  3. 白提灯・盆飾り・お供え物を準備する
  4. 案内状や電話で日程を知らせる
  5. 会食や引き出物を手配する
  6. お布施・御車代・御膳料を準備する
  7. 仏壇・盆棚・お墓を掃除する
  8. 納骨や墓誌彫刻を行う場合は石材店へ連絡する

新盆と通常のお盆の違い

新盆はお盆の一種ですが、通常のお盆とは準備の丁寧さや親族への案内範囲が変わることがあります。すべてを特別にしなければならないわけではありませんが、違いを理解しておくと判断しやすくなります。

白提灯を用意することが多い

新盆では、故人が初めて家に帰ってくる目印として、白提灯を用意することがあります。通常のお盆で使う柄入りの盆提灯とは異なり、白提灯は新盆の年だけ使うものとされることが多いです。

地域によっては白提灯を飾らない家庭もあります。仏具店で購入する前に、菩提寺や年長の親族に確認しておくと安心です。

新盆法要を行うことがある

通常のお盆では、仏壇やお墓で手を合わせるだけの家庭もあります。一方、新盆では僧侶を招いて読経してもらう「新盆法要」を行うことがあります。

ただし、近年は家族だけで静かに供養する家庭も増えています。法要を行うかどうかは、菩提寺との関係、親族の考え方、施主の負担を踏まえて決めましょう。

親族を招く範囲が広くなりやすい

新盆は、故人を初めて迎える節目であるため、通常のお盆より親族を招く範囲が広くなることがあります。故人の兄弟姉妹、子ども、孫、親しかった親族などに声をかける家庭もあります。

一方で、高齢の親族が多い場合や遠方の方が多い場合は、家族だけで行う選択も自然です。呼ぶ・呼ばないで誤解が生まれそうな場合は、「家族だけで静かに行います」と早めに伝えておくとよいでしょう。

服装は通常のお盆より丁寧に考える

通常のお盆のお墓参りでは平服でよいことも多いですが、新盆法要を行う場合は、施主や遺族は喪服または落ち着いた服装を選ぶことが一般的です。

家族だけで行う場合は、黒・紺・グレーなどの控えめな服装で問題ないこともあります。寺院で法要を行う場合や親族を招く場合は、事前に服装の目安を共有しておくと参列者も迷いません。

お布施や引き出物の準備が必要になることがある

新盆法要で僧侶に読経を依頼する場合は、お布施を用意します。また、親族から香典やお供えをいただいた場合は、引き出物や返礼品を用意することがあります。

通常のお盆の意味や日程、お墓参り・お供え物の基本を整理したい方は、お盆の日程・お墓参り・お供え物の基本もあわせて確認してください。

新盆までの準備スケジュール

新盆準備は、直前にまとめて行うと負担が大きくなります。特に菩提寺への連絡、親族案内、白提灯の購入、会食・引き出物の手配、納骨や墓誌彫刻の確認は早めに動きましょう。

1〜2か月前:寺院・親族案内・会食を決める

まず、菩提寺に新盆法要や棚経を依頼するか確認します。お盆時期は寺院の予定が混みやすいため、希望する日時がある場合は早めに連絡することが大切です。

同時に、親族をどこまで招くか、会食を行うか、家族だけで行うかを決めます。案内状を送る場合は、出欠確認の期間も考えて準備しましょう。

1か月前:白提灯・盆飾り・お供え物を準備する

白提灯や盆飾りは、お盆が近づくほど店頭在庫が少なくなることがあります。特に家紋入りや名入れを希望する場合は、取り寄せに時間がかかることもあるため、1か月前を目安に準備しましょう。

お供え物は、日持ちする菓子、果物、故人が好きだったものなどが選ばれます。宗派や地域によって避けるものがある場合もあるため、迷う場合は菩提寺や仏具店に相談すると安心です。

2〜3週間前:人数・お布施・引き出物を確認する

参列者の人数が見えてきたら、会食や引き出物の数を確定します。香典をいただく見込みがある場合は、返礼品を少し余裕を持って用意しておくと当日の対応がしやすくなります。

お布施、御車代、御膳料、卒塔婆料を用意する場合は、封筒の種類と表書きも確認しておきましょう。お布施の金額で迷う場合は、寺院へ「皆さんどのくらい包まれていますか」と聞いても失礼ではありません。

前日まで:仏壇・盆棚・お墓を整える

仏壇まわり、盆棚、白提灯、お供え物を整えます。お墓参りを予定している場合は、お墓の掃除道具、線香、ろうそく、供花、数珠なども準備しておきましょう。

お墓が遠方にある場合や、お盆期間中に行けない場合は、無理に当日に合わせる必要はありません。時期をずらしてお参りする方法や、親族と分担する方法もあります。遠方のお墓参りに悩んでいる方は、遠方のお墓参りが難しい場合の考え方も参考にしてください。

8月13日:迎え盆、棚経の応対

8月盆の地域では、8月13日が迎え盆にあたります。白提灯を飾り、迎え火を行う地域もあります。マンションや火が使えない環境では、無理に火を焚かず、電池式の提灯や仏壇で手を合わせる形でも構いません。

棚経を依頼している場合は、僧侶が来る時間、座布団、お茶、お布施の渡し方を確認しておきます。お盆期間中の僧侶は多忙なため、当日の時間が前後することも想定しておくと慌てずに済みます。

8月14〜15日:親族の集まり・お墓参り

親族が集まる場合は、故人の思い出を話しながら、仏壇やお墓で手を合わせます。お墓参りは13日に限らず、お盆期間中の都合のよい日に行って問題ありません。

お盆のお墓参りでは、暑さ対策も重要です。高齢の方や子どもがいる場合は、午前中の涼しい時間帯に行く、水分を持参する、長時間の作業を避けるなど、体調を優先しましょう。お墓参りの作法を詳しく確認したい方は、お墓参りの持ち物と基本マナーもご覧ください。

8月16日:送り盆、白提灯の処分

8月16日は送り盆にあたります。送り火を行う地域もありますが、火が使えない場合は、仏壇で手を合わせて故人を見送る形でも問題ありません。

新盆で使った白提灯は、寺院でお焚き上げしてもらう、仏具店に相談する、自治体のルールに従って処分するなどの方法があります。処分方法は地域差があるため、事前に確認しておきましょう。

新盆に合わせて納骨・お墓修理・石材店相談をしたい方へ

新盆前は、墓誌彫刻、納骨室の開閉、お墓の掃除や補修の相談が増える時期です。お盆直前になると石材店の予定が埋まりやすいため、納骨や修理を考えている方は早めに相談先を決めておきましょう。

新盆前のお墓まわりを無料で相談する

白提灯の用意と処分の仕方

白提灯は、新盆らしさが最も表れやすい準備のひとつです。ただし、必ずすべての家庭で用意しなければならないものではありません。地域や宗派、住宅事情に合わせて判断しましょう。

白提灯とは?通常の盆提灯との違い

白提灯は、新盆・初盆の年に故人の霊が迷わず帰ってこられるように飾る提灯です。一般的な盆提灯は絵柄や色が入っているものが多いのに対し、白提灯は白無地で、初めて迎えるお盆だけに使うものとされます。

地域によっては、白提灯を玄関先や仏壇の近くに飾ることがあります。住宅事情によって屋外に飾れない場合は、室内に置く形でも問題ありません。

白提灯はいつから飾る?

白提灯は、お盆の入りにあたる13日までに飾ることが多いです。早めに飾る場合でも、地域の慣習に合わせて数日前から準備する程度でよいでしょう。

7月盆の地域では7月13日、8月盆の地域では8月13日が目安です。菩提寺で棚経や新盆法要を行う場合は、その日程に合わせて飾る家庭もあります。

白提灯はどこに置く?

白提灯は、故人を迎える目印として、玄関先、軒先、仏壇の近く、盆棚のそばなどに置かれることがあります。マンションや集合住宅では、共用廊下に置けない場合もあるため、室内に飾る方法が現実的です。

火袋にろうそくを入れるタイプの場合は、火災に注意が必要です。最近は電池式やLED式の提灯も増えているため、安全性を優先して選んでも問題ありません。

白提灯の処分方法

白提灯は、新盆の年だけ使い、その後は処分することが多いです。代表的な処分方法は、寺院でお焚き上げしてもらう、仏具店に相談する、自治体の分別ルールに従って処分する方法です。

かつては送り火と一緒に燃やす地域もありましたが、現在は住宅事情や消防上の理由から難しい場合があります。無理に自宅で燃やさず、寺院や自治体に確認しましょう。

マンションや火が使えない家での代替方法

マンションや火気厳禁の住宅では、白提灯を屋内に飾り、電池式のろうそくを使う方法があります。迎え火や送り火も、実際に火を焚かず、仏壇の前で手を合わせる形で代替できます。

大切なのは、形式を無理に再現することではなく、故人を迎え、感謝を伝える気持ちです。高齢の方だけで準備する場合は、火を使わない方法を選ぶ方が安心です。

親族から提灯料をいただく場合の対応

地域によっては、親族から「提灯代」「提灯料」として金封をいただくことがあります。受け取った場合は、白提灯や盆提灯の購入費、新盆法要の準備費に充てることが多いです。

お返しは地域差がありますが、引き出物や返礼品と一緒に対応する家庭もあります。高額な提灯料をいただいた場合は、親族間の慣習に合わせてお礼を伝えましょう。

新盆法要の流れ・棚経・案内状

新盆では、僧侶に読経を依頼する新盆法要や、僧侶が自宅を回って読経する棚経を行うことがあります。必ず行うものではありませんが、行う場合は早めの準備が必要です。

新盆法要は必ず行うべき?

新盆法要は、必ず行わなければならないものではありません。菩提寺との関係がある場合や、親族が集まりやすい場合には行うことが多いですが、家族だけで仏壇やお墓に手を合わせる形でも供養になります。

「親族の手前、何もしないのは気になる」という場合は、寺院の合同法要に参加する、僧侶に棚経だけお願いする、家族だけでお墓参りをするなど、負担の少ない形も検討できます。

親族をどこまで呼ぶか

親族をどこまで呼ぶかは、故人との関係性、親族の距離、過去の法要での慣習によって変わります。一般的には、故人の子ども、孫、兄弟姉妹、近しい親族に声をかけることが多いです。

家族だけで行う場合は、後から「知らなかった」とならないよう、近い親族には事前に伝えておくと安心です。案内しないこと自体が失礼なのではなく、伝え方が不足すると誤解につながることがあります。

案内状の出し方

新盆法要に親族を招く場合は、案内状を送ると丁寧です。日程、場所、開始時間、会食の有無、服装の目安、出欠返信の期限を明記します。

近い親族だけであれば、電話やLINEで案内しても問題ありません。ただし、年配の親族や礼儀を重んじる親族には、書面で案内した方が安心です。

案内状の文例

新盆法要の案内文例

拝啓 皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、亡父 ○○ の新盆にあたり、下記の通り法要を執り行いたく存じます。
ご多用中恐縮ではございますが、ご参列いただけますと幸いです。

日時:令和○年○月○日(○)午前○時より
場所:○○寺 または 自宅
住所:○○県○○市○○
なお、法要後にささやかな会食の席を用意しております。
お手数ですが、○月○日までに出欠をお知らせください。

敬具

電話・LINEで案内してもよいケース

家族や近い親族だけで行う場合は、電話やLINEで案内しても問題ありません。重要なのは、日時・場所・服装・会食の有無・香典を受け取るかどうかが伝わることです。

ただし、LINEだけでは見落とされることもあります。年配の親族には電話で補足する、重要な情報は文章で残すなど、相手に合わせた伝え方を選びましょう。

当日の流れ

新盆法要の当日は、僧侶の読経、焼香、法話、墓参り、会食という流れになることがあります。自宅で行う場合は、僧侶を迎える準備、座布団、お茶、お布施を用意しておきます。

寺院で行う場合は、集合時間、控室の有無、供花や供物の持ち込み可否を確認しましょう。霊園や納骨堂で法要を行う場合は、管理事務所への予約が必要なこともあります。

会食・引き出物の準備

法要後に会食を行う場合は、参列者の人数、食事内容、席順、アレルギー、持ち帰りの可否を確認します。会食を省略する場合は、折詰や返礼品を用意することもあります。

コロナ以降は、高齢の親族に配慮して会食を行わない家庭も増えています。会食なしでも失礼ではありませんが、案内時に「法要後の会食は控えさせていただきます」と伝えておくと親切です。

新盆のお布施・御車代・御膳料

新盆法要で僧侶に読経を依頼する場合は、お布施を用意します。金額は地域や寺院との関係によって変わりますが、目安を知っておくと準備しやすくなります。

新盆法要のお布施相場

新盆法要のお布施は、3万円〜5万円程度を目安にする家庭が多いです。ただし、菩提寺との関係、法要の場所、読経時間、地域の慣習によって変わります。

通常のお盆の棚経だけであれば、5,000円〜1万円程度を目安にすることもあります。新盆法要として個別に読経してもらう場合は、通常の棚経より多めに包むことがあります。

御車代・御膳料が必要なケース

僧侶に自宅や霊園まで来てもらう場合は、御車代を用意することがあります。目安は5,000円〜1万円程度です。

法要後の会食に僧侶が参加しない場合は、御膳料を用意することがあります。目安は5,000円〜1万円程度ですが、地域や寺院によって考え方が異なります。

卒塔婆料の相場と渡し方

卒塔婆を立てる場合は、卒塔婆料が必要になることがあります。相場は1本あたり3,000円〜1万円程度が目安です。

卒塔婆を依頼する場合は、誰の名前で立てるのか、何本必要なのか、いつまでに申し込む必要があるのかを寺院に確認します。新盆時期は寺院が忙しいため、直前の依頼では間に合わないことがあります。

封筒の表書きと渡し方

お布施の表書きは「御布施」とするのが一般的です。御車代は「御車代」、御膳料は「御膳料」と分けて包むことがあります。

渡すタイミングは、法要前の挨拶時または法要後のお礼のタイミングです。切手盆や小さなお盆にのせて、感謝の言葉を添えて渡すと丁寧です。

お布施全体の相場や封筒の書き方を詳しく確認したい方は、お布施の金額相場と渡し方もあわせてご覧ください。

新盆の香典・お供え物・引き出物

新盆に招かれた側は、香典やお供え物を持参することがあります。施主側は、香典を受け取るか、辞退するか、返礼品をどうするかを事前に考えておくと当日の対応がスムーズです。

新盆の香典相場

新盆の香典は、故人との関係や地域によって変わります。親族であれば5,000円〜1万円、近い親族であれば1万円〜3万円程度を目安にすることがあります。

ただし、香典の有無や金額は親族間の慣習が大きく影響します。施主側が香典を辞退する場合は、案内時に「御香典は辞退申し上げます」と明記しておくと参列者が迷いません。

香典を辞退する場合の伝え方

香典を辞退する場合は、案内状や電話で事前に伝えることが大切です。当日に伝えると、すでに用意してきた参列者が困ってしまうことがあります。

文例としては、「誠に勝手ながら、御香典・御供物の儀は固く辞退申し上げます」といった表現が使えます。家族だけで簡素に行う場合は、香典辞退にする家庭も増えています。

お供え物の選び方と相場

お供え物は、菓子、果物、線香、ろうそく、故人が好きだったものなどが選ばれます。相場は3,000円〜5,000円程度を目安にすることが多いです。

夏場のお盆では、傷みやすいものは避けた方が安心です。持ち帰りやすく、分けやすい個包装の菓子は、施主側にも扱いやすいお供えです。

引き出物の相場と人気の品物

新盆法要で香典やお供えをいただいた場合は、引き出物や返礼品を用意することがあります。相場はいただいた金額の3分の1〜半額程度を目安にすることが多いです。

品物は、お茶、海苔、菓子、タオル、洗剤、カタログギフトなど、消えものや実用品が選ばれます。持ち帰る親族の負担を考え、軽くてかさばらないものを選ぶとよいでしょう。

のし・表書きの考え方

新盆の引き出物では、表書きに「志」や「粗供養」を使うことがあります。地域によって一般的な表記が異なるため、葬儀社、仏具店、返礼品店に確認すると安心です。

香典返し全体の時期・相場・品物の選び方は、香典返しの時期・相場・品物の選び方でも詳しく解説しています。

新盆に合わせて納骨や墓誌彫刻を考えている方へ

新盆法要と納骨を同日に行う場合、石材店の手配、墓誌彫刻、納骨室の開閉、霊園への確認が必要です。お盆前は予約が重なりやすいため、日程が決まり次第、早めに相談しましょう。

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新盆の服装マナー

新盆の服装は、法要を行うか、家族だけで行うか、親族を招くかによって変わります。暑い時期に行うことが多いため、礼儀と体調管理の両方を考えることが大切です。

施主・遺族の服装

新盆法要を行う場合、施主や遺族は喪服または準喪服を選ぶことが多いです。男性は黒や濃紺のスーツ、女性は黒のワンピースやアンサンブルなどが一般的です。

家族だけで自宅供養を行う場合は、黒・紺・グレーなどの落ち着いた平服でもよいことがあります。親族を招く場合は、施主側が少し丁寧な服装を選ぶと全体の印象が整います。

参列者の服装

参列者は、施主から服装の案内があればそれに従います。案内がない場合は、黒や濃い色の控えめな服装を選ぶと安心です。

平服と案内された場合でも、派手な色柄、露出の多い服、カジュアルすぎる服装は避けましょう。新盆は通常のお盆より改まった場になることがあるため、迷ったら落ち着いた服装を選ぶのが無難です。

家族だけで行う場合の服装

家族だけで仏壇やお墓に手を合わせる場合は、喪服にこだわりすぎる必要はありません。故人への敬意が伝わる清潔で落ち着いた服装であれば問題ないことが多いです。

ただし、寺院や霊園で読経を依頼する場合は、家族だけであっても少し改まった服装にしておくと安心です。

子どもの服装

子どもは、制服があれば制服で問題ありません。制服がない場合は、白いシャツ、黒・紺・グレーのズボンやスカートなど、落ち着いた服装を選びます。

乳幼児の場合は、無理に黒にそろえる必要はありません。派手すぎない服装で、暑さや体調を優先しましょう。

8月の暑さ対策と着崩しの工夫

新盆は真夏に行うことが多く、喪服で長時間過ごすと体調を崩すことがあります。屋外のお墓参りでは、日傘、帽子、水分、冷却グッズを準備しましょう。

法要中は上着を着用し、移動中や屋外作業では上着を脱ぐなど、場面に応じて調整しても構いません。礼儀を守ることと、無理をしないことは両立できます。

新盆に合わせて納骨・墓誌彫刻を考える場合

四十九日に納骨しなかった場合、新盆を区切りに納骨を考える家庭もあります。親族が集まりやすい時期である一方、寺院・霊園・石材店の予定が混み合いやすいため、早めの段取りが欠かせません。

新盆と納骨を同日にしてもよい?

新盆法要と納骨を同日に行うことは可能です。親族が集まりやすく、法要と納骨を一度に進められるため、施主の負担を減らせる場合があります。

ただし、当日は読経、焼香、墓地への移動、納骨室の開閉、会食などで慌ただしくなりやすいです。高齢の親族が多い場合は、時間に余裕を持った流れにしましょう。

納骨に必要な書類

納骨には、埋火葬許可証や霊園・墓地の使用許可に関する書類が必要になることがあります。納骨堂や霊園によって必要書類が異なるため、事前に管理者へ確認しましょう。

納骨時期や必要書類、お墓がない場合の進め方を詳しく知りたい方は、納骨はいつまで?お墓がない場合の進め方も参考にしてください。

石材店への連絡タイミング

一般墓へ納骨する場合、納骨室の開閉や墓石の移動が必要になることがあります。この作業は家族だけで行うのが難しいため、石材店へ依頼するのが一般的です。

新盆に合わせて納骨したい場合は、遅くとも1か月前、できれば2〜3か月前には石材店へ相談しましょう。お盆前は石材店の予定も混みやすく、直前では希望日に対応できないことがあります。

墓誌彫刻・納骨室の開閉

墓誌に戒名や俗名、没年月日などを彫刻する場合は、原稿確認、文字の確認、現地作業の日程調整が必要です。天候や石材店の予定によって日数がかかることもあります。

本間の実務経験でも、「新盆に合わせて納骨したい」とお盆の1か月前に相談を受けることがあります。墓誌彫刻、納骨室の開閉、石材店の予定確保には3週間〜1か月以上かかることもあるため、新盆を迎える年は春先から準備を始めるのが理想です。

お墓関連費用の全体像を確認したい方は、お墓の費用完全ガイドもあわせてご覧ください。

お墓がまだない場合の進め方

新盆までにお墓が間に合わない場合でも、無理に納骨を急ぐ必要はありません。手元供養、納骨堂の一時預かり、永代供養墓、樹木葬などを検討しながら、家族で納骨先を決めることができます。

納骨先の種類を比較したい方は、お墓の種類完全ガイドをご覧ください。石材店に相談する場合は、石材店の選び方と相見積もりの取り方も参考になります。

新盆で後悔しやすいパターンと注意点

新盆は「初めてだから丁寧にしたい」という気持ちが強くなる一方で、準備不足や思い込みから後悔が生まれやすい時期でもあります。よくある失敗を先に知っておくと、落ち着いて準備できます。

通常のお盆と同じ準備で済ませてしまう

新盆は、通常のお盆と同じように仏壇にお供えをするだけで済ませる家庭もありますが、親族や菩提寺が「新盆法要を行うもの」と考えている場合、認識のずれが起こることがあります。

「家族だけで簡素に行う」と決めた場合でも、近い親族や菩提寺には早めに伝えましょう。何をするか以上に、事前共有が大切です。

白提灯の準備が間に合わない

新盆直前になると、白提灯や盆用品の在庫が少なくなることがあります。家紋入りや名入れを希望する場合は、さらに時間がかかることがあります。

本間が関わった事例でも、新盆直前に「白提灯を用意し忘れた」と慌てて相談されることがあります。仏具店もお盆前は混雑し、取り寄せに時間がかかる場合があるため、新盆と分かった時点で早めに準備するのが安心です。

親族への案内が遅れる

新盆法要の日程案内が遅れると、遠方の親族が予定を調整できないことがあります。特にお盆は帰省や旅行と重なりやすいため、日程が決まり次第早めに伝えましょう。

家族だけで行う場合も、「今回は家族のみで静かに供養します」と伝えておくと、後からの誤解を防げます。

お布施や引き出物の準備不足

当日になってお布施の封筒、御車代、御膳料、引き出物が足りないことに気づくと、施主の負担が大きくなります。お布施は前日までに封筒へ入れ、渡すタイミングも確認しておきましょう。

引き出物は、出席予定者より少し余裕を持って準備しておくと安心です。急に参列者が増えた場合でも、後日郵送せずに対応しやすくなります。

暑い時期の準備で施主が疲れてしまう

新盆は真夏に行うことが多く、仏壇の準備、お墓掃除、親族対応、会食準備が重なると、施主の体力的な負担が大きくなります。

本間が関わった事例でも、施主が「親族の手前、きちんとやりたい」と気を張りすぎて、暑い8月の新盆準備で体調を崩されたケースがありました。特に施主自身が高齢の場合は、家族だけで簡素にすることも立派な供養です。

納骨や墓誌彫刻の手配が間に合わない

新盆に合わせて納骨や墓誌彫刻を行いたい場合、石材店の手配が必要です。お盆前は同じような相談が増えるため、直前の依頼では希望日に間に合わないことがあります。

納骨室の構造、墓誌の有無、戒名彫刻の内容、霊園の規定によって必要な準備が変わります。新盆で親族が集まるタイミングに合わせたい場合は、早めに石材店へ確認しましょう。

新盆で後悔しないために

新盆の後悔は、白提灯・親族案内・お布施・納骨や墓誌彫刻の確認不足から起こりやすくなります。お墓の作業が必要か分からない場合は、写真を撮って早めに石材店へ相談しておきましょう。

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新盆に帰省できない・準備が難しい場合

遠方に住んでいる、仕事や体調の都合で帰省できない、高齢で準備が難しいなど、新盆を従来通りに行えない家庭もあります。無理に形式を整えようとせず、できる範囲で供養する方法を考えましょう。

家族だけで簡素に行う

親族を広く招かず、家族だけで仏壇やお墓に手を合わせる形でも問題ありません。新盆だからといって、必ず大人数で行わなければならないわけではありません。

家族だけで行う場合は、親族に「今年は家族のみで静かに供養します」と事前に伝えておくと安心です。

自宅で手を合わせる供養

お墓や実家に行けない場合は、自宅で写真や位牌に手を合わせるだけでも供養になります。お供え物や花を用意し、故人を思う時間を作ることが大切です。

仏壇がない場合でも、清潔な場所に写真や花を置き、家族で故人の話をするだけでも、新盆の供養として意味があります。

寺院の合同法要に参加する

個別の新盆法要が難しい場合は、寺院の合同法要に参加する方法があります。寺院や霊園によっては、お盆時期に合同供養を行っていることがあります。

参加には事前申込が必要な場合があるため、寺院や霊園の案内を確認しましょう。個別法要より費用や準備の負担を抑えられることがあります。

お墓参り代行や時期をずらす方法

遠方でお墓参りに行けない場合は、親族に依頼する、霊園の清掃サービスを利用する、お墓参り代行を検討する方法があります。

お盆期間中に行けない場合でも、時期をずらしてお参りして問題ありません。大切なのは、無理をして体調を崩すことではなく、継続して供養できる形を選ぶことです。

翌年から通常のお盆に切り替える考え方

新盆は初めてのお盆として丁寧に行うことがありますが、翌年以降は通常のお盆として、無理のない形にしていく家庭も多いです。

一周忌法要やその後の年忌法要との兼ね合いもあります。新盆後の法要の流れを整理したい方は、一周忌法要の準備・お布施・服装や、法要・納骨・供養の完全ガイドも参考にしてください。

よくある質問

新盆と初盆の違いは?
新盆と初盆は、基本的に同じ意味です。故人の四十九日後に初めて迎えるお盆を指します。地域によって「新盆」と呼ぶ場合と「初盆」と呼ぶ場合があります。
新盆はいつ行いますか?
多くの地域では8月13日から16日のお盆期間に行います。東京など一部地域では7月13日から16日に行うこともあります。新盆法要は、お盆期間の前後や親族が集まりやすい日に行う場合もあります。
四十九日前のお盆は新盆ですか?
一般的には、四十九日を終える前に迎えるお盆は新盆とせず、翌年のお盆を新盆とすることが多いです。ただし、菩提寺や地域の考え方によって異なるため、迷う場合は菩提寺に確認しましょう。
新盆の準備は何が必要ですか?
白提灯、盆飾り、お供え物、寺院への連絡、親族案内、会食や引き出物、お布施の準備などが必要になることがあります。家族だけで簡素に行う場合は、必要な準備を減らしても問題ありません。
白提灯はどこで買えますか?
白提灯は、仏具店、葬儀社、寺院の紹介先、インターネット通販などで購入できます。家紋入りや名入れを希望する場合は、取り寄せに時間がかかることがあるため早めに準備しましょう。
白提灯はどう処分しますか?
寺院でお焚き上げしてもらう、仏具店に相談する、自治体の分別ルールに従って処分する方法があります。自宅で燃やすのは危険な場合があるため、無理に行わないようにしましょう。
新盆のお布施はいくらですか?
新盆法要のお布施は3万円〜5万円程度を目安にする家庭が多いです。棚経のみの場合は5,000円〜1万円程度のこともあります。御車代や御膳料が必要かも確認しましょう。
新盆の服装は喪服ですか?
新盆法要を行う場合、施主や遺族は喪服または準喪服を選ぶことが多いです。家族だけで行う場合は、黒・紺・グレーなどの落ち着いた平服でもよいことがあります。
新盆に香典は必要ですか?
親族として新盆法要に参列する場合、香典を持参することがあります。ただし、施主が香典辞退としている場合は、その意向に従います。施主側は、香典を受け取るか事前に案内しておくと親切です。
新盆法要は家族だけでもよいですか?
家族だけで行っても問題ありません。親族を広く招かない場合は、近い親族へ「家族のみで静かに供養します」と伝えておくと、後からの誤解を防ぎやすくなります。
新盆に納骨してもよいですか?
新盆法要と納骨を同日に行うことは可能です。ただし、石材店による納骨室の開閉、墓誌彫刻、霊園や寺院との日程調整が必要になるため、早めに準備しましょう。

まとめ

新盆・初盆は、故人の四十九日後に初めて迎えるお盆です。通常のお盆より丁寧に準備することが多く、白提灯、新盆法要、親族案内、お布施、香典、引き出物、服装など、施主が確認することは少なくありません。

一方で、すべてを形式通りに行わなければならないわけではありません。家族だけで静かに供養する、寺院の合同法要に参加する、会食を省略するなど、家庭事情に合わせて無理のない形を選ぶことも大切です。

新盆に合わせて納骨や墓誌彫刻を行う場合は、石材店・霊園・寺院の日程調整が必要です。お盆直前は予定が混みやすいため、早めに準備を始めると安心です。

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お布施とは?金額相場一覧|葬儀・四十九日・納骨・法事の封筒マナーまで解説

お布施の金額相場早見表を解説した記事
執筆・実務監修:本間 喜昭(関東の老舗石材店で10年勤務。法要・納骨・墓石建立の相談に1,000件以上携わった実務経験者)
最終更新日:2026年5月7日
※お布施の金額や包み方は、宗派・菩提寺・地域の慣習によって異なります。菩提寺がある方は、事前に確認しておくと安心です。

「お布施はいくら包めばいい?」「封筒には何と書く?」「御車代や御膳料は別に必要?」「納骨や開眼供養のお布施はいくら?」と悩む方は多いものです。

お布施は、読経や法要に対する「料金」ではなく、僧侶や寺院への感謝の気持ちとして包むものです。ただし実際には、葬儀・四十九日・一周忌・納骨・新盆など、場面ごとの相場を知っておかないと不安になりやすいでしょう。

この記事では、石材店で10年以上、法要・納骨・お墓の相談に携わってきた経験をもとに、お布施の金額相場、御車代・御膳料、封筒の書き方、お札の入れ方、渡し方、お寺への聞き方までまとめて解説します。

お布施の結論早見表

疑問 結論
お布施とは? 読経や法要への料金ではなく、僧侶・寺院への感謝として包むもの
葬儀のお布施 15万〜50万円程度。戒名・宗派・地域で大きく変わる
四十九日・一周忌のお布施 3万〜5万円程度
三回忌以降のお布施 1万〜5万円程度
納骨法要のお布施 1万〜5万円程度。四十九日と同日ならまとめて包む場合もある
開眼供養・閉眼供養のお布施 1万〜5万円程度。墓石建立・墓じまい時に必要になることがある
御車代・御膳料 それぞれ5,000円〜1万円程度。必要な場合は別封筒にするのが丁寧
封筒の表書き 「御布施」または「お布施」。薄墨ではなく濃墨で書く
渡すタイミング 法要前の挨拶時、または法要後のお礼の際に渡す

お布施は、四十九日法要・納骨法要・一周忌など、どの場面で渡すのかによって考え方が変わります。法要全体の流れや納骨時期もあわせて確認したい方は、法要・納骨全体の流れと準備をご覧ください。

葬儀後は、お布施の準備だけでなく、四十九日法要、香典返し、納骨、本位牌、年金・相続関係の確認も重なります。お布施を用意する場面とあわせて全体の流れを把握したい方は、葬儀後に必要な手続きと供養の準備をご覧ください。

お布施とは?意味と「読経料」との違い

お布施とは、僧侶に読経や法要をしていただいた際に、感謝の気持ちとして寺院へお渡しする金銭のことです。葬儀、四十九日、一周忌、納骨、開眼供養、閉眼供養、お盆、お彼岸など、仏事の場面で用意します。

大切なのは、お布施はサービスの料金ではないという点です。「読経料」「供養料」と考えるのではなく、仏教では施しの一つとして位置づけられます。そのため寺院から明確な金額を提示されないことも多く、施主が相場をもとに判断する必要があります。

ただし、現代の実務では「どのくらい包めば失礼にならないか」を知りたい方がほとんどです。以下では、法要の種類ごとに一般的な目安を紹介します。

実務経験からの補足:
石材店で納骨や開眼供養に立ち会ってきた経験では、同じ「納骨法要」でも、寺院墓地・民営霊園・公営霊園・納骨堂で段取りや費用感が変わります。お布施だけでなく、石材店への納骨室開閉費、墓誌彫刻費、供花代なども同時に確認しておくと安心です。

お布施の金額相場一覧

お布施の金額は、宗派・地域・寺院との関係・法要の内容によって変わります。まずは全体像を把握できるよう、場面別の目安を一覧にしました。

場面 お布施の目安 補足
葬儀・告別式 15万〜50万円程度 通夜・葬儀・火葬場読経・戒名の有無で変わる
初七日法要 3万〜5万円程度 葬儀当日に繰り上げて行う場合は葬儀のお布施に含むこともある
四十九日法要 3万〜5万円程度 納骨を同日に行う場合は寺院に確認
一周忌法要 3万〜5万円程度 親族を呼ぶ大きめの法要になりやすい
三回忌以降 1万〜5万円程度 七回忌・十三回忌などは規模により変わる
納骨法要 1万〜5万円程度 四十九日や一周忌と同日に行うことも多い
開眼供養 1万〜5万円程度 新しいお墓・仏壇・位牌に魂入れをする供養
閉眼供養 1万〜5万円程度 墓じまい・改葬・仏壇処分などで行うことがある
新盆・初盆 3万〜5万円程度 通常のお盆より厚めに包むことが多い
通常のお盆・棚経 5,000円〜2万円程度 毎年の付き合いがある菩提寺では地域差が大きい
お彼岸・合同法要 3,000円〜1万円程度 個別法要か合同法要かで変わる
月参り 3,000円〜1万円程度 毎月の読経。地域や寺院との関係で異なる

葬儀のお布施はいくら?戒名料は含まれる?

葬儀のお布施相場に関して

葬儀のお布施は、通夜・葬儀・告別式・火葬場での読経、戒名授与などを含むことがあり、金額の幅が大きくなります。一般的には15万〜50万円程度が目安ですが、戒名の位、地域、寺院との関係によってはさらに差が出ます。

戒名料という言葉を使うこともありますが、寺院によっては「戒名料」と「お布施」を分けず、まとめてお布施として包むことがあります。戒名の扱いは宗派や菩提寺によって異なるため、事前に確認しましょう。

葬儀のお布施で確認したいこと

  • 通夜・葬儀・火葬場読経が含まれるか
  • 初七日を繰り上げて行う場合のお布施を含むか
  • 戒名・法名・法号に関する考え方
  • 御車代・御膳料を別に包むか
  • 葬儀社経由で僧侶を紹介された場合の支払い方法

なお、葬儀で必要になる費用はお布施だけではありません。葬儀社への支払い、飲食費、返礼品、火葬料、式場使用料、葬祭費・埋葬料などの給付制度まで含めて整理したい方は、お布施を含めた葬儀費用全体の相場も確認しておくと安心です。

四十九日・一周忌・三回忌以降のお布施相場

法事法要のお布施目安

四十九日や一周忌などの回忌法要では、3万〜5万円程度を目安にすることが多いです。三回忌以降は、法要の規模が小さくなるにつれて1万〜5万円程度を目安にする家庭もあります。

四十九日と一周忌の間に百箇日法要を行うか迷っている方は、百箇日法要のお布施・香典・服装も確認しておくと判断しやすくなります。

ただし、親族を多く呼ぶ大きな法要、会食を伴う法要、寺院で行う法要、自宅や霊園に僧侶を招く法要では、御車代や御膳料も必要になることがあります。

法要 お布施の目安 注意点
四十九日 3万〜5万円程度 納骨や本位牌への魂入れを同日に行う場合がある
一周忌 3万〜5万円程度 親族を呼んで行うことが多い
三回忌以降 1万〜5万円程度 回忌が進むほど家族中心になることが多い

四十九日法要や一周忌法要では、お布施だけでなく、案内・服装・会食・返礼品の準備も必要になります。詳しい流れは、四十九日法要の準備と流れ一周忌法要で施主が準備することも参考にしてください。

納骨法要・開眼供養・閉眼供養のお布施はいくら?

墓石の魂入れ抜き納骨の際のお布施

お墓に関わる供養では、納骨法要、開眼供養、閉眼供養のお布施を用意することがあります。この部分は、葬儀社の記事よりもお墓・石材店の実務と関係が深いところです。

供養 お布施の目安 行う場面
納骨法要 1万〜5万円程度 遺骨をお墓・納骨堂に納めるとき
開眼供養 1万〜5万円程度 新しい墓石・仏壇・位牌に魂入れをするとき
閉眼供養 1万〜5万円程度 墓じまい・改葬・墓石撤去・仏壇処分の前
納骨と開眼供養を同日に行う場合 3万〜10万円程度 新しいお墓に初めて納骨するとき。寺院に確認が必要

納骨や開眼供養を行う場合は、お布施のほかに、石材店へ支払う費用が発生することがあります。たとえば、納骨室の開閉、墓誌彫刻、墓前の準備、供花や線香の手配などです。

納骨・開眼供養で事前に確認したいこと

  • 僧侶へのお布施はいくら包むか
  • 御車代・御膳料が必要か
  • 納骨室の開閉を誰に依頼するか
  • 墓誌・戒名彫刻が間に合うか
  • 霊園や墓地管理者への手続きが必要か
  • 埋葬許可証や火葬許可証を持参するか

納骨法要の日程や必要書類、石材店への連絡時期を確認したい方は、納骨はいつまでにするべきかをご覧ください。納骨室の開閉や墓誌彫刻を依頼する場合は、石材店の選び方と相見積もりの取り方も確認しておくと安心です。

新盆・お盆・お彼岸・月参りのお布施相場

お彼岸の付け届けはいくら包むか

お盆やお彼岸、月参りのお布施は、葬儀や回忌法要より金額が小さくなることが多いです。ただし新盆・初盆は、故人が亡くなって初めて迎えるお盆のため、通常のお盆より厚めに包むことがあります。

場面 お布施の目安 補足
新盆・初盆 3万〜5万円程度 親族を呼ぶ場合や会食がある場合は準備も増える
通常のお盆・棚経 5,000円〜2万円程度 毎年の付き合いがある寺院では地域差が大きい
お彼岸の合同法要 3,000円〜1万円程度 合同法要か個別法要かで変わる
月参り 3,000円〜1万円程度 毎月の読経。寺院との関係性により異なる

新盆・お盆・お彼岸は、お布施だけでなく供物やお墓参りの準備も関係します。詳しくは、新盆の準備と迎え方お盆の供養と準備お彼岸の供養とお墓参りも参考にしてください。

御車代・御膳料はいくら?お布施とは別に包む?

僧侶に自宅・霊園・法要会館へ来ていただく場合は、御車代を用意することがあります。また、会食を用意しているものの僧侶が参加しない場合は、御膳料を包むことがあります。

項目 相場 必要なケース
御車代 5,000円〜1万円程度 僧侶に寺院以外の場所へ来てもらう場合
御膳料 5,000円〜1万円程度 僧侶が会食に参加しない場合

御車代・御膳料は、お布施と同じ封筒に入れず、それぞれ別封筒にするのが丁寧です。表書きは「御車代」「御膳料」とし、薄墨ではなく濃墨で書きます。

お布施の金額はどう決める?迷ったときの考え方

お布施には定価がないため、相場を見ても迷うことがあります。金額を決めるときは、次の点を考えると判断しやすくなります。

  • 菩提寺との付き合いがあるか
  • 寺院墓地か、民営霊園・公営霊園か
  • 読経だけか、納骨・開眼供養・閉眼供養も行うか
  • 僧侶に移動してもらうか
  • 会食に参加してもらうか
  • 親族を多く呼ぶ大きな法要か、家族だけの小規模な法要か
  • 地域や宗派の慣習があるか

相場の下限・上限だけで判断するより、法要の内容と寺院との関係を踏まえて決めることが大切です。

お布施の金額をお寺に聞いてもいい?聞き方の例文

お布施は感謝の気持ちとして包むものなので、「いくらですか」と直接聞くのは少し抵抗があるかもしれません。しかし実務上、金額がわからず困る場合は、お寺に確認しても失礼ではありません。

聞き方の例

「四十九日法要のお布施について、皆さまどのくらいお包みされていますでしょうか」

「納骨法要と開眼供養を同日にお願いする場合、どのようにお包みすればよろしいでしょうか」

「御車代や御膳料は別に用意した方がよろしいでしょうか」

「お気持ちで」と言われた場合は、この記事の相場を参考にしつつ、地域の慣習や法要の規模に合わせて判断しましょう。

お布施袋・封筒の書き方

お布施は、白い無地の封筒や奉書紙に包むのが一般的です。市販の「御布施」と印刷された封筒を使っても問題ありません。水引は不要とされることが多いですが、地域や寺院によっては水引付きの封筒を使う場合もあります。

項目 書き方
表書き 「御布施」または「お布施」
名前 表面下部に施主の氏名、または「○○家」と書く
墨の色 薄墨ではなく濃墨で書く
裏書き 住所・氏名・金額を書くと丁寧。省略する地域もある
金額の書き方 「金参萬圓」「金伍萬圓」など旧字体を使うと丁寧

お布施のお札の入れ方・新札の扱い

お布施に入れるお札は、新札でも旧札でも問題ありません。葬儀の香典では新札を避ける考え方がありますが、お布施は僧侶・寺院への感謝として包むものなので、新札を使っても失礼にはあたりません。

封筒に入れるときは、お札の肖像画が表側に来るようにそろえるのが一般的です。向きが厳密に決まっているわけではありませんが、乱雑に入れず、きれいにそろえて包みましょう。

注意:お布施は不祝儀ではないため、薄墨ではなく濃墨で書きます。香典袋のマナーと混同しやすいので注意しましょう。

お布施の渡し方とタイミング

お布施の渡し方

お布施は、法要前の挨拶時、または法要後のお礼の際に渡します。寺院や会場の流れによって異なるため、当日慌てないように封筒をふくさや小さなお盆に用意しておきましょう。

手渡しでそのまま渡すより、切手盆や小さなお盆、ふくさの上に乗せて差し出すと丁寧です。渡すときは、相手から文字が読める向きにして渡します。

渡すときの一言例

法要前:「本日はどうぞよろしくお願いいたします。些少ではございますが、お納めください。」

法要後:「本日は丁寧にお勤めいただき、ありがとうございました。どうぞお納めください。」

包んではいけない金額はある?

お布施では、香典ほど厳密に避ける金額が決まっているわけではありません。ただし、4や9など不吉な数字を避けたいと考える方もいます。迷う場合は、1万円、3万円、5万円など、区切りのよい金額にするとよいでしょう。

大切なのは、金額だけでなく、法要の内容や地域の慣習に合っていることです。少なすぎるか不安な場合は、菩提寺や葬儀社、霊園、石材店に相談してみましょう。

菩提寺がない場合のお布施はどうする?

菩提寺がない場合は、葬儀社や霊園、僧侶紹介サービスを通じて僧侶を手配することがあります。この場合は、あらかじめ金額が提示されることも多く、支払い方法も寺院によって異なります。

民営霊園や公営霊園で納骨法要を行う場合は、霊園が僧侶を紹介してくれることもあります。紹介を受ける際は、お布施、御車代、御膳料、納骨式の読経範囲を確認しておくと安心です。

菩提寺がなく、納骨先や供養方法もまだ決まっていない場合は、お墓の種類と供養方法の違いを確認しておくと選びやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. お布施はいくら包めばいいですか?
A. 法要の種類によって変わります。四十九日・一周忌は3万〜5万円程度、納骨法要・開眼供養・閉眼供養は1万〜5万円程度が目安です。地域や寺院によって異なるため、迷う場合は菩提寺に確認しましょう。
Q. お布施は新札でもいいですか?
A. 新札でも問題ありません。お布施は不祝儀ではなく、寺院への感謝として包むものです。新札を使う場合も、お札の向きをそろえて丁寧に入れましょう。
Q. お布施に水引は必要ですか?
A. 白い無地の封筒や奉書紙を使うことが多く、水引は不要とされる場合があります。ただし地域や寺院によっては水引付きの封筒を使うこともあります。
Q. お布施の封筒は白封筒でいいですか?
A. 白い無地の封筒で問題ありません。郵便番号欄がない封筒を選ぶとより丁寧です。市販の「御布施」と印刷された封筒を使っても構いません。
Q. お布施の裏書きに住所や金額は書きますか?
A. 必須ではありませんが、住所・氏名・金額を書いておくと寺院側が管理しやすく丁寧です。地域や寺院の慣習に合わせましょう。
Q. お布施の金額は旧字体で書くべきですか?
A. 旧字体で書くと丁寧です。例として、3万円は「金参萬圓」、5万円は「金伍萬圓」と書きます。ただし、通常の漢数字でも失礼とは限りません。
Q. 御車代と御膳料は別封筒にしますか?
A. 別封筒にするのが丁寧です。それぞれ「御車代」「御膳料」と表書きし、お布施とは分けて用意しましょう。
Q. お布施を渡すタイミングは法要前ですか?後ですか?
A. 法要前の挨拶時、または法要後のお礼の際に渡します。寺院や会場の流れによって異なるため、どちらでも対応できるよう準備しておきましょう。
Q. お布施が少なすぎると失礼ですか?
A. お布施は気持ちとして包むものですが、地域や寺院ごとの慣習があります。少なすぎるか不安な場合は、「皆さまどのくらいお包みされていますか」と確認すると安心です。
Q. 菩提寺がない場合のお布施はいくらですか?
A. 僧侶紹介サービスや霊園紹介の場合は、金額があらかじめ決まっていることもあります。読経内容、御車代、御膳料が含まれるかを事前に確認しましょう。
Q. 納骨と開眼供養を同日に行う場合はいくらですか?
A. 3万〜10万円程度を目安にすることがあります。ただし、寺院によって考え方が異なるため、納骨法要と開眼供養をまとめて包むか、別に包むかを確認しましょう。
Q. 浄土真宗でもお布施は必要ですか?
A. 必要です。浄土真宗では法要の意味づけが他宗派と異なる部分がありますが、読経や法要をお願いする際にはお布施を用意するのが一般的です。

まとめ

お布施は、僧侶や寺院への感謝として包むものであり、読経や法要の料金ではありません。しかし、葬儀・四十九日・一周忌・納骨・開眼供養・閉眼供養・新盆など、場面ごとの相場を知っておくと安心して準備できます。

金額に迷った場合は、菩提寺や寺院に「皆さまどのくらいお包みされていますか」と確認しても問題ありません。御車代・御膳料の有無、封筒の書き方、渡すタイミングもあわせて確認しておきましょう。

特に納骨法要・開眼供養・閉眼供養は、お布施だけでなく、石材店への納骨室開閉、墓誌彫刻、墓石工事、霊園手続きも関わります。法要の日程が決まったら、寺院・霊園・石材店へ早めに連絡することが大切です。

お布施以外にかかる墓石・納骨・墓じまい関連の費用も整理したい方は、お墓にかかる費用相場もあわせて確認してください。

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お彼岸2026はいつ?日程・お墓参り・お供えを実務経験者が解説

2026年のお彼岸はいつか
執筆・実務監修:本間 喜昭
石材店で10年、1,000件超のお墓づくり・墓石工事に関わった経験をもとに、お彼岸のお墓参り・お供え・納骨・建墓や石材店へ相談すべき場面について解説します。
最終更新日:2026年5月22日
※お彼岸の時期や供養の作法は、宗派・菩提寺・地域の慣習によって異なります。実際に彼岸会やお墓参り、納骨を行う際は、菩提寺・霊園管理者・石材店にも確認してください。

お彼岸は、春と秋の年2回、ご先祖や故人を供養し、お墓参りをする大切な期間です。一方で、「2026年のお彼岸はいつからいつまで?」「春彼岸と秋彼岸は何が違う?」「お墓参りは中日に行かないといけない?」「お供え物は何を用意する?」と迷う方も多いのではないでしょうか。

特に2026年の秋彼岸は、9月19日(土)から9月23日(水・秋分の日)まで5連休になる珍しい年です。遠方のお墓参りや親族での集まりを予定しやすい一方で、墓地や霊園が混雑しやすく、早めの準備が大切になります。

この記事では、2026年の春彼岸・秋彼岸の日程、意味、お盆との違い、お墓参りの持ち物と流れ、お供え物、お布施、納骨や建墓を考える場合の注意点まで、初めて準備する方にも分かるように整理します。

この記事の結論

2026年のお彼岸は、春が3月17日(火)〜3月23日(月)、秋が9月20日(日)〜9月26日(土)です。特に2026年の秋彼岸は、9月19日(土)〜9月23日(水・秋分の日)まで5連休となり、遠方のお墓参りや家族の集まりがしやすい年です。お墓参りは中日にこだわらず、期間中の都合のよい日にお参りすれば問題ありません。

2026年のお彼岸はいつからいつまで?

お彼岸は、春分の日・秋分の日を中日(ちゅうにち)として、その前後3日ずつを合わせた7日間です。初日を「彼岸入り」、春分の日・秋分の日を「中日」、最終日を「彼岸明け」と呼びます。

2026年春のお彼岸は3月17日(火)〜3月23日(月)

2026年の春分の日は3月20日(金)です。そのため、春のお彼岸は3月17日(火)に彼岸入りし、3月20日(金)が中日、3月23日(月)が彼岸明けです。

春彼岸 日付 曜日
彼岸入り 2026年3月17日 火曜日
中日(春分の日) 2026年3月20日 金曜日
彼岸明け 2026年3月23日 月曜日

2026年秋のお彼岸は9月20日(日)〜9月26日(土)

2026年の秋分の日は9月23日(水)です。そのため、秋のお彼岸は9月20日(日)に彼岸入りし、9月23日(水)が中日、9月26日(土)が彼岸明けです。

2026年は、9月21日(月)が敬老の日、9月22日(火)が休日、9月23日(水)が秋分の日となるため、9月19日(土)から9月23日(水)まで5連休になります。お墓参りや帰省を計画しやすい反面、墓地・霊園・道路が混みやすくなる点に注意しましょう。

秋彼岸 日付 曜日
彼岸入り 2026年9月20日 日曜日
中日(秋分の日) 2026年9月23日 水曜日
彼岸明け 2026年9月26日 土曜日

春分の日・秋分の日を中日とした7日間

2026年の春分の日は3月20日(金)、秋分の日は9月23日(水)です。これらの日付は、国立天文台が「暦要項」として公表しています。お彼岸の日程は、春分の日・秋分の日を中日として、その前後3日ずつを加えた7日間です。

参考:国立天文台 暦計算室「令和8年(2026)暦要項」

お墓参りは中日でなくてもよい

お彼岸のお墓参りは、中日に行かなければならないわけではありません。彼岸入りから彼岸明けまでの7日間のうち、家族が無理なく行ける日にお参りすれば問題ありません。

2026年の秋彼岸は連休と重なるため、中日や連休中は混雑が予想されます。高齢の家族や小さな子どもと行く場合は、混雑しにくい日や時間帯を選ぶと安心です。

お彼岸の進め方は状況によって変わる

お彼岸の過ごし方は、通常のお墓参りか、納骨や建墓を予定しているか、遠方で帰省できるかによって変わります。自分の家庭に近い状況を確認しておきましょう。

状況 主な準備 向いている進め方 注意点
通常のお彼岸 お墓参り、仏壇供養、ぼたもち・おはぎ 中日前後の都合のよい日に手を合わせる 混雑時期を避けてもよい
親族で集まる 日程共有、供花、手土産、会食の確認 連休や中日前後に集まる 早めに予定を共有する
納骨・建墓を予定 石材店・霊園・寺院との日程調整 中日前後に納骨式や開眼供養を行う 2〜3か月前から準備する
帰省できない 自宅供養、墓参り代行、時期をずらした墓参り 無理に期間内へ合わせない 親族へ事前に共有する

お彼岸にやることリスト

お彼岸に何をすればよいか迷う場合は、次の順番で確認すると準備しやすくなります。すべてを完璧に行う必要はありませんが、家族に合う形を選びましょう。

  1. お墓参りの日程を決める
  2. 仏壇・仏具を掃除する
  3. 供花・線香・掃除道具を準備する
  4. ぼたもち・おはぎなどのお供え物を用意する
  5. お墓を掃除し、花や線香を供える
  6. 彼岸会に参加する場合は寺院へ確認する
  7. お供え物や花を片付ける
  8. 納骨や建墓を予定する場合は石材店へ相談する

お彼岸とは?意味とお盆との違い

お彼岸は、日本独自の仏教行事として、春と秋に行われます。春分の日・秋分の日を中心に、ご先祖や故人に感謝し、仏壇やお墓を整えて手を合わせる期間です。

お彼岸はご先祖に感謝し供養する期間

お彼岸には、お墓参りをしたり、仏壇を掃除したり、ぼたもちやおはぎを供えたりして、ご先祖や故人に感謝します。法要を大きく行う家庭もありますが、家族で静かに手を合わせるだけでも供養になります。

お彼岸は「必ずこの日に何をしなければならない」という厳密な決まりよりも、家族の都合に合わせてご先祖を想う期間と考えるとよいでしょう。

「彼岸」と「此岸」の意味

「彼岸」は、迷いや煩悩を離れた悟りの世界を意味します。一方、私たちが生きているこの世は「此岸(しがん)」と呼ばれます。

春分・秋分の日は、太陽が真東から昇り真西へ沈む日とされ、西方にあると考えられた極楽浄土を想う日として、先祖供養と結びついてきました。

お盆との違い

お盆は、ご先祖や故人を家に迎えて供養する行事です。一方、お彼岸は春分・秋分の日を中心に、ご先祖に感謝し、仏道や供養を意識する期間です。

どちらもお墓参りをすることがありますが、意味は異なります。お盆の時期やお供え物、迎え火・送り火については、お盆2026の日程・お墓参り・お供え物の準備も参考にしてください。

春彼岸と秋彼岸の違い

春彼岸は春分の日を中心とした7日間、秋彼岸は秋分の日を中心とした7日間です。どちらもご先祖を供養する期間ですが、季節のお供え物の呼び名が変わります。

春は牡丹の季節にちなんで「ぼたもち」、秋は萩の季節にちなんで「おはぎ」と呼ぶことがあります。地域によって呼び方や作り方が異なる場合もあります。

お彼岸までの準備スケジュール

お彼岸は7日間ありますが、直前になってから準備すると、お墓掃除や供花の用意が慌ただしくなります。1〜2週間前から予定を立てておくと安心です。

1〜2週間前:お墓参りの日程を決める

まず、家族や親族の予定を確認し、お墓参りの日程を決めます。2026年の秋彼岸は5連休と重なるため、遠方の家族が集まりやすい一方、墓地や道路が混みやすくなります。

高齢の家族や小さな子どもと一緒に行く場合は、中日や混雑しやすい時間帯を避けることも検討しましょう。

数日前:供花・お供え物・掃除道具を用意する

供花、線香、ろうそく、ライター、数珠、掃除道具、ゴミ袋、飲み物などを準備します。お供え物を持参する場合は、日持ちしやすく、持ち帰りやすいものを選びましょう。

墓地によっては火気使用や供物の持ち込みにルールがあるため、霊園や寺院の案内も確認しておくと安心です。

当日:仏壇・お墓を掃除して手を合わせる

仏壇がある場合は、ほこりを払い、花やお供え物を整えて手を合わせます。お墓参りでは、墓石や周囲を掃除し、供花や線香を供えて合掌します。

墓石を掃除するときは、硬いブラシや強い洗剤を使わず、やわらかい布やスポンジを使いましょう。汚れが強い場合や石材の傷みが気になる場合は、無理にこすらず石材店に相談してください。

お彼岸後:お供え物や花を片付ける

お墓に供えた食べ物や飲み物は、供養後に持ち帰るのが基本です。置いたままにすると、動物や虫、衛生面の問題につながります。

供花は霊園のルールに従い、枯れたまま長期間放置しないようにしましょう。遠方で片付けに行けない場合は、霊園管理者や親族に相談しておくと安心です。

お彼岸前にお墓掃除・修理・石材店相談をしたい方へ

お彼岸前は、お墓掃除や墓石の修理、花立・香炉の交換、納骨室の確認などの相談が増えます。墓石の汚れ、傾き、雑草、石材のずれが気になる場合は、早めに相談先を整理しておきましょう。

お彼岸前のお墓の悩みを無料で相談する

お彼岸のお墓参りはいつ行く?持ち物と流れ

お彼岸のお墓参りは、中日に行く方も多いですが、必ず中日でなければならないわけではありません。彼岸入りから彼岸明けまでの期間中、家族が安全に行ける日を選びましょう。

お墓参りは彼岸入り・中日・彼岸明けのいつでもよい

お彼岸のお墓参りは、彼岸入り、中日、彼岸明けのいずれの日でも問題ありません。仕事や学校、親族の予定に合わせて日程を決めましょう。

遠方のお墓へ行く場合は、連休や祝日を利用すると移動しやすい一方、道路や交通機関が混雑することもあります。

混雑を避けるなら中日前後も選択肢

春分の日・秋分の日は祝日になるため、墓地や霊園が混みやすい傾向があります。混雑を避けたい場合は、中日の前後や午前中の早い時間帯を選ぶとよいでしょう。

2026年の秋彼岸は5連休があるため、9月20日(日)〜23日(水)に集中する可能性があります。時間に余裕を持って行動しましょう。

お墓参りの持ち物チェックリスト

  • 供花
  • 線香・ろうそく・ライター
  • 数珠
  • 掃除用のスポンジ・やわらかい布
  • ゴミ袋
  • 水をくむ桶やひしゃく
  • お供え物
  • 飲み物・帽子・タオル

お墓掃除の手順

まず、周囲の落ち葉や雑草を取り除きます。次に墓石に水をかけ、やわらかい布やスポンジで汚れを落とします。花立、香炉、水鉢も汚れがたまりやすい部分です。

本間の実務経験でも、お彼岸前に「墓石の水あかが落ちない」「花立が外れない」「香炉が割れていた」と相談されることがあります。無理に力を入れると破損につながるため、気になる場合は写真を撮って石材店に相談しましょう。

お供え物は持ち帰るのが基本

お墓に供えた食べ物や飲み物は、供養後に持ち帰るのが基本です。置いたままにすると、動物や虫が寄ったり、墓地の衛生面に影響したりします。

飲み物を墓石に直接かけると、石材の変色やシミにつながる場合があります。水以外の飲み物を墓石にかけるのは避けましょう。

服装は普段着でもよい?

お彼岸のお墓参りだけであれば、普段着でも問題ありません。ただし、派手すぎる服装や露出の多い服装は避け、動きやすく落ち着いた服装を選びましょう。

寺院の彼岸会に参加する場合や親族で集まる場合は、黒・紺・グレーなどの落ち着いた平服にすると安心です。一般的なお墓参りの持ち物や作法は、お墓参りの基本マナーも参考にしてください。

お彼岸のお供え物|ぼたもち・おはぎ・花の選び方

お彼岸のお供え物としてよく知られているのが、春のぼたもち、秋のおはぎです。ほかにも、季節の果物、お菓子、故人が好きだったもの、供花などを用意することがあります。

春はぼたもち、秋はおはぎ

春のお彼岸には「ぼたもち」、秋のお彼岸には「おはぎ」を供えることがあります。どちらももち米やうるち米をあんで包んだものですが、春の牡丹、秋の萩にちなんで呼び名が変わるとされています。

地域や家庭によっては、春秋を問わず「おはぎ」と呼ぶ場合もあります。呼び名にこだわりすぎず、家族の慣習に合わせて準備しましょう。

仏壇に供えるもの

仏壇には、ぼたもち・おはぎ、季節の果物、お菓子、花、水、線香などを供えます。お供え物は長時間置きっぱなしにせず、傷む前に下げて家族でいただきましょう。

お下がりをいただくことは、供養の一部と考えられています。

お墓に供えるもの

お墓には、供花、線香、水を供えるのが一般的です。お菓子や果物を供える場合は、供養後に持ち帰りやすいものを選びましょう。

墓地によっては食べ物の持ち込みを制限している場合があります。霊園や寺院のルールに従ってください。

親戚宅へ持参するお供え物

親戚宅へお彼岸の挨拶に行く場合は、日持ちするお菓子、果物、線香、ろうそくなどを持参することがあります。表書きは「御供」「御仏前」などとすることがあります。

品物や金額に迷う場合は、地域の慣習や親族間の考え方を確認すると安心です。

避けた方がよいお供え物

強い匂いのもの、傷みやすいもの、生もの、持ち帰りにくい大きなものは避けた方が無難です。お墓に供える場合は、動物や虫が寄りやすいものにも注意しましょう。

お彼岸のお布施・彼岸会に参加する場合

お彼岸には、寺院で彼岸会(ひがんえ)と呼ばれる法要が行われることがあります。参加する場合や僧侶に読経をお願いする場合は、お布施を用意することがあります。

彼岸会とは

彼岸会とは、お彼岸の時期に寺院で行われる法要です。檀家や地域の方が参加し、読経や法話を通じてご先祖や故人を供養します。

寺院によっては、春彼岸・秋彼岸の両方で彼岸会を行う場合もあれば、合同法要として案内される場合もあります。

お彼岸のお布施相場

彼岸会に参加する場合のお布施は、3,000円〜1万円程度を目安にされることがあります。個別に読経を依頼する場合は、1万円〜3万円程度を包むこともあります。

ただし、金額は寺院や地域によって異なります。案内状に金額が書かれている場合は、その案内に従いましょう。

卒塔婆料が必要な場合

お彼岸に合わせて卒塔婆を立てる場合は、卒塔婆料が必要になることがあります。1本あたり3,000円〜10,000円程度が目安ですが、寺院によって金額が決まっている場合もあります。

卒塔婆を希望する場合は、当日ではなく、事前に寺院へ申し込みます。

封筒の表書きと渡し方

お布施の表書きは「御布施」とし、下に施主の氏名や家名を書きます。卒塔婆料は「御塔婆料」「卒塔婆料」と書くことがあります。

渡すタイミングは、法要前の挨拶時または法要後のお礼の挨拶時です。お布施の詳しい相場や封筒マナーは、お布施の金額相場一覧も参考にしてください。

お彼岸に合わせて納骨・建墓・お墓の修理を考える場合

お彼岸は、親族が集まりやすく、お墓参りの節目にもなるため、納骨、開眼供養、建墓、お墓の修理を検討する方もいます。ただし、石材店や霊園、寺院の予定が集中しやすいため、早めの準備が必要です。

お彼岸に納骨してもよい?

お彼岸に納骨しても問題ありません。法要やお墓参りと合わせて納骨する家庭もあります。ただし、納骨には埋火葬許可証、墓地使用許可証、納骨先の手続きなどが必要になる場合があります。

納骨の時期や必要書類を詳しく確認したい方は、納骨はいつまでにするべきかをご覧ください。

お彼岸までにお墓を建てるなら3か月前から動く

お彼岸までに新しくお墓を建てたい場合は、少なくとも2〜3か月前から動き始めるのが現実的です。霊園選び、区画契約、墓石の設計、彫刻、基礎工事、建墓工事には時間がかかります。

本間の実務経験でも、「お彼岸までに建てたい」と相談される方は多いですが、1か月前では選択肢が限られることがあります。お墓の種類や費用の全体像は、お墓の費用完全ガイドも参考にしてください。

墓誌彫刻・納骨室の開閉は早めに石材店へ相談

納骨に合わせて墓誌や墓石に戒名・法名・俗名を彫刻する場合は、原稿確認、現地確認、彫刻作業が必要です。お彼岸前は石材店への相談が増えやすいため、日程が決まりそうな段階で早めに連絡しましょう。

納骨室の開閉も、墓石の構造によって作業が必要です。家族だけで無理に開けようとすると、石材を傷つけたりけがをしたりする可能性があります。石材店選びに迷う方は、石材店の選び方と相見積もりの取り方も確認しておくと安心です。

墓石の汚れ・傾き・花立の破損に気づいた場合

お彼岸のお墓参りで、墓石の汚れ、外柵のずれ、花立の破損、香炉の欠けに気づくことがあります。小さな違和感でも、写真を撮っておくと後から相談しやすくなります。

本間が関わった事例でも、秋彼岸のお墓参りで「花立が割れている」「墓石の目地が切れている」と気づき、お彼岸後に修理見積もりを依頼されるケースがあります。年に数回しかお墓に行かない方ほど、変化に気づきにくいため、気になる点は早めに確認しましょう。

墓じまいや改葬を家族で話し合う場合

お彼岸は親族が集まりやすいため、遠方のお墓の管理や将来の承継について話し合う機会にもなります。急に結論を出す必要はありませんが、誰がお墓を守るのか、今後もお参りに行けるのかを共有しておくことは大切です。

お墓の管理が難しくなっている場合は、墓じまい・改葬の完全ガイドも参考にしてください。

お彼岸に合わせて納骨・建墓・お墓修理を考えている方へ

お彼岸に合わせて納骨や建墓、お墓の修理を行う場合は、霊園・寺院・石材店の日程調整が必要です。墓誌彫刻や納骨室の開閉は直前では間に合わないこともあるため、早めに相談しておきましょう。

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お彼岸に帰省できない・お墓参りに行けない場合

仕事、体調、距離、家庭の事情で、お彼岸期間中に帰省やお墓参りができないこともあります。その場合でも、供養の気持ちを持つ方法はいくつもあります。

時期をずらしてお参りしてもよい

お彼岸期間中にお墓参りできない場合は、前後の都合のよい日に行っても問題ありません。混雑を避けるために、あえて彼岸入り前や彼岸明け後に行く家庭もあります。

親族に説明が必要な場合は、「今年は仕事の都合で彼岸前にお参りします」など、事前に伝えておくと安心です。

自宅で手を合わせる供養

お墓に行けない場合は、自宅の仏壇や故人の写真の前で手を合わせるだけでも供養になります。花やお菓子、故人が好きだったものを供えて、家族で思い出を話すのもよいでしょう。

形式を整えられなくても、故人を偲ぶ気持ちを大切にすることが大切です。

お供え物や線香を送る場合

親族の家に仏壇がある場合は、お供え物や線香を送ることもあります。日持ちするお菓子、果物、線香、ろうそくなどが選ばれます。

送る場合は、彼岸入りの少し前に届くよう手配すると親切です。相手の負担にならない品物を選びましょう。

お墓参り代行を利用する場合

遠方でどうしてもお墓参りに行けない場合は、お墓参り代行やお墓掃除代行を利用する方法もあります。作業内容、写真報告の有無、費用、対応地域を確認して選びましょう。

お墓参り代行の費用や頼み方は、遠方のお墓参りに行けない時の対処法でも解説しています。

遠方のお墓が負担になっている場合

毎年のお彼岸やお盆にお墓参りへ行くのが難しい場合は、お墓の管理方法を家族で話し合う時期かもしれません。お墓参り代行、親族での分担、改葬、墓じまいなど、選択肢はいくつかあります。

お彼岸は親族が集まりやすい時期でもあるため、将来の供養方法を話し合うきっかけにしてもよいでしょう。

お彼岸で後悔しやすいパターンと注意点

お彼岸は年2回ある行事ですが、毎回お墓参りに行く方ばかりではありません。準備を後回しにすると、当日になって困ることがあります。

中日だけにこだわって混雑に巻き込まれる

春分の日・秋分の日は祝日であり、墓地や霊園が混みやすい日です。中日にこだわりすぎると、駐車場や水場が混雑し、高齢の家族に負担がかかることがあります。

お彼岸のお墓参りは期間中ならいつでもよいため、混雑を避けて前後の日に行くことも検討しましょう。

お墓掃除を直前まで後回しにする

お彼岸直前にお墓掃除をしようとすると、供花の購入、移動、掃除、親族対応が重なって慌ただしくなります。特に秋彼岸は台風や雨で予定が変わることもあります。

雑草が多い墓地や遠方のお墓では、早めに掃除の予定を決めておきましょう。

お供え物を墓地に置いたままにする

お供え物を墓地に置いたままにすると、動物や虫が寄ったり、墓地を汚したりする原因になります。供養後は持ち帰るのが基本です。

霊園によっては、供物の放置を禁止している場合があります。墓地のルールも確認してください。

墓石の劣化や雑草を放置してしまう

お彼岸のお墓参りで、墓石の傾き、目地の劣化、花立の破損、雑草の繁茂に気づくことがあります。小さな劣化を放置すると、後から修理費が大きくなる場合があります。

本間の実務経験でも、お彼岸後に「お墓の傾きが気になった」「外柵のすき間が広がっていた」と相談されることがあります。写真を撮っておくと、石材店に状況を伝えやすくなります。

お彼岸までの納骨・建墓が間に合わない

お彼岸に合わせて納骨や建墓をしたい場合、直前の相談では間に合わないことがあります。霊園の手続き、寺院の日程、石材店の工事予定、墓誌彫刻には時間が必要です。

「春彼岸まで」「秋彼岸まで」と目標を決める場合は、2〜3か月前から動き始めましょう。

お彼岸前に後悔しないために

お墓の汚れ、雑草、墓石の傾き、花立や香炉の破損は、お彼岸直前に気づくと対応が難しくなることがあります。納骨や建墓を予定している場合も、早めの相談が大切です。

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よくある質問

お彼岸は毎年いつですか?
お彼岸は、春分の日・秋分の日を中日として、その前後3日ずつを合わせた7日間です。春分の日・秋分の日は年によって変わるため、お彼岸の日程も毎年確認が必要です。
2026年の春彼岸・秋彼岸はいつですか?
2026年の春彼岸は3月17日(火)〜3月23日(月)、秋彼岸は9月20日(日)〜9月26日(土)です。秋彼岸は9月19日(土)〜9月23日(水)まで5連休と重なります。
お彼岸のお墓参りは中日でないとだめですか?
中日でなくても問題ありません。彼岸入りから彼岸明けまでの期間中、家族が無理なく行ける日にお参りすれば大丈夫です。
お彼岸にお墓参りへ行けない場合はどうすればよいですか?
時期をずらしてお参りする、自宅で手を合わせる、お供え物を送る、お墓参り代行を利用するなどの方法があります。無理にお彼岸期間へ合わせる必要はありません。
お彼岸のお供え物は何がよいですか?
ぼたもち・おはぎ、季節の果物、お菓子、花、線香などが選ばれます。お墓に供える場合は、供養後に持ち帰りやすいものを選びましょう。
ぼたもちとおはぎの違いは何ですか?
一般的には、春のお彼岸に供えるものを「ぼたもち」、秋のお彼岸に供えるものを「おはぎ」と呼ぶことがあります。地域や家庭によって呼び方が異なる場合もあります。
お彼岸にお布施は必要ですか?
家族だけでお墓参りをする場合は必ずしも必要ありません。寺院の彼岸会に参加する場合や個別に読経を依頼する場合は、お布施を用意することがあります。
お彼岸に納骨してもよいですか?
お彼岸に納骨しても問題ありません。親族が集まりやすい時期のため、納骨や開眼供養を合わせて行う家庭もあります。霊園・寺院・石材店には早めに相談しましょう。
お彼岸に墓じまいの相談をしてもよいですか?
相談しても問題ありません。お彼岸は親族が集まりやすいため、遠方のお墓の管理や将来の供養方法を話し合う機会にもなります。ただし、親族の気持ちに配慮して進めましょう。
お盆とお彼岸は何が違いますか?
お盆はご先祖や故人を家に迎えて供養する行事です。お彼岸は春分・秋分の日を中心に、ご先祖に感謝し、仏壇やお墓を整えて手を合わせる期間です。

まとめ

2026年のお彼岸は、春が3月17日(火)〜3月23日(月)、秋が9月20日(日)〜9月26日(土)です。特に秋彼岸は9月19日(土)〜9月23日(水・秋分の日)まで5連休となるため、遠方のお墓参りや親族の集まりを予定しやすい年です。

お彼岸のお墓参りは、中日にこだわる必要はありません。彼岸入りから彼岸明けまでの期間中、家族が無理なく行ける日にお参りしましょう。お供え物は供養後に持ち帰り、墓地のルールを守ることも大切です。

お彼岸に合わせて納骨、建墓、墓誌彫刻、お墓の修理を考える場合は、霊園・寺院・石材店の日程調整が必要です。供養全体の流れを整理したい方は、法要・納骨・供養の完全ガイドもあわせて確認しておきましょう。

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四十九日法要とは?いつ行う?香典・お布施・服装・納骨まで解説

49日法要とは
執筆・実務監修:本間 喜昭(関東の老舗石材店で10年勤務。法要・納骨・墓石建立の相談に1,000件以上携わった実務経験者)
最終更新日:2026年5月7日
※四十九日法要の作法やお布施、納骨時期は宗派・菩提寺・地域の慣習によって異なります。菩提寺がある方は、日程や納骨の可否を事前に確認してください。

「四十九日法要はいつ行うの?」「お布施・香典・服装はどうすればいい?」「家族だけでもいい?」「四十九日に納骨しないといけない?」と悩む方は多いものです。

四十九日法要は、葬儀後に行う大きな節目の法要です。忌明けにあたるため、法要だけでなく、納骨・本位牌・会食・香典返しなどを同時に準備するケースも少なくありません。

この記事では、石材店で10年以上、法要・納骨・お墓の相談に携わってきた経験をもとに、四十九日法要の意味、日程の数え方、親族をどこまで呼ぶか、香典・お布施・服装、納骨しない場合の考え方までまとめて解説します。

四十九日法要は、葬儀後の手続きや供養準備の中でも大きな節目です。四十九日までに何を優先すべきか、香典返し・本位牌・納骨・行政手続きまで含めて整理したい方は、葬儀後から四十九日までにやることもあわせて確認してください。

この記事の結論早見表

疑問 結論
いつ行う? 命日を1日目として数えた49日目。実際は前倒しの土日祝日に行うことが多い
日程の調整は? 前倒しが一般的。後ろ倒しにしたい場合は菩提寺に相談
家族だけでいい? 問題ない。近年は家族・近親者だけで行うケースも多い
お坊さんを呼ばなくていい? 家族だけの供養も可能。ただし菩提寺がある場合や納骨する場合は相談が必要
お布施の相場 3万〜5万円程度。御車代・御膳料を別に包む場合もある
香典の相場 5,000円〜3万円程度。故人との関係や会食の有無で変わる
服装 遺族は喪服・準喪服、参列者は準喪服または落ち着いた平服が基本
納骨は一緒にする? 同日に行うことが多いが必須ではない。お墓の準備状況に合わせてよい
親戚はどこまで呼ぶ? 近い親族を中心に、故人との関係・地域慣習・会場規模で決める
香典返しはいつ? 四十九日の忌明け後に贈るのが一般的。当日返しにする場合もある

四十九日法要とは?意味をわかりやすく解説

四十九日法要の意味とは何か

四十九日法要とは、故人が亡くなった日を1日目として数え、49日目を節目に行う仏教の法要です。「忌明け法要」とも呼ばれ、遺族が喪に服する期間に一区切りをつける大切な法要とされています。

仏教では、人が亡くなると7日ごとに裁きを受け、49日目に行き先が決まると考えられてきました。そのため遺族は、故人の冥福を祈り、供養の気持ちを込めて四十九日法要を営みます。

ただし、四十九日の意味づけは宗派によって異なります。浄土真宗のように、亡くなった時点で阿弥陀如来のはたらきにより浄土へ往生すると考える宗派では、故人の成仏を祈るというより、故人を偲び仏法に親しむ機会として法要を営みます。

石材店経験者からの補足:
四十九日は納骨のタイミングとも重なるため、「法要と納骨をどう段取りすればいいか」と悩まれる方が非常に多いです。お墓がまだない、墓誌彫刻が間に合わない、親族の予定が合わない場合でも焦る必要はありません。納骨に法律上の期限はないため、百箇日・一周忌・お彼岸など別の節目に行うこともできます。

四十九日に納骨できない場合や、お墓がまだない場合の考え方は、納骨はいつまでにするべきかで詳しく解説しています。

四十九日はいつ?日程の数え方と計算方法

四十九日は、命日を1日目として数えた49日目です。つまり、一般的には「命日+48日」で計算します。「命日の翌日から49日後」と考えると1日ずれるため注意しましょう。

計算例

命日が1月1日の場合:1月1日を1日目として数えるため、四十九日は2月18日です。

命日が4月1日の場合:四十九日は5月19日です。

※地域や寺院によって数え方の説明が異なる場合があります。不安な場合は菩提寺に確認しましょう。

日程を前倒し・後ろ倒しにしてもいい?

四十九日が平日の場合、参列者が集まりやすい前の週末に前倒しして行うのが一般的です。法要は「遅らせるより前倒しが無難」とされることが多いためです。

一方で、後ろ倒しが絶対にできないわけではありません。どうしても49日目より後の日程になる場合は、菩提寺や親族に相談して決めましょう。地域や寺院によって考え方が異なるため、自己判断で進めないことが大切です。

浄土真宗の四十九日法要は他の宗派と何が違う?

浄土真宗でも、四十九日法要を行うことはあります。日程の数え方も基本的には他宗派と同じです。ただし、法要の意味づけが異なります。

浄土真宗には「往生即成仏」という考え方があり、故人は亡くなった時点で阿弥陀如来のはたらきにより仏になるとされています。そのため四十九日法要は、故人の行き先を祈るためではなく、故人をご縁として仏法に親しみ、感謝の気持ちを深める場として考えられます。

また、浄土真宗では通夜・葬儀の段階から「御霊前」ではなく「御仏前」を使うのが一般的です。卒塔婆を用いないことも多いため、表書きや持ち物は菩提寺に確認しておくと安心です。

四十九日法要の準備:やることリスト

時期の目安 やること 注意点
葬儀後すぐ 四十九日の日程候補を出す 菩提寺・親族の予定を早めに確認する
3〜4週間前 僧侶・会場・会食を手配 自宅・寺院・霊園・法要会館のどこで行うか決める
2〜3週間前 参列者へ案内、本位牌・返礼品を手配 本位牌は仕上がりに時間がかかるため早めに注文する
2週間前まで 納骨する場合は霊園・石材店へ連絡 納骨室の開閉、墓誌彫刻、埋葬許可証を確認する
前日まで お布施・御車代・御膳料・挨拶を準備 封筒の表書き、当日の流れ、持ち物を確認する

本位牌の準備がまだの方は、位牌はいつまでに作るかも確認しておくと、四十九日直前に慌てにくくなります。

親戚はどこまで呼ぶ?

法事で呼ぶ親族の決め方に悩む

四十九日法要に誰を呼ぶかに、法律上の決まりはありません。一般的には、故人の配偶者、子ども、兄弟姉妹、孫、おじ・おばなど、近い親族を中心に案内します。故人と特に親しかった友人・知人を招くこともあります。

「三親等まで」と説明されることもありますが、いとこは一般的な親等の数え方では四親等にあたります。そのため、親等だけで機械的に決めるより、故人との関係性、地域の慣習、会場の規模、会食の有無を踏まえて決めるのが現実的です。

近年は、家族・近親者のみで行う四十九日法要も増えています。家族のみで行う場合は、関係者へ「今回は近親者のみで執り行います」と事前に伝えておくと、親族間の誤解を避けやすくなります。

家族のみで行う場合の連絡文例

このたびの四十九日法要は、故人の意向と家族の事情を踏まえ、近親者のみで執り行うことにいたしました。皆さまにはご心配をおかけいたしますが、当日は家族で心静かに故人を供養いたします。

家族だけで四十九日法要を行っても大丈夫?

家族だけで四十九日法要を行っても問題ありません。施主が法要の規模や参列者の範囲を決めてよいとされています。

家族のみの場合でも、菩提寺がある場合は僧侶に相談しておくと安心です。また、家族だけの法要であっても、服装は黒・紺・グレーなど落ち着いたものを選び、故人を偲ぶ場にふさわしい形にしましょう。

お坊さんを呼ばない場合はどうする?

菩提寺がない場合や、家族だけで静かに供養したい場合は、お坊さんを呼ばずに四十九日の節目を迎えることもあります。その場合は、仏壇や遺影、遺骨の前で手を合わせ、線香をあげ、家族で故人の思い出を話すだけでも供養の場になります。

ただし、菩提寺がある場合や、四十九日に納骨する場合は注意が必要です。納骨式では読経をお願いすることが多く、寺院墓地では菩提寺との関係が今後も続きます。お坊さんを呼ばない形にしたい場合でも、事前に相談してから決めましょう。

四十九日法要と納骨を同日に行う場合

四十九日法要と納骨を同日に行う家庭は多くあります。忌明けの節目に合わせて遺骨をお墓や納骨堂に納めることで、遺族の気持ちにも一区切りがつきやすいためです。

ただし、四十九日までに納骨しなければならない決まりはありません。お墓がまだ決まっていない、墓石工事や墓誌彫刻が間に合わない、親族の日程が合わないといった場合は、百箇日・一周忌・お彼岸など別の時期に納骨しても問題ありません。

四十九日法要に合わせて納骨するか迷っている方は、法要後の流れもあわせて確認しておくと安心です。詳しくは、葬儀後から納骨・法要までの全体の流れをご覧ください。

納骨を同日に行う場合の確認事項

  • 霊園・墓地管理者への納骨日連絡
  • 石材店への納骨室の開閉依頼
  • 墓誌・戒名彫刻の依頼
  • 埋葬許可証や火葬許可証の確認
  • 本位牌・白木位牌の扱い
  • お花・線香・供物の準備
  • 雨天時や足元が悪い場合の対応

墓誌彫刻や納骨室の開閉は、当日に急に依頼できないことがあります。四十九日で納骨したい場合は、少なくとも2〜3週間前には霊園や石材店へ相談しておきましょう。

納骨室の開閉や墓誌彫刻を石材店へ依頼する場合は、石材店の選び方と相見積もりの取り方も参考にしてください。

四十九日法要 当日の流れ

  1. 一同着席・僧侶入場
  2. 施主による開始の挨拶
  3. 僧侶による読経
  4. 焼香(施主、遺族、親族、参列者の順に行うことが多い)
  5. 僧侶による法話
  6. 納骨式・お墓参り(同日に行う場合)
  7. 会食(お斎)
  8. 施主によるお開きの挨拶・返礼品のお渡し

挨拶の例文

開始時の挨拶例

本日はお忙しい中、亡き○○の四十九日法要にご列席いただきまして、誠にありがとうございます。これより、故○○の四十九日法要を執り行いたく存じます。それではご住職様、よろしくお願いいたします。

納骨前の挨拶例

おかげさまで、無事に四十九日法要を終えることができました。この後、納骨式を執り行います。足元にお気をつけいただき、皆さまとともに故人を見送りたいと存じます。

会食前の挨拶例

おかげさまをもちまして、四十九日法要を滞りなく終えることができました。ささやかではございますが、食事の席を用意いたしました。お時間の許す限り、故人の思い出話などをお聞かせいただければ幸いです。

お開き時の挨拶例

本日はご多忙の中、最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。ささやかではございますが、お礼の品を用意しておりますので、お帰りの際にお受け取りください。今後とも変わらぬお付き合いをよろしくお願い申し上げます。

お布施の相場・封筒の書き方・渡し方

四十九日の行事で必要になるお金の疑問

項目 内容・相場
お布施 3万〜5万円程度
御車代 5,000円〜1万円程度。自宅・霊園・会館へ来てもらう場合
御膳料 5,000円〜1万円程度。会食を用意し、僧侶が参加しない場合
納骨式を同日に行う場合 お布施の中に含めるか、別に包むかは寺院に確認
封筒の表書き 「御布施」または「お布施」。薄墨ではなく濃墨で書く
渡すタイミング 法要開始前または終了後に、切手盆やふくさの上に乗せて渡す

お布施に明確な金額の決まりはありません。寺院との付き合い、地域、法要の内容によって異なるため、不安な場合は「皆さまどのくらい包まれていますか」と菩提寺に確認しても失礼にはあたりません。

四十九日法要・納骨法要・一周忌など、場面別のお布施相場を比較したい方は、お布施の金額相場一覧をご覧ください。

香典の相場・表書き・包み方

関係 金額の目安
親・兄弟姉妹など近い親族 1万〜3万円程度
親族夫婦で参列する場合 2万〜5万円程度。会食がある場合は多めに包むこともある
おじ・おば・親戚 5,000円〜1万円程度
友人・知人 3,000円〜1万円程度
表書き 「御仏前」または「御佛前」が一般的。迷う場合は「御香典」も無難
水引 黒白・双銀・黄白などの結び切り。地域差あり
注意:四十九日法要では「御仏前」を使うのが一般的です。浄土真宗では通夜・葬儀の段階から「御仏前」を使います。宗派がわからない場合は、施主や菩提寺に確認しましょう。

参列者として包む金額や香典袋の書き方を詳しく知りたい方は、葬式と法事の香典金額相場も参考にしてください。

服装のマナー(施主・参列者)

四十九日法要では、施主・遺族は喪服または準喪服、参列者は準喪服または落ち着いた平服を選ぶのが基本です。案内に「平服で」とある場合も、普段着ではなく黒・紺・グレーなど控えめな服装を選びましょう。

施主・遺族

正喪服または準喪服が基本。近年はブラックフォーマルや黒の礼服で行う家庭が多い。

参列者

準喪服または略式喪服が無難。施主や遺族より格式の高い服装は避ける。

靴やバッグは黒系で光沢の少ないものを選び、毛皮や派手な装飾は避けましょう。子どもは制服があれば制服、なければ黒・紺・グレー系の落ち着いた服装で問題ありません。

施主・参列者の持ち物

施主側の持ち物

  • お布施・御車代・御膳料
  • 本位牌・白木位牌
  • 遺影・供花・お供え物
  • 引き出物・返礼品
  • 数珠
  • 納骨する場合は埋葬許可証など必要書類

参列者の持ち物

  • 香典(御仏前)
  • 数珠
  • 袱紗(ふくさ)
  • お供え物(必要な場合)
  • ハンカチ
  • 小ぶりで黒系のバッグ

引き出物・香典返しの選び方と相場

四十九日は忌明けの節目にあたるため、葬儀でいただいた香典へのお返しとして香典返しを贈る時期でもあります。また、四十九日法要の参列者へは、当日の返礼品や引き出物を用意することがあります。

種類 相場・内容
引き出物(法要参列者へ) 2,000〜5,000円程度
香典返し(葬儀〜四十九日までの香典へ) いただいた香典の3分の1〜半額が目安
おすすめ品 お茶・お菓子・海苔・石鹸・タオル・カタログギフトなど
掛け紙の表書き 「志」「満中陰志」「粗供養」など。地域差あり

四十九日に納骨しない場合はどうする?

四十九日に納骨しなくても問題ありません。納骨には法律上の期限がないため、お墓がまだない、墓石工事や墓誌彫刻が間に合わない、親族の日程が合わない場合は、別の時期に納骨できます。

よく選ばれる納骨時期には、百箇日、一周忌、お彼岸、お盆、三回忌などがあります。自宅で遺骨を保管している場合は、四十九日をきっかけに家族で今後の納骨時期やお墓の準備について話し合うとよいでしょう。

百箇日や一周忌に合わせて法要を行う場合は、百箇日法要の準備一周忌法要で施主が準備することも確認しておくと流れを決めやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. 四十九日は必ずしなければいけない?
A. 法律上の義務はありませんが、仏教では大切な節目とされています。菩提寺がある場合は、お寺と相談して進めましょう。
Q. 四十九日と初七日の違いは?
A. 初七日は命日から7日目に行う最初の法要で、近年は葬儀当日に繰り上げて行うことも多いです。四十九日は49日目の忌明け法要です。
Q. 仏滅・友引でも四十九日法要を行っていい?
A. 法要は六曜に左右されないと考えるのが一般的です。仏滅や友引でも行えますが、親族が気にする場合は日程を調整しましょう。
Q. 四十九日法要の費用はどのくらいかかる?
A. お布施3万〜5万円、会食費1人5,000円〜1万円、引き出物2,000円〜5,000円程度が主な費用です。人数や会場によって総額は大きく変わります。
Q. 案内状はハガキでないといけない?
A. 正式にはハガキや封書が丁寧ですが、家族のみで行う場合は電話やメールでの連絡でも問題ありません。
Q. 四十九日が明けるまで避けるべきことは?
A. 結婚式などの慶事、お祝いごと、神社への参拝を控える考え方があります。ただし現代では家庭や地域の考え方も異なるため、無理のない範囲で判断しましょう。
Q. 本位牌は四十九日までに必要ですか?
A. 一般的には四十九日法要までに白木位牌から本位牌へ移す準備をします。製作には時間がかかるため、早めに仏壇店や菩提寺へ相談しましょう。
Q. 卒塔婆は必要ですか?
A. 宗派や寺院によって異なります。浄土真宗では卒塔婆を用いないことが一般的ですが、他宗派では立てる場合があります。菩提寺へ確認しましょう。

まとめ

四十九日法要は、故人の冥福を祈り、遺族が忌明けを迎える大切な節目です。命日を1日目として49日目に行うのが基本ですが、実際には親族が集まりやすいように前倒しの土日祝日に行うことが多くあります。

準備することは、日程調整、会場手配、僧侶への依頼、会食、香典返し、本位牌、納骨の段取りなど多岐にわたります。特に四十九日法要と納骨を同日に行う場合は、霊園や石材店への連絡、墓誌彫刻、納骨室の開閉、埋葬許可証の確認を早めに進めましょう。

一方で、四十九日までに必ず納骨しなければならないわけではありません。お墓が決まっていない、親族の日程が合わない、気持ちの整理がつかない場合は、百箇日や一周忌など別の節目に納骨することもできます。

四十九日法要を終えた後、初めて迎えるお盆は「新盆・初盆」として、通常のお盆より丁寧に準備することがあります。白提灯や新盆法要、お布施、親族案内の準備については、新盆・初盆の時期と準備で詳しく解説しています。

納骨先をこれから選ぶ方は、お墓の種類の違いと選び方で、一般墓・納骨堂・永代供養墓・樹木葬の違いを確認しておきましょう。

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葬儀費用の平均はいくら?最新相場・形式別費用・給付制度を正確に解説

葬儀費用の平均解説記事

葬儀費用を調べると、「平均はいくら?」「家族葬なら安くできる?」「給付金や補助はある?」といった疑問が出てきます。

ただし、葬儀費用の相場を見るときは注意が必要です。調査によって「平均」で示されているものと、「中央値」で示されているものがあり、この2つは意味が違います。

たとえば、鎌倉新書の第6回調査(2024年)では、葬儀費用の総額の全国平均は118.5万円とされています。一方、第7回調査(2026年)では、葬儀費用の総額は中央値で96.73万円とされています。

この記事では、葬儀費用の平均と中央値の違い、形式別の費用目安、見積もりで確認すべき内訳、葬儀費用に関係する公的制度、葬儀後に必要になる費用まで整理して解説します。

執筆者:本間 喜昭

石材店で10年、1,000件超のお墓づくり・墓石工事に関わった経験をもとに、葬儀後の納骨・お墓・法要準備まで見据えて解説しています。

この記事の要点

  • 葬儀費用の全国平均は、2024年調査では118.5万円です。
  • 2026年調査では、葬儀費用の総額は中央値で96.73万円です。平均ではありません。
  • 2026年調査の形式別中央値は、一般葬122.01万円、家族葬96.39万円、一日葬74.43万円、直葬・火葬式49.56万円です。
  • 調査上の葬儀費用は、主に基本料金・飲食費・返礼品費の合計で、お布施や葬儀後のお墓・納骨費用は別に必要になる場合があります。
  • 協会けんぽの埋葬料、国民健康保険の葬祭費、後期高齢者医療制度の葬祭費、労災保険の葬祭料等は、条件により利用できる場合があります。

葬儀費用の平均はいくら?平均と中央値を分けて確認する

葬儀費用の相場を見るときに大切なのは、「平均」と「中央値」を混同しないことです。

平均は、すべての金額を合計して人数で割った金額です。高額な葬儀が一部にあると、全体の金額が上がりやすくなります。

中央値は、金額を小さい順に並べたときに真ん中にくる金額です。極端に高い葬儀や極端に安い葬儀の影響を受けにくく、実感に近い目安として使われることがあります。

調査 集計方法 葬儀費用の総額 注意点
第6回お葬式に関する全国調査(2024年) 平均 118.5万円 基本料金・飲食費・返礼品費の合計
第7回お葬式に関する全国調査(2026年) 中央値で再集計 96.73万円 平均ではなく中央値。2024年平均と単純比較しない

つまり、「最新調査では葬儀費用の平均が96.73万円」と書くのは正確ではありません。正しくは、2026年調査では葬儀費用の総額が中央値で96.73万円です。

検索者にとっては、平均118.5万円と中央値96.73万円の両方を知っておくと、自分の家庭の葬儀費用を考えるときの幅が見えやすくなります。

葬儀形式別の費用目安

葬儀費用は、一般葬、家族葬、一日葬、直葬・火葬式のどれを選ぶかで大きく変わります。

以下は、2024年調査の平均額と、2026年調査の中央値を並べた表です。集計方法が違うため、「金額が上がった・下がった」と単純には判断せず、費用感をつかむための目安として見てください。

葬儀形式 2024年平均 2026年中央値 特徴
一般葬 161.3万円 122.01万円 親族以外の友人・知人・仕事関係者も参列しやすい形式。
家族葬 105.7万円 96.39万円 家族や近い親族を中心に行う形式。内容によっては100万円前後になることもあります。
一日葬 87.5万円 74.43万円 通夜を行わず、告別式と火葬を一日で行う形式。
直葬・火葬式 42.8万円 49.56万円 通夜・告別式を行わず、火葬を中心に見送る形式。

家族葬や直葬・火葬式は費用を抑えやすい形式ですが、「安いから良い」とは限りません。菩提寺との関係、親族の考え、後日の弔問対応、故人とのお別れの時間も含めて判断しましょう。

葬儀費用の内訳

葬儀費用は、ひとことで「葬儀代」と言っても、複数の費用に分かれます。

鎌倉新書の調査では、葬儀費用は主に「基本料金」「飲食費」「返礼品費」の3つで集計されています。ただし、実際の葬儀では、お布施、火葬料、式場使用料、安置費、搬送費などの扱いが葬儀社やプランによって異なるため、見積書の確認が欠かせません。

費用項目 内容 確認ポイント
基本料金 祭壇、棺、骨壺、遺影、搬送、式進行、スタッフ対応など プランに何が含まれるかを確認する
飲食費 通夜振る舞い、精進落とし、親族の会食など 人数が増えると費用も増える
返礼品費 会葬返礼品、香典返しなど 即日返しと後日返しで考え方が変わる
搬送・安置費 病院などから安置場所への搬送、安置施設、ドライアイスなど 距離や安置日数で追加費用が出やすい
火葬料・式場使用料 火葬場、斎場、式場の利用料 公営か民営か、地域によって差がある
お布施 読経、戒名、御車代、御膳料など 葬儀社への支払いとは別に必要になることが多い

お布施の金額は、宗派、地域、菩提寺との関係、戒名の有無などで変わります。葬儀や法要のお布施については、お布施の金額相場の目安表でも詳しく解説しています。

葬儀後のお墓・納骨で迷っている方へ

葬儀が終わると、四十九日法要、納骨、墓誌彫刻、お墓の準備などを短い期間で考える必要があります。お墓探しのミカタでは、地域や状況に合う石材店探しを無料でサポートしています。

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葬儀費用が高くなる理由

葬儀費用が高くなる理由は、短い時間で多くの手配が必要になるためです。

亡くなった直後は、病院などからの搬送、安置場所の確保、火葬場の予約、式場の準備、親族への連絡などを、限られた時間で進めなければなりません。

そのため、遺族が冷静に比較検討しにくい状況で契約し、後から追加費用に気づくことがあります。

参列者が増えると飲食費・返礼品費が増える

葬儀費用のうち、人数によって変わりやすいのが飲食費と返礼品費です。

家族葬として準備していても、想定より多くの人が弔問に訪れると、料理や返礼品を追加する必要があります。そのため、家族葬なら必ず安くなるとは言い切れません。

安置日数が延びると追加費用が出やすい

火葬場の空き状況、友引、地域事情などにより、火葬まで数日かかることがあります。

その場合、安置施設の利用料やドライアイス代が追加されることがあります。見積もりでは、安置日数が何日分含まれているか、延びた場合はいくらかかるかを確認しましょう。

本間が石材店に勤めていた頃、葬儀後の墓誌彫刻や納骨室開閉の依頼を受ける中で、「葬儀費用だけで予算を使い切ってしまい、納骨や墓誌彫刻の費用を想定していなかった」という相談は少なくありませんでした。お布施、火葬料、石材店に依頼する納骨関連費用は、葬儀社への支払いとは別枠になることがあるため、葬儀前後の早い段階で確認しておくと安心です。

お布施は別会計になることが多い

仏式の葬儀では、僧侶へのお布施が必要になることがあります。

お布施は葬儀社の見積書に含まれていない場合も多いため、葬儀費用とは別に考えておきましょう。菩提寺がある場合は、葬儀社だけで判断せず、お寺にも早めに相談することが大切です。

見積もりで必ず確認したい追加費用

葬儀の広告やパンフレットに書かれている金額は、最低限のプラン料金であることがあります。

国民生活センターでは、墓・葬儀サービスについて「価格やサービス内容について十分な説明がない」「質素な葬儀を希望したのに高額な料金を請求された」といった相談があると案内しています。

契約前には、次の項目を確認してください。

  • 搬送距離は何kmまで基本料金に含まれるか
  • 深夜・早朝の搬送で追加料金が発生するか
  • 安置費用は何日分まで含まれるか
  • ドライアイス代は何日分まで含まれるか
  • 火葬料や式場使用料は含まれているか
  • 料理や返礼品は何人分で計算されているか
  • 参列者が増えた場合の追加単価はいくらか
  • 僧侶へのお布施、御車代、御膳料は別途必要か
  • 税込か税抜か
  • キャンセル料やプラン変更料はあるか

見積書は「総額」だけでなく、内訳を出してもらいましょう。わからない項目は、その場で質問して問題ありません。

納骨や墓誌彫刻の準備も早めに確認を

四十九日に合わせて納骨する場合、墓石の戒名彫刻や納骨室の開閉を石材店へ依頼する必要があります。日程が近いと対応が難しいこともあるため、早めの相談が安心です。

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葬儀費用を安く抑える方法

葬儀費用を抑えるには、単に一番安いプランを選ぶのではなく、家族に必要な内容と不要な内容を分けることが重要です。

葬儀の規模を決める

まず、誰に参列してもらうかを考えます。親族のみで行うのか、友人・知人・仕事関係者まで案内するのかで、式場の広さ、料理、返礼品の数が変わります。

参列者を絞る場合は、後日の弔問や香典対応についても家族で話し合っておきましょう。

可能であれば複数の葬儀社を比較する

時間的に余裕がある場合は、複数の葬儀社で見積もりを取り、内容を比較しましょう。

鎌倉新書の第7回調査(2026年)では、葬儀業者をご自身で決めた方のうち、87.1%が他社との比較検討を行わず、1社のみで葬儀業者を決定しています。

亡くなった直後に比較するのは現実的に難しいこともあります。そのため、生前や危篤時など、少しでも余裕がある段階で候補を確認しておくと安心です。

公営斎場や自治体の制度を確認する

地域によっては、公営斎場を利用することで式場使用料や火葬料を抑えられる場合があります。

また、市民葬・区民葬などの制度を設けている自治体もあります。利用条件や料金は自治体により異なるため、亡くなった方の住所地や葬儀を行う地域の情報を確認してください。

不要なオプションを外す

祭壇、生花、棺、骨壺、会葬礼状、返礼品などは、グレードによって費用が変わります。

故人らしさや家族の気持ちを大切にしながらも、「見栄のためだけに高額なものを選んでいないか」は一度立ち止まって確認しましょう。

葬儀後の費用も含めて予算を立てる

葬儀費用だけで予算を使い切ってしまうと、葬儀後の香典返し、四十九日法要、納骨、お墓の準備で困ることがあります。

葬儀後に必要な手続きや準備は、葬儀後にやること一覧で流れを確認しておくと安心です。

葬儀費用に関係する給付制度

葬儀費用は、すべて自己負担になるとは限りません。亡くなった方が加入していた健康保険や亡くなった原因によっては、埋葬料・葬祭費などを受け取れる場合があります。

ただし、制度の対象者、申請者、申請期限、必要書類、支給額は加入制度や自治体によって異なります。実際に申請する場合は、必ず加入していた健康保険、自治体、広域連合、労働基準監督署、福祉事務所などの公式情報を確認してください。

制度 主な内容 確認先
健康保険の埋葬料・埋葬費 協会けんぽでは、被保険者が業務外の事由で亡くなった場合、条件を満たす方に埋葬料5万円が支給されます。埋葬料を申請できる方がいない場合は、埋葬を行った方に5万円の範囲内で実費が支給されます。 協会けんぽ、勤務先、加入していた健康保険組合
家族埋葬料 協会けんぽでは、被扶養者が亡くなった場合、被保険者に家族埋葬料5万円が支給されます。 協会けんぽ、勤務先、加入していた健康保険組合
国民健康保険の葬祭費 国民健康保険の被保険者が亡くなった場合、条例や規約の定めにより、葬祭費の支給または葬祭の給付が行われます。支給額は自治体・国保組合により異なります。 市区町村の国民健康保険担当窓口、国保組合
後期高齢者医療制度の葬祭費 後期高齢者医療制度の被保険者が亡くなった場合、葬祭を行った方に葬祭費が支給される制度があります。金額や手続きは広域連合・市区町村により異なります。 後期高齢者医療広域連合、市区町村の担当窓口
労災保険の葬祭料等 業務上または通勤による死亡の場合、葬儀を行った方へ葬祭料等が支給される場合があります。厚生労働省は、33万円+給付基礎日額30日分、その額が給付基礎日額60日分に満たない場合は給付基礎日額60日分と案内しています。 労働基準監督署、勤務先
生活保護の葬祭扶助 生活に困窮し葬祭を行うことが難しい場合、生活保護制度上の葬祭扶助として、定められた範囲内で実費が支給される場合があります。一般的な給付金とは性質が異なるため、事前に相談が必要です。 福祉事務所、市区町村の生活保護担当窓口

申請先を間違えると手続きが遅れることがあります。亡くなった方が会社員だったのか、自営業・無職で国民健康保険だったのか、後期高齢者医療制度に加入していたのかを確認しましょう。

なお、同じ死亡について、複数の制度から重複して受け取れるとは限りません。どの制度が使えるかは、加入状況や死亡時期、他制度からの給付有無によって変わります。

葬儀後にかかる費用も確認しておく

葬儀が終わっても、支払いがすぐに終わるわけではありません。四十九日法要、香典返し、納骨、お墓の準備など、葬儀後にも費用が発生します。

葬儀後の費用 内容 関連記事
香典返し いただいた香典へのお返し。四十九日後に送る地域もあります。 香典返しの時期と金額を確認する
四十九日法要 読経、お布施、会食、返礼品などが必要になる場合があります。 四十九日法要の準備を見る
納骨 納骨室の開閉、墓誌彫刻、納骨法要のお布施など。 納骨はいつまでに行うか確認する
お墓・納骨先 一般墓、納骨堂、永代供養墓、樹木葬など、選択肢によって費用が変わります。 お墓にかかる費用を確認する

法要、納骨、供養の全体像をまとめて知りたい方は、法要・納骨・供養の完全ガイドも参考にしてください。

お墓の費用まで含めて整理したい方へ

葬儀後に「納骨先が決まっていない」「墓石工事や墓誌彫刻をどこに頼めばよいかわからない」と悩む方は少なくありません。地域の霊園事情や墓地のルールに詳しい石材店へ相談すると、進め方が整理しやすくなります。

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葬儀費用で後悔しないための考え方

葬儀は、価格だけで決めるものではありません。安さだけを優先して必要な説明や対応が不足すると、後から家族の不満や親族間の行き違いにつながることがあります。

一方で、「故人のためにできるだけ立派に」と考えすぎて、家計に大きな負担を残してしまうのも避けたいところです。

大切なのは、故人をどう見送りたいか、誰に参列してもらうか、どこまで費用をかけられるかを、家族の中でできる範囲で共有しておくことです。

すでに葬儀を終えた後であれば、次に必要なのは、香典返し、各種手続き、四十九日法要、納骨の準備です。慌てて一つずつ決めるより、全体の流れを見てから優先順位をつけましょう。

よくある質問

葬儀費用の平均はいくらですか?

鎌倉新書の第6回調査(2024年)では、葬儀費用の全国平均は118.5万円です。一方、第7回調査(2026年)では、葬儀費用の総額は中央値で96.73万円です。平均と中央値は意味が異なるため、分けて確認する必要があります。

平均と中央値は何が違いますか?

平均は、すべての金額を合計して人数で割った金額です。高額な葬儀の影響を受けやすい特徴があります。中央値は、金額を小さい順に並べたときに真ん中にくる金額です。極端に高い金額や低い金額の影響を受けにくい特徴があります。

家族葬にすれば必ず安くなりますか?

必ず安くなるとは限りません。家族葬は参列者を絞りやすいため、飲食費や返礼品費を抑えやすい形式です。ただし、祭壇、式場、安置日数、お布施などによっては100万円前後になることもあります。

直葬・火葬式でもお布施は必要ですか?

宗教者に読経をお願いする場合は、お布施が必要になることがあります。一方、宗教儀式を行わず火葬のみで見送る場合は、お布施が発生しないこともあります。菩提寺がある場合は、直葬を選ぶ前に相談しておくことをおすすめします。

葬儀費用が払えない場合はどうすればよいですか?

まずは葬儀社に予算を正直に伝え、必要最低限の内容で見積もりを出してもらいましょう。健康保険の埋葬料、国民健康保険や後期高齢者医療制度の葬祭費、労災保険の葬祭料等を受けられる場合もあります。生活に困窮している場合は、葬祭扶助の対象になる可能性もあるため、自治体の福祉事務所へ相談してください。

埋葬料や葬祭費は自動的にもらえますか?

多くの場合、自動支給ではなく申請が必要です。申請先は、協会けんぽ、健康保険組合、市区町村、後期高齢者医療広域連合など、亡くなった方が加入していた制度によって異なります。申請期限や必要書類もあるため、早めに確認してください。

葬儀費用は相続税の計算で控除できますか?

相続税の計算では、一定の相続人や包括受遺者が負担した葬式費用を遺産総額から差し引ける場合があります。ただし、墓石・墓地の購入費用、香典返し、法要にかかった費用などは葬式費用に含まれないとされています。相続税の申告が必要かどうかも含め、詳しくは税理士または国税庁の案内で確認してください。

葬儀後に最初に確認すべきことは何ですか?

死亡後の役所手続き、健康保険や年金の手続き、香典返し、四十九日法要、納骨の準備を確認しましょう。特に四十九日に納骨を予定する場合は、墓誌彫刻や納骨室の開閉を石材店へ早めに相談する必要があります。

まとめ

葬儀費用を見るときは、「平均」と「中央値」を分けて確認することが大切です。

鎌倉新書の第6回調査(2024年)では、葬儀費用の全国平均は118.5万円です。一方、第7回調査(2026年)では、葬儀費用の総額は中央値で96.73万円です。96.73万円は平均ではありません。

また、形式別の2026年中央値は、一般葬122.01万円、家族葬96.39万円、一日葬74.43万円、直葬・火葬式49.56万円です。

ただし、実際の費用は、参列者数、地域、式場、安置日数、飲食・返礼品、お布施の有無によって変わります。広告の金額だけで判断せず、見積もりの内訳と追加費用を確認しましょう。

葬儀後には、香典返し、四十九日法要、納骨、お墓や供養先の準備も続きます。葬儀費用だけでなく、葬儀後に必要なお金まで含めて考えておくと、慌てずに進めやすくなります。

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