葬祭費

葬儀後にやることは?四十九日・納骨・相続手続きを実務経験者が解説

葬儀後にすることを詳しく解説した記事
執筆・実務監修:本間 喜昭
石材店で10年、1,000件超のお墓づくり・墓石工事に関わった経験をもとに、葬儀後の四十九日法要・納骨・墓誌彫刻・お墓準備の進め方について解説します。
最終更新日:2026年5月24日
※行政・年金・税務・相続の手続きは、家族構成や財産状況、自治体・加入制度によって異なります。期限がある手続きは、市区町村、年金事務所、税務署、家庭裁判所、税理士・司法書士・弁護士などの専門家にも確認してください。

葬儀が終わると、ほっとする間もなく、香典返し、四十九日法要、納骨、お布施、役所手続き、年金、相続など、さまざまな準備が続きます。「何から始めればよいのか」「いつまでに何をすればよいのか」と不安になる方は少なくありません。

葬儀後の準備は、大きく分けると「期限がある手続き」と「供養・法要の準備」に分けられます。すべてを一度に完璧に進めようとせず、期限が近いものから順番に整理することが大切です。

この記事では、葬儀後にやることを時系列で整理し、四十九日法要、香典返し、納骨、お墓の準備、行政・年金・相続関係の確認まで、施主や遺族の立場で分かりやすく解説します。

この記事の結論

葬儀後は、まず書類・領収書・香典帳を整理し、期限がある行政・年金・相続関係の手続きを確認します。同時に、四十九日法要、香典返し、本位牌、納骨するかどうかを家族で決めていきます。納骨や墓誌彫刻を四十九日に合わせる場合は、石材店への連絡を早めに進めることが大切です。

葬儀後にやること一覧|まず全体像を確認

葬儀後は、思っている以上にやることが多くあります。最初に全体像を把握して、期限のあるもの、家族で決めるもの、専門家へ相談するものに分けると進めやすくなります。

葬儀後は「手続き」と「供養準備」を分ける

葬儀後に混乱しやすい理由は、行政手続き、年金、保険、相続、法要、香典返し、納骨、お墓の準備が同時に動くからです。

まずは、死亡診断書や火葬許可証の控え、葬儀費用の領収書、香典帳、供花・弔電の記録、寺院や葬儀社とのやり取りをひとつのファイルにまとめましょう。書類がまとまっているだけで、その後の手続きや家族間の共有がかなり楽になります。

期限別やること早見表

葬儀後の手続きには、期限が決まっているものがあります。以下は一般的な目安です。実際の期限や必要書類は、自治体・加入制度・家族状況によって異なります。

時期の目安 主なやること 確認先 注意点
葬儀直後 領収書・香典帳・供花・弔電の整理 家族・葬儀社 書類を捨てずにまとめる
7〜14日以内 世帯主変更、健康保険、年金関係の確認 市区町村・年金事務所 必要な人だけの手続きもある
四十九日まで 四十九日法要、香典返し、本位牌、納骨方針 寺院・石材店・仏具店 納骨するなら早めに日程調整
3か月以内 相続放棄をするか判断 家庭裁判所・専門家 原則3か月以内
4か月以内 準確定申告が必要か確認 税務署・税理士 全員に必要なわけではない
10か月以内 相続税申告が必要か確認 税務署・税理士 財産額によって要否が変わる

※相続放棄・準確定申告・相続税申告は、四十九日法要の準備と並行して進める必要がある場合があります。財産状況によって要否が変わるため、早めに専門家へ確認しましょう。

喪主・施主・相続人で役割分担する

葬儀後の手続きは、喪主だけがすべて抱えると負担が大きくなります。香典帳の整理、親族への連絡、法要準備、行政手続き、相続関係の確認など、家族で役割を分けましょう。

特に、四十九日法要や納骨は、寺院・霊園・石材店・親族の日程調整が必要になります。「誰が寺院へ連絡するか」「誰が石材店へ確認するか」を早めに決めておくと、直前の混乱を防ぎやすくなります。

葬儀直後から1週間以内にやること

葬儀直後は、まず書類とお金の流れを整理します。ここで記録を残しておくと、香典返し、相続、給付金申請、家族間の共有がしやすくなります。

葬儀社への支払い・領収書の保管

葬儀社への支払いが済んだら、請求書、領収書、明細書を保管します。葬儀費用の領収書は、後の家族間の精算や相続財産の整理、葬祭費・埋葬料の申請確認で必要になることがあります。

葬儀費用を誰が立て替えたのか、香典を葬儀費用に充てたのかも記録しておくと、後から認識のずれが起きにくくなります。

支払い額や明細の見方に不安がある場合は、葬儀費用の平均・内訳・給付制度を確認しておくと、請求内容や後から申請できるお金を整理しやすくなります。

香典帳・供花・弔電の整理

香典をいただいた方の名前、住所、金額、関係性を香典帳にまとめます。供花や弔電、お供え物をいただいた方も記録しておきましょう。

香典返しを送るときに、誰に、いくら相当の品物を送るかを判断する材料になります。住所が不明な場合は、早めに親族へ確認しておくと安心です。

親族・寺院・関係者へのお礼

葬儀でお世話になった親族、寺院、葬儀社、近所の方、職場関係者へお礼を伝えます。すぐに品物を送る必要はありませんが、電話や挨拶で感謝を伝えておくと丁寧です。

寺院には、四十九日法要の日程相談も兼ねて連絡すると、その後の準備が進めやすくなります。

死亡診断書・火葬許可証などの控えを保管する

死亡診断書、死亡届、火葬許可証、埋火葬許可証の控えは、後の手続きで必要になる場合があります。原本が手元にない場合でも、コピーや写真を残しておくと確認しやすくなります。

納骨時には、埋火葬許可証が必要になることがあります。紛失すると再発行や確認に時間がかかるため、重要書類として保管してください。

葬祭費・埋葬料の対象になるか確認する

故人が加入していた健康保険によっては、葬祭費や埋葬料を申請できる場合があります。協会けんぽの場合、被保険者により生計を維持されていた方が申請する「埋葬料」は5万円、該当する方がいない場合に実際に埋葬を行った方が申請する「埋葬費」は5万円の範囲内で実際に埋葬に要した費用が支給されます。申請期限は、埋葬料・家族埋葬料は死亡年月日の翌日、埋葬費は埋葬年月日の翌日から2年です。

国民健康保険の葬祭費は自治体によって金額や申請方法が異なります。故人の加入制度を確認し、市区町村や健康保険組合、協会けんぽへ確認しましょう。

参考:協会けんぽ「埋葬料・埋葬費」

四十九日までに準備すること

葬儀後から四十九日までは、供養面で最も準備が集中しやすい時期です。四十九日法要、香典返し、本位牌、納骨を同時に考える必要があります。

四十九日法要の日程を決める

四十九日法要は、故人が亡くなってから49日目を目安に行う法要です。実際には、親族が集まりやすい土日や祝日に前倒しで行うこともあります。

菩提寺がある場合は、まず寺院へ日程を相談します。会場、会食、案内する親族の範囲も合わせて決めましょう。詳しい流れは、四十九日法要の流れと準備で解説しています。

僧侶へのお布施・御車代・御膳料を準備する

四十九日法要で僧侶に読経をお願いする場合は、お布施を用意します。自宅や会場へ来ていただく場合は御車代、会食に参加されない場合は御膳料を用意することがあります。

金額は地域や寺院との関係によって変わります。お布施全体の考え方や封筒の書き方は、お布施の金額相場と渡し方を確認してください。

香典返しを送る時期と品物を決める

香典返しは、四十九日法要後に忌明けの報告を兼ねて送ることが多いです。近年は、葬儀当日に返礼品を渡す「即日返し」を行い、高額な香典をいただいた方に後日追加で返すケースもあります。

この記事では香典返しの詳細は深掘りしません。時期、相場、品物、挨拶状の文例を確認したい方は、香典返しの時期・相場・品物の選び方をご覧ください。

本位牌・仏壇を準備する

仏式では、四十九日法要までに白木位牌から本位牌へ替えることがあります。本位牌の作成には日数がかかるため、戒名や文字内容が決まったら早めに仏具店へ相談しましょう。

仏壇がない場合は、四十九日までに必ず購入しなければならないわけではありません。家族の住まい、宗派、今後の供養方法に合わせて検討します。位牌については位牌の準備と選び方、仏壇については仏壇の選び方も参考になります。

納骨するか、後日にするかを決める

四十九日法要と同日に納骨を行う家庭もありますが、必ず四十九日に納骨しなければならないわけではありません。お墓がまだない場合、親族の都合が合わない場合、気持ちの整理がつかない場合は、百箇日や一周忌に合わせることもあります。

納骨時期やお墓がない場合の進め方は、納骨はいつまでにするべきかで詳しく解説しています。

四十九日・納骨・お墓の準備で迷っている方へ

四十九日法要に合わせて納骨する場合、石材店への納骨室開閉、墓誌彫刻、霊園や寺院との日程調整が必要です。直前になるほど希望日に対応しにくくなるため、早めに相談先を整理しておきましょう。

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納骨・お墓の準備でやること

葬儀後の供養で、多くの方が迷うのが納骨とお墓の準備です。すでにお墓があるか、お墓がないかで進め方が変わります。

すでにお墓がある場合

すでにお墓がある場合は、納骨日が決まり次第、霊園や寺院、石材店へ連絡します。一般墓では、納骨室の開閉や墓石の一部移動が必要になることがあり、家族だけで対応できない場合があります。

墓誌に戒名や俗名、没年月日を彫刻する場合は、文字原稿の確認と現地作業の日程調整が必要です。四十九日に間に合わせたい場合は、葬儀後できるだけ早く相談しましょう。

お墓がまだない場合

お墓がまだない場合は、無理に四十九日に合わせる必要はありません。納骨堂の一時預かり、手元供養、永代供養墓、樹木葬なども含めて、家族で落ち着いて検討できます。

一周忌までにお墓を建てて納骨する家庭もあります。墓地探しや墓石工事には時間がかかるため、納骨先を慎重に選びたい場合は早めに情報収集を始めましょう。

納骨堂・永代供養墓・樹木葬も選択肢

近年は、一般墓だけでなく、納骨堂、永代供養墓、樹木葬、手元供養など、納骨先の選択肢が増えています。承継者がいない、遠方のお墓を管理できない、費用を抑えたいなど、家庭事情によって向いている形は異なります。

それぞれの違いを比較したい方は、お墓の種類と納骨先の選び方をご覧ください。

石材店へ連絡するタイミング

納骨や墓誌彫刻を行う場合は、納骨日が確定する前でも、石材店へ相談しておくと安心です。お墓の構造、納骨室の開け方、霊園の規定によって、当日の段取りが変わるためです。

石材店選びや相見積もりの考え方は、石材店の選び方と相談の流れで詳しく解説しています。

納骨・墓誌彫刻・お墓費用の目安

納骨作業費、墓誌彫刻費、供花、お布施、会食費など、納骨に関連する費用は複数あります。新しくお墓を建てる場合は、墓地使用料、墓石代、管理費も関係します。

お墓関連費用の全体像を確認したい方は、お墓関連費用の全体像も参考にしてください。

お墓がまだない方・納骨先で迷っている方へ

葬儀後すぐにお墓を決める必要はありません。納骨堂、永代供養墓、樹木葬など、家庭の状況に合う納骨先を比較しながら、無理なく選びましょう。

納骨先や石材店探しを無料で相談する

行政・年金・保険の手続き

葬儀後は、供養の準備と並行して行政・年金・保険の手続きも確認します。ここでは概要を整理しますが、具体的な必要書類や期限は、故人の加入制度や自治体によって異なります。

世帯主変更・健康保険・介護保険の確認

故人が世帯主だった場合、世帯主変更が必要になることがあります。国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険に加入していた場合は、保険証の返却や資格喪失の手続きが必要になることがあります。

会社員だった方は勤務先を通じて健康保険や厚生年金の手続きを行う場合があります。自営業や年金生活者の場合は、市区町村の窓口で確認しましょう。

年金受給停止・未支給年金の確認

故人が年金を受給していた場合、年金の死亡届や未支給年金の請求を確認します。日本年金機構にマイナンバーが収録されている方は、原則として年金受給権者死亡届を省略できる場合があります。

死亡届が必要な場合は、厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内が目安です。未支給年金を請求できる遺族がいる場合もあるため、年金事務所や年金相談センターへ確認しましょう。

参考:日本年金機構「年金受給者が亡くなりました。何か手続きは必要ですか。」

葬祭費・埋葬料を申請できるか確認

故人が加入していた健康保険によって、葬祭費や埋葬料を申請できる場合があります。協会けんぽでは、被保険者により生計を維持されていた方が申請する埋葬料は5万円、埋葬料を申請できる方がいない場合の埋葬費は5万円の範囲内で実際に埋葬に要した費用が支給されます。

国民健康保険の葬祭費は自治体ごとに金額や申請方法が異なります。葬儀費用の領収書、故人の保険証、申請者の本人確認書類などが必要になる場合があるため、事前に確認しましょう。

公共料金・スマホ・クレジットカードの名義変更

電気、ガス、水道、電話、スマホ、インターネット、クレジットカード、保険、サブスクリプションなど、故人名義の契約を確認します。

すぐに解約すると困るものもあるため、家族が生活している家のライフラインは名義変更を優先し、不要な契約は解約手続きを進めましょう。

口座凍結前後の注意点

金融機関が死亡を把握すると、故人名義の口座が凍結されることがあります。葬儀費用や公共料金の支払いがある場合は、家族で記録を残しながら対応しましょう。

相続人の間で誤解が生じないよう、故人の口座から引き出したお金の使い道は必ず記録しておくことが大切です。判断に迷う場合は、金融機関や専門家に相談してください。

相続関係で確認すること

相続は、葬儀後すぐにすべてを決める必要はありませんが、期限がある手続きもあります。ここでは、最低限確認しておきたい項目を整理します。

遺言書の有無を確認する

まず、遺言書の有無を確認します。自筆証書遺言、公正証書遺言、法務局保管制度を利用した遺言など、形式によって手続きが異なります。

自宅で遺言書を見つけた場合、勝手に開封してよいか判断が必要な場合があります。家庭裁判所での検認が必要になることもあるため、専門家や家庭裁判所に確認しましょう。

相続人と財産を整理する

預貯金、不動産、有価証券、保険、借入金、未払い金、車、貴金属など、故人の財産と負債を整理します。財産だけでなく、借金や保証債務がないかも確認が必要です。

相続人が誰になるかは家族構成によって変わります。戸籍の取得が必要になることもあります。

相続放棄は3か月以内が原則

相続放棄をする場合、相続人が相続開始の原因となる事実と、自分が相続人になったことを知ったときから3か月以内に、家庭裁判所へ申述するのが原則です。

借金がある可能性がある場合や、財産状況が分からない場合は、早めに専門家へ相談しましょう。期限を過ぎると選択肢が狭まることがあります。

参考:裁判所「家事事件Q&A」

準確定申告は必要な場合4か月以内

故人が確定申告をする必要がある方だった場合、相続人は準確定申告を行う必要があります。期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内です。

すべての方に準確定申告が必要なわけではありません。事業所得、不動産所得、年金収入、医療費控除などが関係する場合は、税務署や税理士へ確認しましょう。

参考:国税庁「納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)」

相続税申告は必要な場合10か月以内

相続税の申告が必要な場合、申告期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内です。財産額が基礎控除を超えるかどうかで申告の要否が変わります。

不動産がある場合、預貯金や保険金が多い場合、相続人が複数いる場合は、早めに税理士へ相談すると安心です。

参考:国税庁「相続税の申告期限」

判断に迷う場合は専門家へ相談する

相続は、家族関係や財産状況によって進め方が変わります。インターネットで一般論を調べるだけでは判断できないことも多いため、迷う場合は税理士、司法書士、弁護士などの専門家へ相談しましょう。

このサイトでは相続手続きの詳細までは扱いません。葬儀後から四十九日、納骨、お墓の準備を中心に、必要な情報へつなぐ役割として活用してください。

相続・税務手続きは個別確認が必要です

相続放棄、準確定申告、相続税申告の要否や期限は、財産状況・相続人の関係・故人の収入状況によって変わります。最新情報や個別事情は、家庭裁判所、税務署、税理士、司法書士、弁護士などの専門家に必ず確認してください。

百箇日・一周忌までに考えること

四十九日が終わっても、供養はそこで終わりではありません。家庭によっては百箇日法要を行い、その後、一周忌法要へ向けて準備を進めます。

百箇日法要を行うか決める

百箇日法要は、故人が亡くなってから100日目を目安に行う法要です。近年は行わない家庭や、家族だけで簡素に行う家庭もあります。

行うかどうか迷う場合は、菩提寺や親族に確認しましょう。詳しくは百箇日法要を行うかどうかで解説しています。

一周忌法要の準備を始める

一周忌法要は、故人が亡くなってから満1年の節目に行う年忌法要です。親族を招くか、会食を行うか、納骨やお墓参りを一緒に行うかを考えます。

一周忌に合わせてお墓を建てる場合は、墓地探しや墓石工事に時間がかかるため、早めに動くことが大切です。詳しくは一周忌法要の準備・お布施・服装をご覧ください。

お墓参りの時期と持ち物を確認する

四十九日、納骨、一周忌、お盆、お彼岸など、葬儀後はお墓参りの機会が増えます。花、線香、掃除道具、お供え物、服装の基本を確認しておくと安心です。

持ち物やマナーを詳しく知りたい方は、お墓参りの持ち物と基本マナーを参考にしてください。

法要全体の流れを整理する

四十九日、百箇日、一周忌、三回忌以降の流れを整理しておくと、家族で予定を立てやすくなります。納骨やお布施、会食、親族案内も法要ごとに考え方が変わります。

全体像を確認したい方は、法要・納骨・供養の流れをご覧ください。

状況別|葬儀後に優先すべきこと

葬儀後に何を優先するかは、故人との関係や家族状況によって変わります。自分の状況に近いところから確認してください。

喪主になった場合

喪主になった方は、葬儀社との精算、香典帳の整理、寺院へのお礼、四十九日法要の日程調整を優先しましょう。喪主がすべてを抱える必要はありません。相続や行政手続きは、家族や専門家と分担して進めます。

配偶者を亡くした場合

配偶者を亡くした場合は、気持ちの負担が大きい中で、生活に直結する手続きが必要になります。年金、保険、公共料金、住まい、預貯金、生活費の確認を優先しましょう。

供養面では、四十九日法要や納骨を急ぎすぎず、家族や寺院と相談しながら進めて構いません。

親を亡くした場合

親を亡くした場合は、兄弟姉妹間で役割分担を明確にすることが大切です。誰が香典返しを担当するのか、誰が寺院へ連絡するのか、誰が相続関係を確認するのかを早めに話し合いましょう。

実家のお墓や仏壇を今後誰が管理するのかも、後回しにすると揉めやすいテーマです。

一人暮らしの親が亡くなった場合

一人暮らしの親が亡くなった場合は、住まいの片付け、公共料金、郵便物、契約関係、介護サービス、医療費、年金などの確認が必要です。

書類が家の中に分散していることも多いため、通帳、保険証券、年金関係書類、権利証、契約書類を慎重に整理しましょう。

遠方のお墓や実家がある場合

遠方にお墓や実家がある場合、葬儀後すぐに管理方針を決めるのは難しいことがあります。ただし、誰もお墓参りに行けない状態が続くと、雑草や墓石の傷みに気づきにくくなります。

遠方のお墓管理で悩んでいる方は、遠方のお墓参りが難しい場合の対処法も確認しておきましょう。

葬儀後に後悔しやすいパターンと注意点

葬儀後は慌ただしく、後から「もっと早く確認しておけばよかった」と感じることがあります。よくある後悔を知っておくと、優先順位をつけやすくなります。

領収書や書類を捨ててしまう

葬儀費用の領収書、香典帳、供花・弔電の記録、火葬許可証や埋火葬許可証の控えは、後で必要になることがあります。すぐに使わない書類でも、一定期間はまとめて保管しましょう。

香典返しの時期を逃してしまう

香典返しは、四十九日法要後に送ることが多いです。香典帳の整理が遅れると、送り漏れや住所確認の遅れにつながります。

高額な香典をいただいた方、供花や弔電をいただいた方への対応も忘れないようにしましょう。

四十九日法要の準備が直前になる

四十九日法要は、寺院、親族、会場、会食、返礼品、本位牌など、多くの準備が関係します。直前になると希望の日程が取りにくくなることがあります。

葬儀後1〜2週間のうちに、寺院へ日程相談を始めると余裕を持って準備できます。

納骨や墓誌彫刻の石材店手配が遅れる

四十九日に納骨したい場合、石材店による納骨室の開閉や墓誌彫刻の手配が必要になることがあります。戒名や没年月日を墓誌に彫る場合、原稿確認と作業日程の調整に時間がかかります。

本間の実務経験でも、四十九日法要の直前に「納骨室を開けてほしい」「戒名を彫ってほしい」と相談され、日程調整が難しくなったケースがあります。納骨を考えている場合は、葬儀後の早い段階で石材店へ確認しておくと安心です。

相続放棄の期限を過ぎてしまう

相続放棄は、原則として3か月以内という期限があります。故人に借金がある可能性がある場合や、財産状況が分からない場合は、早めに専門家へ相談しましょう。

供養や法要の準備に追われているうちに、相続関係の確認が後回しになることがあります。

家族間で「誰が何をやるか」が曖昧になる

葬儀後は、喪主、配偶者、子ども、兄弟姉妹で役割が曖昧になりやすい時期です。香典返し、法要、納骨、相続、実家の片付け、お墓管理を誰が担当するのか、早めに話し合いましょう。

役割分担を紙や共有メモに残しておくと、言った・言わないのトラブルを防ぎやすくなります。

本間が関わった事例でも、葬儀後しばらく経ってから「実家のお墓を誰が管理するか」で兄弟姉妹間の認識がずれ、墓誌彫刻や納骨日程の決定に時間がかかったケースがありました。葬儀直後に細部を決める必要はありませんが、関係者の中で「窓口役」だけは早めに決めておくと、寺院や石材店との連絡もスムーズになります。

葬儀後の納骨・お墓準備で後悔しないために

四十九日や一周忌に合わせて納骨する場合、墓誌彫刻や納骨室の開閉、石材店の日程調整が必要です。葬儀後の忙しい時期だからこそ、早めに相談先を決めておくと安心です。

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よくある質問

葬儀後、まず何から始めればよいですか?
まずは葬儀費用の領収書、香典帳、供花・弔電の記録、火葬許可証や埋火葬許可証の控えを整理しましょう。そのうえで、四十九日法要、香典返し、納骨、行政・年金関係の手続きを順番に確認します。
四十九日までに必ずやることは何ですか?
四十九日法要の日程調整、寺院への連絡、お布施の準備、香典返し、本位牌の準備、納骨するかどうかの確認が主な項目です。すべての家庭で同じではないため、寺院や親族にも確認しましょう。
香典返しはいつ送ればよいですか?
一般的には四十九日法要後、忌明けの報告を兼ねて送ることが多いです。即日返しをしている場合は、高額な香典をいただいた方へ後日追加で返すこともあります。
四十九日に納骨しないといけませんか?
必ず四十九日に納骨しなければならないわけではありません。お墓がない場合や家族の事情がある場合は、百箇日や一周忌に合わせることもあります。
お布施はいくら用意すればよいですか?
お布施の金額は、法要の内容、地域、寺院との関係によって変わります。四十九日法要では、お布施のほかに御車代や御膳料を用意することもあります。
本位牌はいつまでに準備しますか?
仏式では四十九日法要までに本位牌を準備することが多いです。作成には日数がかかるため、戒名や文字内容が決まったら早めに仏具店へ相談しましょう。
年金の手続きはいつまでですか?
年金受給者死亡届が必要な場合、厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内が目安です。ただし、日本年金機構にマイナンバーが収録されている方は原則不要な場合があります。年金事務所へ確認しましょう。
葬祭費や埋葬料は誰が申請できますか?
故人が加入していた健康保険によって異なります。協会けんぽ、健康保険組合、国民健康保険などで、申請できる方や必要書類が変わるため、加入先や市区町村に確認してください。
相続放棄はいつまでに判断しますか?
相続放棄は、原則として自分が相続人になったことを知ったときから3か月以内に家庭裁判所へ申述します。借金がある可能性がある場合は早めに専門家へ相談しましょう。
準確定申告は全員必要ですか?
全員に必要なわけではありません。故人が確定申告をする必要がある方だった場合、相続人が4か月以内に準確定申告を行う必要があります。税務署や税理士に確認しましょう。
相続税申告は全員必要ですか?
全員に必要なわけではありません。相続財産が基礎控除を超える場合などに申告が必要になります。申告が必要な場合の期限は、相続開始を知った日の翌日から10か月以内です。
一周忌までにお墓を建てる必要はありますか?
必ず一周忌までにお墓を建てなければならないわけではありません。ただし、一周忌に合わせて納骨したい場合は、墓地探しや墓石工事に時間がかかるため早めに検討しましょう。
お墓がない場合、納骨はどうすればよいですか?
無理に四十九日に納骨する必要はありません。納骨堂の一時預かり、永代供養墓、樹木葬、手元供養などを検討しながら、家族に合う納骨先を選びましょう。
葬儀後の手続きが多すぎる場合は誰に相談すればよいですか?
行政手続きは市区町村、年金は年金事務所、税務は税務署や税理士、相続は司法書士や弁護士、納骨やお墓のことは寺院・霊園・石材店に相談します。内容ごとに相談先を分けると整理しやすくなります。

まとめ

葬儀後は、手続き・供養・法要・納骨・相続が重なり、何から始めればよいか分かりにくい時期です。まずは書類、領収書、香典帳を整理し、期限がある手続きを確認しましょう。

四十九日までには、法要の日程、お布施、香典返し、本位牌、納骨するかどうかを家族で決めていきます。納骨や墓誌彫刻を行う場合は、石材店への連絡を早めに進めることが大切です。

相続放棄、準確定申告、相続税申告などは期限があるため、迷う場合は専門家に確認してください。供養やお墓の準備は、家族の気持ちと状況に合わせて、無理のない形で進めましょう。

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葬儀費用の平均はいくら?最新相場・形式別費用・給付制度を正確に解説

葬儀費用の平均解説記事

葬儀費用を調べると、「平均はいくら?」「家族葬なら安くできる?」「給付金や補助はある?」といった疑問が出てきます。

ただし、葬儀費用の相場を見るときは注意が必要です。調査によって「平均」で示されているものと、「中央値」で示されているものがあり、この2つは意味が違います。

たとえば、鎌倉新書の第6回調査(2024年)では、葬儀費用の総額の全国平均は118.5万円とされています。一方、第7回調査(2026年)では、葬儀費用の総額は中央値で96.73万円とされています。

この記事では、葬儀費用の平均と中央値の違い、形式別の費用目安、見積もりで確認すべき内訳、葬儀費用に関係する公的制度、葬儀後に必要になる費用まで整理して解説します。

執筆者:本間 喜昭

石材店で10年、1,000件超のお墓づくり・墓石工事に関わった経験をもとに、葬儀後の納骨・お墓・法要準備まで見据えて解説しています。

この記事の要点

  • 葬儀費用の全国平均は、2024年調査では118.5万円です。
  • 2026年調査では、葬儀費用の総額は中央値で96.73万円です。平均ではありません。
  • 2026年調査の形式別中央値は、一般葬122.01万円、家族葬96.39万円、一日葬74.43万円、直葬・火葬式49.56万円です。
  • 調査上の葬儀費用は、主に基本料金・飲食費・返礼品費の合計で、お布施や葬儀後のお墓・納骨費用は別に必要になる場合があります。
  • 協会けんぽの埋葬料、国民健康保険の葬祭費、後期高齢者医療制度の葬祭費、労災保険の葬祭料等は、条件により利用できる場合があります。

葬儀費用の平均はいくら?平均と中央値を分けて確認する

葬儀費用の相場を見るときに大切なのは、「平均」と「中央値」を混同しないことです。

平均は、すべての金額を合計して人数で割った金額です。高額な葬儀が一部にあると、全体の金額が上がりやすくなります。

中央値は、金額を小さい順に並べたときに真ん中にくる金額です。極端に高い葬儀や極端に安い葬儀の影響を受けにくく、実感に近い目安として使われることがあります。

調査 集計方法 葬儀費用の総額 注意点
第6回お葬式に関する全国調査(2024年) 平均 118.5万円 基本料金・飲食費・返礼品費の合計
第7回お葬式に関する全国調査(2026年) 中央値で再集計 96.73万円 平均ではなく中央値。2024年平均と単純比較しない

つまり、「最新調査では葬儀費用の平均が96.73万円」と書くのは正確ではありません。正しくは、2026年調査では葬儀費用の総額が中央値で96.73万円です。

検索者にとっては、平均118.5万円と中央値96.73万円の両方を知っておくと、自分の家庭の葬儀費用を考えるときの幅が見えやすくなります。

葬儀形式別の費用目安

葬儀費用は、一般葬、家族葬、一日葬、直葬・火葬式のどれを選ぶかで大きく変わります。

以下は、2024年調査の平均額と、2026年調査の中央値を並べた表です。集計方法が違うため、「金額が上がった・下がった」と単純には判断せず、費用感をつかむための目安として見てください。

葬儀形式 2024年平均 2026年中央値 特徴
一般葬 161.3万円 122.01万円 親族以外の友人・知人・仕事関係者も参列しやすい形式。
家族葬 105.7万円 96.39万円 家族や近い親族を中心に行う形式。内容によっては100万円前後になることもあります。
一日葬 87.5万円 74.43万円 通夜を行わず、告別式と火葬を一日で行う形式。
直葬・火葬式 42.8万円 49.56万円 通夜・告別式を行わず、火葬を中心に見送る形式。

家族葬や直葬・火葬式は費用を抑えやすい形式ですが、「安いから良い」とは限りません。菩提寺との関係、親族の考え、後日の弔問対応、故人とのお別れの時間も含めて判断しましょう。

葬儀費用の内訳

葬儀費用は、ひとことで「葬儀代」と言っても、複数の費用に分かれます。

鎌倉新書の調査では、葬儀費用は主に「基本料金」「飲食費」「返礼品費」の3つで集計されています。ただし、実際の葬儀では、お布施、火葬料、式場使用料、安置費、搬送費などの扱いが葬儀社やプランによって異なるため、見積書の確認が欠かせません。

費用項目 内容 確認ポイント
基本料金 祭壇、棺、骨壺、遺影、搬送、式進行、スタッフ対応など プランに何が含まれるかを確認する
飲食費 通夜振る舞い、精進落とし、親族の会食など 人数が増えると費用も増える
返礼品費 会葬返礼品、香典返しなど 即日返しと後日返しで考え方が変わる
搬送・安置費 病院などから安置場所への搬送、安置施設、ドライアイスなど 距離や安置日数で追加費用が出やすい
火葬料・式場使用料 火葬場、斎場、式場の利用料 公営か民営か、地域によって差がある
お布施 読経、戒名、御車代、御膳料など 葬儀社への支払いとは別に必要になることが多い

お布施の金額は、宗派、地域、菩提寺との関係、戒名の有無などで変わります。葬儀や法要のお布施については、お布施の金額相場の目安表でも詳しく解説しています。

葬儀後のお墓・納骨で迷っている方へ

葬儀が終わると、四十九日法要、納骨、墓誌彫刻、お墓の準備などを短い期間で考える必要があります。お墓探しのミカタでは、地域や状況に合う石材店探しを無料でサポートしています。

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葬儀費用が高くなる理由

葬儀費用が高くなる理由は、短い時間で多くの手配が必要になるためです。

亡くなった直後は、病院などからの搬送、安置場所の確保、火葬場の予約、式場の準備、親族への連絡などを、限られた時間で進めなければなりません。

そのため、遺族が冷静に比較検討しにくい状況で契約し、後から追加費用に気づくことがあります。

参列者が増えると飲食費・返礼品費が増える

葬儀費用のうち、人数によって変わりやすいのが飲食費と返礼品費です。

家族葬として準備していても、想定より多くの人が弔問に訪れると、料理や返礼品を追加する必要があります。そのため、家族葬なら必ず安くなるとは言い切れません。

安置日数が延びると追加費用が出やすい

火葬場の空き状況、友引、地域事情などにより、火葬まで数日かかることがあります。

その場合、安置施設の利用料やドライアイス代が追加されることがあります。見積もりでは、安置日数が何日分含まれているか、延びた場合はいくらかかるかを確認しましょう。

本間が石材店に勤めていた頃、葬儀後の墓誌彫刻や納骨室開閉の依頼を受ける中で、「葬儀費用だけで予算を使い切ってしまい、納骨や墓誌彫刻の費用を想定していなかった」という相談は少なくありませんでした。お布施、火葬料、石材店に依頼する納骨関連費用は、葬儀社への支払いとは別枠になることがあるため、葬儀前後の早い段階で確認しておくと安心です。

お布施は別会計になることが多い

仏式の葬儀では、僧侶へのお布施が必要になることがあります。

お布施は葬儀社の見積書に含まれていない場合も多いため、葬儀費用とは別に考えておきましょう。菩提寺がある場合は、葬儀社だけで判断せず、お寺にも早めに相談することが大切です。

見積もりで必ず確認したい追加費用

葬儀の広告やパンフレットに書かれている金額は、最低限のプラン料金であることがあります。

国民生活センターでは、墓・葬儀サービスについて「価格やサービス内容について十分な説明がない」「質素な葬儀を希望したのに高額な料金を請求された」といった相談があると案内しています。

契約前には、次の項目を確認してください。

  • 搬送距離は何kmまで基本料金に含まれるか
  • 深夜・早朝の搬送で追加料金が発生するか
  • 安置費用は何日分まで含まれるか
  • ドライアイス代は何日分まで含まれるか
  • 火葬料や式場使用料は含まれているか
  • 料理や返礼品は何人分で計算されているか
  • 参列者が増えた場合の追加単価はいくらか
  • 僧侶へのお布施、御車代、御膳料は別途必要か
  • 税込か税抜か
  • キャンセル料やプラン変更料はあるか

見積書は「総額」だけでなく、内訳を出してもらいましょう。わからない項目は、その場で質問して問題ありません。

納骨や墓誌彫刻の準備も早めに確認を

四十九日に合わせて納骨する場合、墓石の戒名彫刻や納骨室の開閉を石材店へ依頼する必要があります。日程が近いと対応が難しいこともあるため、早めの相談が安心です。

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葬儀費用を安く抑える方法

葬儀費用を抑えるには、単に一番安いプランを選ぶのではなく、家族に必要な内容と不要な内容を分けることが重要です。

葬儀の規模を決める

まず、誰に参列してもらうかを考えます。親族のみで行うのか、友人・知人・仕事関係者まで案内するのかで、式場の広さ、料理、返礼品の数が変わります。

参列者を絞る場合は、後日の弔問や香典対応についても家族で話し合っておきましょう。

可能であれば複数の葬儀社を比較する

時間的に余裕がある場合は、複数の葬儀社で見積もりを取り、内容を比較しましょう。

鎌倉新書の第7回調査(2026年)では、葬儀業者をご自身で決めた方のうち、87.1%が他社との比較検討を行わず、1社のみで葬儀業者を決定しています。

亡くなった直後に比較するのは現実的に難しいこともあります。そのため、生前や危篤時など、少しでも余裕がある段階で候補を確認しておくと安心です。

公営斎場や自治体の制度を確認する

地域によっては、公営斎場を利用することで式場使用料や火葬料を抑えられる場合があります。

また、市民葬・区民葬などの制度を設けている自治体もあります。利用条件や料金は自治体により異なるため、亡くなった方の住所地や葬儀を行う地域の情報を確認してください。

不要なオプションを外す

祭壇、生花、棺、骨壺、会葬礼状、返礼品などは、グレードによって費用が変わります。

故人らしさや家族の気持ちを大切にしながらも、「見栄のためだけに高額なものを選んでいないか」は一度立ち止まって確認しましょう。

葬儀後の費用も含めて予算を立てる

葬儀費用だけで予算を使い切ってしまうと、葬儀後の香典返し、四十九日法要、納骨、お墓の準備で困ることがあります。

葬儀後に必要な手続きや準備は、葬儀後にやること一覧で流れを確認しておくと安心です。

葬儀費用に関係する給付制度

葬儀費用は、すべて自己負担になるとは限りません。亡くなった方が加入していた健康保険や亡くなった原因によっては、埋葬料・葬祭費などを受け取れる場合があります。

ただし、制度の対象者、申請者、申請期限、必要書類、支給額は加入制度や自治体によって異なります。実際に申請する場合は、必ず加入していた健康保険、自治体、広域連合、労働基準監督署、福祉事務所などの公式情報を確認してください。

制度 主な内容 確認先
健康保険の埋葬料・埋葬費 協会けんぽでは、被保険者が業務外の事由で亡くなった場合、条件を満たす方に埋葬料5万円が支給されます。埋葬料を申請できる方がいない場合は、埋葬を行った方に5万円の範囲内で実費が支給されます。 協会けんぽ、勤務先、加入していた健康保険組合
家族埋葬料 協会けんぽでは、被扶養者が亡くなった場合、被保険者に家族埋葬料5万円が支給されます。 協会けんぽ、勤務先、加入していた健康保険組合
国民健康保険の葬祭費 国民健康保険の被保険者が亡くなった場合、条例や規約の定めにより、葬祭費の支給または葬祭の給付が行われます。支給額は自治体・国保組合により異なります。 市区町村の国民健康保険担当窓口、国保組合
後期高齢者医療制度の葬祭費 後期高齢者医療制度の被保険者が亡くなった場合、葬祭を行った方に葬祭費が支給される制度があります。金額や手続きは広域連合・市区町村により異なります。 後期高齢者医療広域連合、市区町村の担当窓口
労災保険の葬祭料等 業務上または通勤による死亡の場合、葬儀を行った方へ葬祭料等が支給される場合があります。厚生労働省は、33万円+給付基礎日額30日分、その額が給付基礎日額60日分に満たない場合は給付基礎日額60日分と案内しています。 労働基準監督署、勤務先
生活保護の葬祭扶助 生活に困窮し葬祭を行うことが難しい場合、生活保護制度上の葬祭扶助として、定められた範囲内で実費が支給される場合があります。一般的な給付金とは性質が異なるため、事前に相談が必要です。 福祉事務所、市区町村の生活保護担当窓口

申請先を間違えると手続きが遅れることがあります。亡くなった方が会社員だったのか、自営業・無職で国民健康保険だったのか、後期高齢者医療制度に加入していたのかを確認しましょう。

なお、同じ死亡について、複数の制度から重複して受け取れるとは限りません。どの制度が使えるかは、加入状況や死亡時期、他制度からの給付有無によって変わります。

葬儀後にかかる費用も確認しておく

葬儀が終わっても、支払いがすぐに終わるわけではありません。四十九日法要、香典返し、納骨、お墓の準備など、葬儀後にも費用が発生します。

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四十九日法要 読経、お布施、会食、返礼品などが必要になる場合があります。 四十九日法要の準備を見る
納骨 納骨室の開閉、墓誌彫刻、納骨法要のお布施など。 納骨はいつまでに行うか確認する
お墓・納骨先 一般墓、納骨堂、永代供養墓、樹木葬など、選択肢によって費用が変わります。 お墓にかかる費用を確認する

法要、納骨、供養の全体像をまとめて知りたい方は、法要・納骨・供養の完全ガイドも参考にしてください。

お墓の費用まで含めて整理したい方へ

葬儀後に「納骨先が決まっていない」「墓石工事や墓誌彫刻をどこに頼めばよいかわからない」と悩む方は少なくありません。地域の霊園事情や墓地のルールに詳しい石材店へ相談すると、進め方が整理しやすくなります。

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葬儀費用で後悔しないための考え方

葬儀は、価格だけで決めるものではありません。安さだけを優先して必要な説明や対応が不足すると、後から家族の不満や親族間の行き違いにつながることがあります。

一方で、「故人のためにできるだけ立派に」と考えすぎて、家計に大きな負担を残してしまうのも避けたいところです。

大切なのは、故人をどう見送りたいか、誰に参列してもらうか、どこまで費用をかけられるかを、家族の中でできる範囲で共有しておくことです。

すでに葬儀を終えた後であれば、次に必要なのは、香典返し、各種手続き、四十九日法要、納骨の準備です。慌てて一つずつ決めるより、全体の流れを見てから優先順位をつけましょう。

よくある質問

葬儀費用の平均はいくらですか?

鎌倉新書の第6回調査(2024年)では、葬儀費用の全国平均は118.5万円です。一方、第7回調査(2026年)では、葬儀費用の総額は中央値で96.73万円です。平均と中央値は意味が異なるため、分けて確認する必要があります。

平均と中央値は何が違いますか?

平均は、すべての金額を合計して人数で割った金額です。高額な葬儀の影響を受けやすい特徴があります。中央値は、金額を小さい順に並べたときに真ん中にくる金額です。極端に高い金額や低い金額の影響を受けにくい特徴があります。

家族葬にすれば必ず安くなりますか?

必ず安くなるとは限りません。家族葬は参列者を絞りやすいため、飲食費や返礼品費を抑えやすい形式です。ただし、祭壇、式場、安置日数、お布施などによっては100万円前後になることもあります。

直葬・火葬式でもお布施は必要ですか?

宗教者に読経をお願いする場合は、お布施が必要になることがあります。一方、宗教儀式を行わず火葬のみで見送る場合は、お布施が発生しないこともあります。菩提寺がある場合は、直葬を選ぶ前に相談しておくことをおすすめします。

葬儀費用が払えない場合はどうすればよいですか?

まずは葬儀社に予算を正直に伝え、必要最低限の内容で見積もりを出してもらいましょう。健康保険の埋葬料、国民健康保険や後期高齢者医療制度の葬祭費、労災保険の葬祭料等を受けられる場合もあります。生活に困窮している場合は、葬祭扶助の対象になる可能性もあるため、自治体の福祉事務所へ相談してください。

埋葬料や葬祭費は自動的にもらえますか?

多くの場合、自動支給ではなく申請が必要です。申請先は、協会けんぽ、健康保険組合、市区町村、後期高齢者医療広域連合など、亡くなった方が加入していた制度によって異なります。申請期限や必要書類もあるため、早めに確認してください。

葬儀費用は相続税の計算で控除できますか?

相続税の計算では、一定の相続人や包括受遺者が負担した葬式費用を遺産総額から差し引ける場合があります。ただし、墓石・墓地の購入費用、香典返し、法要にかかった費用などは葬式費用に含まれないとされています。相続税の申告が必要かどうかも含め、詳しくは税理士または国税庁の案内で確認してください。

葬儀後に最初に確認すべきことは何ですか?

死亡後の役所手続き、健康保険や年金の手続き、香典返し、四十九日法要、納骨の準備を確認しましょう。特に四十九日に納骨を予定する場合は、墓誌彫刻や納骨室の開閉を石材店へ早めに相談する必要があります。

まとめ

葬儀費用を見るときは、「平均」と「中央値」を分けて確認することが大切です。

鎌倉新書の第6回調査(2024年)では、葬儀費用の全国平均は118.5万円です。一方、第7回調査(2026年)では、葬儀費用の総額は中央値で96.73万円です。96.73万円は平均ではありません。

また、形式別の2026年中央値は、一般葬122.01万円、家族葬96.39万円、一日葬74.43万円、直葬・火葬式49.56万円です。

ただし、実際の費用は、参列者数、地域、式場、安置日数、飲食・返礼品、お布施の有無によって変わります。広告の金額だけで判断せず、見積もりの内訳と追加費用を確認しましょう。

葬儀後には、香典返し、四十九日法要、納骨、お墓や供養先の準備も続きます。葬儀費用だけでなく、葬儀後に必要なお金まで含めて考えておくと、慌てずに進めやすくなります。

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